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日本レコード協会


日本レコード協会


一般社団法人日本レコード協会(にほんレコードきょうかい、英: Recording Industry Association of Japan)は、日本国内のレコード会社により構成されている一般社団法人。主に記録媒体の識別番号であるISRC(国際標準レコーディングコード)を発行する団体である。

略称はRIAJで、「日レ協」「レコ協」と呼ばれる場合もある。協会内に、レコード倫理審査会(レコ倫、旧レコード制作基準倫理委員会)と呼ばれる倫理組織を持つ。

概要

レコード製作者の立場を代表して、「二次使用料請求権」(曲が放送された場合等)及び 「貸レコードの報酬請求権」を行使し、使用料等の徴収・分配を行っている。ダウンロード違法化に伴い、日本レコード協会に所属しているレコード会社・映像製作会社との正式な契約に基づいて配信を行っているサイトにエルマークを発行している。

また、業界団体として日本ゴールドディスク大賞を実施しているほか、レコードに関する様々な調査研究の一環として、レコードの生産実績調査・ゴールド / ミリオン等の認定(後述)を行っている。

沿革

  • 1942年 - 社団法人日本蓄音機レコード文化協会設立。
  • 1944年 - 「社団法人日本音盤協会」へ改称。
  • 1949年 - 「社団法人日本蓄音機レコード協会」へ改称。
  • 1957年 - 国際レコード産業連盟(IFPI)日本支部に承認される。
  • 1969年 - 「社団法人日本レコード協会」へ改称。
  • 1980年 - 会員企業に対する再販価格維持強制で公正取引委員会より勧告を受ける。
  • 1985年 - 日本レコードレンタル商業組合と商業用レコードの貸与に関する暫定合意成立。
  • 1987年 - 第1回日本ゴールドディスク大賞開催。
  • 1989年 - ゴールドディスク、プラチナムディスク、ミリオンセラーの認定を開始。
  • 1993年 - 私的録音補償金管理協会(SARAH)設立に伴い、補償金受取開始。
  • 2002年 - コピーコントロールCDの統一表示規格を決定。
  • 2004年 - P2Pソフト「WinMX」使用者に対する損害賠償請求訴訟を提起。
  • 2008年 - エルマーク運用開始。
  • 2010年 - 公益法人制度改革に伴い、一般社団法人日本レコード協会に移行へ。
  • 2012年 - 9月に「STOP!違法ダウンロード広報委員会」を日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽出版社協会ほか音楽業界団体と共同で設立。

役員

正会員

2024年1月1日現在、正会員18社。

  • 日本コロムビア
  • JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
  • キングレコード
  • テイチクエンタテインメント
  • ユニバーサル ミュージック ジャパン
  • 日本クラウン
  • 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • ソニー・ミュージックレーベルズ
  • ポニーキャニオン
  • ワーナーミュージック・ジャパン
  • バップ
  • B ZONE(旧・ビーイング)
  • エイベックス・エンタテインメント
  • フォーライフ ミュージックエンタテイメント
  • ヤマハミュージックコミュニケーションズ
  • ドリーミュージック
  • よしもとミュージック
  • バンダイナムコミュージックライブ

ゴールド / ミリオン等認定

歴史と概要

日本レコード協会は、1989年に音楽作品のゴールド等の認定制度を開始した。それ以来、累計で一定の出荷枚数(正味売上枚数と称される)を超えたCDアルバムやシングルに対して、それぞれの基準に応じたゴールド、プラチナ、ミリオン等の称号が与えられている。対象とされるのは原則として、同協会に加盟するレコード会社から1989年1月21日以降に発売された商品に限られているが、それ以前に初版が発表されたものに関しても、制度導入以降の出荷分にもとづいてゴールド等が授与されている。認定された商品は、2か月後に協会が月刊で発行する機関誌『THE RECORD』上に掲載される。近年ではそれに加えて、前の月の認定分を公式サイト上で毎月10日に告知しており、2003年下半期以降のほとんどの認定作品一覧が確認できる。 また、2014年現在、同協会は公式サイト上において1994年以降の機関誌のアーカイブをPDF化して公開しており、そこから1993年11月から2002年12月までの認定分を確認することができる。

2003年の下半期からは音楽ビデオ(VHS/DVD)認定が追加され、2006年8月には有料音楽配信認定(現・「ダウンロード認定」)が創設された。音楽配信はそれぞれのフォーマットごとに分かれていたが、2014年1月度からは「着うたフル」と「PC配信」が統合され、「シングルトラック」として認定されるようになった。2020年4月度からは「定額制音楽配信」を対象にした、「ストリーミング認定」を追加した。

なお、日本レコード協会の示す「正味売上枚数」とは、オリコンやサウンドスキャンなどの調査会社によって集計される「推定売上枚数」とは全く別物である。オリコンランキングと、協会認定との差異は下記の通り。

