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2022年の福岡ソフトバンクホークス


2022年の福岡ソフトバンクホークス


2022年の福岡ソフトバンクホークスでは、2022年シーズンについての福岡ソフトバンクホークスの動向をまとめる。

この年の福岡ソフトバンクホークスは、藤本博史監督の1年目のシーズンである。

開幕前

一昨年までは7年連続クライマックスシリーズ進出・4年連続日本一を達成していたチームだったが、それらを支えていた選手層の厚さに2021年はほころびが生じ、8年ぶりのBクラスに沈んだ。若手の育成、そして世代交代を図るべく藤本博史二軍監督が一軍新監督へ昇格。さらに森浩之三軍監督が一軍ヘッドコーチに配置転換されるなど、一軍首脳陣が5名入れ替わった体制で藤本監督1年目のシーズンがスタートした。

開幕直前の3月22日、昨年末独立リーグ高知ファイティングドッグスから育成契約入団し、オープン戦5試合で好投した、元広島の藤井皓哉を支配下登録する。

開幕後

開幕カードとなった日本ハム戦(福岡PayPayドーム)初戦で、1点リードされた8回裏1死から新外国人のガルビスの満塁本塁打により逆転勝利を収めると、藤本は新監督として1972年与那嶺要(中日)、1979年梶本隆夫(阪急)の記録した新人監督による開幕連勝記録6を塗り替え、球団としても開幕10連勝した南海時代の1955年以来67年ぶりとなる8連勝を達成する。しかしその間、開幕から5番打者として打率.353、2本塁打と好調だった栗原陵矢が、3月30日の対ロッテ戦の守備で上林誠知と交錯し左膝前十字靱帯断裂、左外側半月板損傷の疑いで長期離脱(4月13日に手術を受け今期絶望)、更に柳田悠岐が4月5日の試合中ヘッドスライディングした際に左肩を痛め、7日から登録抹消となるなど、中軸打者を相次いで怪我により欠くこととなる 。加えて4月前半だけで2敗を喫していた抑え投手の森唯斗が、4月16日には楽天との直接対決(北九州市民球場)で5-4と1点リードで迎えた9回裏西川遥輝に逆転2点本塁打を打たれて3敗目を喫し、マイナス0.5ゲーム差で首位を明け渡す。翌日の楽天戦(平和リース球場)で4-14と大敗しシーズン初の連敗を喫すると、4月20日から3連敗、27日からは4連敗し、5月1日の楽天戦(楽天生命パーク宮城)で6回途中降雨コールド負けを喫した時点で首位楽天に4ゲーム差をつけられる。その後5月3日から連勝するが、楽天が11連勝したこともあり、5月10日時点では4.5ゲーム差に広げられていた。

同11日の西武戦で東浜巨が球団史上3人目となるノーヒットノーランを達成。同日から首位楽天が4連敗2回を喫するなど月末までの3週間で5勝13敗と失速、ソフトバンクも13日からの日本ハム3連戦(札幌ドーム)で3連敗を喫するなど必ずしも調子は上向きではなかったが、交流戦に入り5連勝したこともあり、5月31日、約1ヶ月半ぶりに首位に浮上し、翌6月1日には、巨人に次ぎ日本プロ野球史上2チーム目、パ・リーグチームとしては初の通算5500勝を達成。交流戦では5カード終了時点で9勝6敗、最終カード首位ヤクルト戦に3連勝すれば交流戦逆転優勝の可能性も残されていたものの、同年2004年の松中信彦以来の三冠王となった村上宗隆に2試合で満塁弾を含む3本塁打を許すなど逆に3連敗を喫し、交流戦優勝はおろか6月11日終了時点で再び楽天にリーグ首位を明け渡すこととなる。

交流戦明け初戦の楽天3連戦(福岡PayPayドーム)2戦目の6月18日、周東佑京が松井裕樹からサヨナラ2点本塁打を放ち同シーズン初のサヨナラ勝利と同時に再び首位に浮上するも、直後のオリックス2連戦(京セラドーム大阪)で連敗し前年から同球場6カード連続の負け越しと同時に再び首位を明け渡す。続く24日対日本ハム戦の勝利で首位は奪い返すも、25日、村上隆行1軍打撃コーチを皮切りに選手関係者が相次いで新型コロナウイルス陽性もしくは濃厚接触者となり、6月27日、『鷹の祭典』(東京ドーム)では予告先発の和田毅を急遽大竹耕太郎に替え対応したものの試合は1-8で敗戦、続いて予定されていた6月29日(PayPay)、7月1日(ベルーナ)の2試合は中止となる。しかし再開直後に、藤本監督が「筑後ホークス」と呼んだ、離脱した主力選手の代わりに抜擢された谷川原健太、野村大樹、渡邉陸など若手選手らの活躍もあって3連勝し、貯金をシーズン最多タイの12、2位楽天と3.5ゲーム差としたものの、コロナ禍に加え三森大貴、又吉克樹が試合中に相次いで骨折、更に中村晃は腰痛と更なる主力選手の離脱が重なり、7月7日からシーズン初の5連敗で、2位に浮上した西武に1ゲーム差まで迫られ 、同18日には一旦西武に首位を明け渡す。翌日には首位復帰したものの、オールスターゲーム前の時点で2位西武と0.5ゲーム差、5位オリックスとも2.5ゲーム差という混戦となる。

オールスターゲーム直後の7月29日、西武との直接対決で敗れ首位陥落すると、8月4日には一旦シーズン初の3位転落、首位西武に3.0ゲーム差をつけられたものの、翌日には2位浮上、8月16日からの直接対決では1勝2敗と負け越したものの、直後の5連勝により8月24日には再度首位浮上する。

8月29日には『鷹の祭典』(京セラドーム)でロッテに敗れ、『鷹の祭典』史上最少勝利数タイおよび最低勝率となる1勝8敗に終わり、翌日、試合がない間に西武に首位を奪われるが、9月2日からの直接対決で2勝1敗と勝ち越し首位を再び奪うと、4日には西武にオリックスを加えた3チームがゲーム差0で並ぶ、9月以降のパ・リーグとしては1953年、2001年に次ぐ3度目の激戦となる。9月10日、オリックスとの直接対決に敗れ、一旦首位を明け渡すも、翌日はオリックスの追い上げを振り切り勝利し1日で首位を奪還、続く西武との3連戦を3連勝し、更に9月15日の楽天戦にも勝利して5連勝すると同時に、残り14試合で優勝マジック11が点灯する。しかし、9月10日からの11連戦の最終盤、9月17日からの3ゲーム差2位オリックスとの直接対決で、山本由伸、宮城大弥らオリックス投手陣に2試合連続無得点で連敗し、19日の3戦目は5-4と1点リードの9回裏に抑えのモイネロが2死から吉田正尚に同点打を許し、延長10回にレイが宗佑磨にサヨナラ安打を打たれ逆転負けで3連敗、マジックこそ消えないもののゲーム差なしまで迫られる。

その後、9月30日の時点で貯金をシーズン最多の13、オリックスとの差を1.5ゲーム差まで広げマジック1としソフトバンクが残り2試合を連敗、オリックスが最終戦を勝利する以外は引き分け1つでもソフトバンク優勝という条件になったものの、10月1日の西武戦(ベルーナドーム)では0-1の9回表に柳田悠岐のソロ本塁打で同点に追いつきながらも、延長11回、この年育成契約入団からセットアッパーまで成長した藤井皓哉が西武の山川穂高にプロ初となるサヨナラ2点本塁打を被弾しサヨナラ負けすると、続く10月2日の最終戦対ロッテ戦(ZOZOマリンスタジアム)では三森、柳田のソロ本塁打で2-0とリードした6回裏、2番手泉圭輔がロッテの山口航輝に逆転3ランを許し、続く7回にも3番手甲斐野央が2点を与え8回表に柳田の適時打により1点を返し、なおも2死満塁としたもののグラシアルが凡退、結局3-5で敗れ、同日数分早く楽天に5-2で勝利したオリックスに最終戦で勝敗および勝率で並ばれ、同年の順位規定により直接対決で勝るオリックスの優勝となった。過去ゲーム差なしの勝率差で優勝が決定したことはあるが、優勝チームと勝敗も勝率も全く同じで直接対決の成績により順位が決定した事例は日本プロ野球史上初、リーグ最終日に優勝決定は1982年セ・リーグの中日以来でパ・リーグでは1963年西鉄以来、59年ぶりとなった。過去5度はすべて前日首位のチームがそのまま優勝していたが、最終戦前まで勝率で上回っていたチームが最終戦で逆転優勝されたのはこれが史上初となった。

本拠地PayPayドームでは40勝26敗(交流戦を除くパ・リーグチームとの対戦成績は35勝22敗)と大幅に勝ち越したものの、地方開催した主催試合6試合(北九州2試合、長崎、鹿児島、東京、大阪)は全敗だった。パ・リーグのビジターゲームではZOZOマリンスタジアムで10勝2敗、楽天生命パークで7勝4敗と勝ち越したものの、京セラドームで3勝10敗と大幅に負け越したほか、札幌ドームで5勝6敗1分、ベルーナドームで4勝5敗1分と3球場で負け越した。リーグ内においては4球団に勝ち越したものの、6年近くオリックス戦で敗戦しておらず「オリックスキラー」だった和田がこの年はオリックス戦5試合に登板し、0勝3敗となったことに象徴されるようにオリックスを相手に10勝15敗と大きく負け越したことが優勝を逃した原因となった。

本塁打数が最も多いのは柳田でリーグ3位の24、次に多いデスパイネで14本、新人の野村勇が10本と2桁本塁打は3選手にとどまり、チーム本塁打は本塁打王の山川を出した西武に次ぐリーグ2位の108だったものの打率.255、打点529はいずれもパ・リーグトップである。ただし、四死球は最も多かった楽天より127少ないリーグ5位のため、チーム打率がソフトバンクより.012低い楽天の方が出塁率は.005高くなるという結果となった。