また、協会認定のほうが小となるケースもある。

認定基準の変遷

「邦楽と洋楽でそれぞれ基準が異なり、わかりにくい」という理由から、2003年7月に認定基準の簡略化が施行された。2020年時点の認定基準は次のとおりである。

  • ゴールドディスク認定、ダウンロード認定
    • ゴールド:10万(枚)以上
    • プラチナ:25万以上
    • ダブル・プラチナ:50万以上
    • トリプル・プラチナ:75万以上
    • ミリオン:100万以上(以下、100万枚ごとに2ミリオン、3ミリオン…を認定)

2003年6月度認定分までの基準は以下のとおりであった。

同年の下半期にすべてのフォーマットで基準が統一化されるまでは、プラチナ・ディスクに関しては、規定枚数の倍数ごとにそれぞれダブル、トリプル、クワドラプル、クインティプル・プラチナなどの認定が授与されることもあった。なお、米英をはじめとする諸外国における類似の制度とは異なり、それ以上のマルチ・プラチナは存在せず、200万枚以上の出荷を記録した作品については、現在と同じように100万枚ごとに2ミリオン、3ミリオンなどが与えられていた。

ミリオン認定作品

日本レコード協会でミリオン認定された作品は下記の通り(2000年代以降、カッコ内は認定年月)。

シングル

2000年代
2010年代
2020年代
  • SixTONES/Snow Man「Imitation Rain/D.D.」(2020年1月)
  • AKB48「失恋、ありがとう」(2020年3月)
  • 乃木坂46「しあわせの保護色」(2020年3月)
  • 嵐「カイト」(2020年9月)
  • Snow Man「KISSIN'MY LIPS/Stories」(2020年10月)
  • Snow Man「Grandeur」(2021年1月)
  • King & Prince「ツキヨミ/彩り」(2022年11月)
  • 乃木坂46「ここにはないもの」(2023年1月)
  • King & Prince「Life goes on/We are young」(2023年2月)
  • Snow Man「タペストリー/W」(2023年3月)
  • King & Prince「シンデレラガール」(2023年5月)
  • Stray Kids「Social Path (feat. LiSA) / Super Bowl -Japanese ver.-」(2023年9月)
  • Snow Man「Dangerholic」(2023年9月)
  • Snow Man「LOVE TRIGGER/We'll go together」(2024年2月)

アルバム

2000年代
2010年代
2020年代
  • 米津玄師『STRAY SHEEP』(2020年8月)
  • BTS『BTS, THE BEST』(2021年6月)
  • Snow Man『Snow Mania S1』(2021年9月)
  • Snow Man『Snow Labo. S2』(2022年9月)
  • SEVENTEEN『DREAM』(2023年1月)
  • BTS『MAP OF THE SOUL : 7』(2023年2月)
  • King & Prince『Mr.5』(2023年4月)
  • Snow Man『i DO ME』(2023年5月)
  • SEVENTEEN『FML』(2023年7月)

着うた

多数あり。(2006年8月の認定開始から2013年9月までに100作品を超える実績があったが、フル配信の進展により実質的に市場から消滅した。)

着うたフル

(有料音楽配信売上実績に基づく月次認定は2006年8月から開始。着うた、PC配信も同様)

PC配信との統合により2013年12月で終了。

PC配信

  • ミリオン該当無し
  • 最も高い認定はGReeeeN「キセキ」、安室奈美恵「Love Story」 トリプル・プラチナ(75万DL)
  • なお、PC配信には、据置型端末向けだけでなくスマートフォン向け音楽配信も含まれる。

着うたフルとの統合により2013年12月で終了。

シングルトラック

(着うたフルとPC配信を統合し、2014年1月から認定開始)

2014年
2015年
  • テイラー・スウィフト「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」(2015年1月)
  • AKB48「恋するフォーチュンクッキー」(2015年3月)
  • EXILE「I Wish For You」(2015年8月)
  • EXILE「Rising Sun」(2015年9月)
  • 倖田來未「愛のうた」(2015年9月)
2016年
  • back number「クリスマスソング」(2016年3月)
  • 浦島太郎(桐谷健太)「海の声」(2016年4月)
  • アンジェラ・アキ「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」(2016年5月)
  • 中島美嘉「雪の華」(2016年10月)
  • 秦基博「ひまわりの約束」(2016年11月)
2017年
  • 星野源「恋」(2017年1月、のちに2ミリオン
  • 三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「R.Y.U.S.E.I.」(2017年2月)
  • RADWIMPS「前前前世(movie ver.)」(2017年2月)
  • EXILE feat.VERBAL(m-flo)「銀河鉄道999」(2017年3月)
  • 少女時代「MR.TAXI」(2017年4月)
2018年
  • カーリー・レイ・ジェプセン「Call Me Maybe」(2018年1月)
  • 中島みゆき「糸」(2018年2月)
  • シェネル「ビリーヴ」(2018年4月)
  • 米津玄師「Lemon」(2018年4月、のちに3ミリオン
  • 大塚愛「プラネタリウム」(2018年5月)
  • miwa「ヒカリヘ」(2018年7月)
2019年
  • 西野カナ「トリセツ」(2019年1月)
  • MISIA「逢いたくていま」(2019年1月)
  • GReeeeN「歩み」(2019年8月)
  • Aqua Timez「虹」(2019年10月)
  • JUJU「やさしさで溢れるように」(2019年10月)
2020年
  • 米津玄師「馬と鹿」(2020年4月)
  • Official髭男dism「I LOVE...」(2020年6月)
  • LiSA「紅蓮華」(2020年6月)
  • Official髭男dism「Pretender」(2020年9月)
  • 福山雅治「家族になろうよ」(2020年9月)
2021年
  • LiSA「炎」(2021年3月)
  • King Gnu「白日」(2021年10月)

音楽ビデオ

  • 安室奈美恵『namie amuro Final Tour 2018 〜Finally〜』(2018年8月)
  • 嵐『ARASHI Anniversary Tour 5×20』(2020年11月)

ストリーミング認定

2020年4月度より、音楽ストリーミング市場拡大に鑑み、「ストリーミング認定」の公表を開始している。集計対象はAmazon Music Prime、Amazon Music Unlimited、Apple Music、auうたパス、AWA、KKBOX、LINE MUSIC、Rakuten Music、Spotify、TOWER RECORDS MUSIC powered by レコチョク、YouTube Music、YouTube Music Premium(12サービス)であり、市場上位をほぼ網羅している状況となっている。

  • ストリーミング認定
    • ゴールド:5,000万回以上
    • プラチナ:1億回以上
    • ダブル・プラチナ:2億回以上
    • トリプル・プラチナ:3億回以上(「ダブル」「トリプル」の認定は2023年1月度から実施)
    • ダイヤモンド:5億回以上

ダイヤモンド

2021年
  • YOASOBI「夜に駆ける」(2021年9月)
2022年
  • BTS「Dynamite」(2022年1月)
  • Official髭男dism「Pretender」(2022年2月)
  • 優里「ドライフラワー」(2022年2月)
2023年
  • King Gnu「白日」(2023年6月)
  • YOASOBI「群青」(2023年7月)
  • YOASOBI「怪物」(2023年11月)
  • あいみょん「マリーゴールド」(2023年12月)
  • Official髭男dism「I LOVE...」(2023年12月)
2024年
  • Official髭男dism「Subtitle」(2024年1月)
  • Vaundy「怪獣の花唄」(2024年1月)
  • YOASOBI「アイドル」(2024年1月)

プラチナ

多数あり。(2020年4月開始以来、2023年末までに270作品以上の認定あり)

ヒットチャート

かつては上述の「正味売上枚数」を基準に、シングル・アルバム(パッケージメディア)のオフィシャルヒットチャートを公表していた。但しオリコン等のランキングと比較すると発表が月に一度(毎月21日から翌月20日までの集計)のため速報性に欠けるほか、枚数表示の公表はジャンル別の1位の作品に限られていた。2000年1月度(1999年12月21日〜2000年1月20日集計分)を最後に日本レコード協会におけるパッケージメディアのヒットチャートの公表は終了した。

その後は2006年8月度(2006年8月1日〜31日集計分)から2009年2月度(2009年2月1日〜28日集計分)に着うたを対象とした有料音楽配信チャート(月間)が、2009年4月1日〜4月7日集計分から2012年7月18日〜7月24日集計分に着うたフルを対象とした有料音楽配信チャート(週間)が発表されていた。

参加組織

  • ネットワーク音楽著作権協議会
  • 不正商品対策協議会
  • コンテンツ海外流通促進機構

関係諸団体

  • インディペンデント・レコード協会 (IRMA、いわゆる「インディーズ」レーベルの団体)
  • インディペンデント・レコード製作事業者協会 (IRIA)
  • 日本音楽著作権協会 (JASRAC)
  • 日本レコード商業組合
  • 日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合 (CDVJ)
  • 国際レコード産業連盟 (IFPI)
  • Recording Industry Association of America (RIAA)

脚注

注釈

出典

関連項目

  • ゴールドディスク
  • 日本ゴールドディスク大賞
  • コピーコントロールCD
  • レコード輸入権
  • 再販制度
  • 私的録音録画補償金制度
  • RIAJ有料音楽配信チャート
  • MUSIC ON! TV - 着うたチャート番組を放映。本協会からのデータ提供にて順位を作成。
  • エルマーク

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • 日本レコード協会 (@riaj_prinfo) - X(旧Twitter)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 日本レコード協会 by Wikipedia (Historical)


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