一方、投手陣では千賀が7年連続2桁勝利となるリーグ3位タイの11勝、東浜も最多勝を獲得した2017年以来となる2桁の10勝を挙げたとはいえ、シーズン前に千賀と並ぶ先発の柱と位置付けていた石川柊太が7勝10敗と負け越し、両リーグ最多の与四球57、与四死球65を記録したのに象徴されるように、シーズン中の与四球474は12球団最多で優勝したオリックスの375と比べ99も多く、そのうち走者なしから与えた四球が266もあった上に優勝争いの最中の試合でも与四球から失点した事例が複数あった。四死球の多さが優勝を逃す原因の一つとなった。四死球の多さに加え、被安打は12球団最少、次に少ない西武より42少ない1028にもかかわらず被本塁打数はパ・リーグで3番目、最少の西武より34も多く、最多の楽天と8差、2番目に多いロッテと僅か1差の115だったこともあり、チーム防御率はパ・リーグ3位の3.07だった。

開幕後、育成登録選手から田上奏大、黒瀬健太が支配下登録に復帰、中村亮太が新規支配下登録され、また独立リーグ・福井ミラクルエレファンツから元日本ハムの秋吉亮を支配下登録で獲得するなどしたものの、田上が一軍戦初登板初先発となった4月12日のロッテ戦(長崎ビッグN)で5回2/3無失点の好投を見せたのみで、その後は田上を含めいずれも一軍では成果を挙げることが出来なかった。

クライマックスシリーズ(CS)は1stステージからの出場となり、2019年CSファイナルステージ以来となる西武との対戦となり2戦2勝で突破、ファイナルステージで同年3勝10敗と苦手とする京セラドームでの対オリックス戦となったものの初戦を0-5、2戦目を3-4で落とし、3戦目こそ3-0で勝利し一矢を報いたものの第4戦で9回2-3サヨナラ負けを喫し、2016年CS以来となるクライマックスシリーズ敗退でシーズンを終えた。

チーム成績

レギュラーシーズン

  • 1位と2位の順位決定は直接対決の成績による


セ・パ交流戦

クライマックスシリーズ

達成記録

  • 5月4日 - 2リーグ制導入から、球団通算5000勝、史上2球団目、パ・リーグ史上最速。
  • 6月1日 - 球団通算5500勝、史上2球団目。

入団・退団

シーズン開幕前

本節では、前レギュラーシーズン終了から本シーズン開幕までの支配下選手・育成選手の登録・抹消について記述する。なお、抹消の去就は、球団職員又はスポーツ関係・芸能関係の職業に転身した場合等、去就が公のものとして扱われるもののみを記載し、空欄は前述以外の一般職業に転身もしくは去就不明を示す。また、退団区分は自由契約・任意引退・詳細不明である場合については、記載しない。

シーズン開幕後

本節では、本シーズン開幕から終了までの入退団について記述する。

マイナビオールスターゲーム2022選出選手

代表選出選手

侍ジャパン強化試合2022・侍ジャパンシリーズ2022

日本代表
  • 石川柊太
  • 甲斐拓也

選手・スタッフ

  • 背番号変更
栗原陵矢 31→24
田上奏大 156→70(4月支配下登録)
中村亮太 137→60(7月支配下登録)
黒瀬健太 126→12(7月支配下登録)
  • ポジション変更
栗原陵矢 捕手→外野手

個人成績

投手成績

  • 色付きは規定投球回数(143イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高。

野手成績

  • 色付きは規定打席(443打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高。

表彰

  • 甲斐拓也
    • ベストナイン(捕手部門、2年ぶり3度目)
    • ゴールデングラブ賞(捕手部門、5年連続5度目)
  • 今宮健太
    • ベストナイン(遊撃手部門、5年ぶり3度目)
  • 柳田悠岐
    • ベストナイン(外野手部門、3年連続7度目)
    • オールスターゲーム最優秀選手賞(第2戦)
  • 中村晃
    • ゴールデングラブ賞(一塁手部門、3年連続3度目)

達成記録

  • 4月16日 - 松田宣浩が通算1500三振、史上14人目。
  • 4月26日 - 又吉克樹が通算150ホールド、史上9人目。
  • 5月13日 - 千賀滉大が通算1000投球回、史上362人目。
  • 5月20日 - 柳田悠岐が通算1000三振、史上73人目。
  • 6月19日 - 和田毅が日米通算150勝。
  • 6月24日 - 明石健志が通算1000試合出場、史上515人目。
  • 9月30日 - 和田毅が通算150勝、史上50人目。

記録

  • 4月5日 - 藤本博史が新人監督による開幕連勝最多記録8を達成。従来の記録6を更新。
  • 5月11日 - 東浜巨がノーヒットノーラン達成、史上84人目95度目、球団では2019年の千賀滉大以来3年ぶり3人目。打者27人でのノーヒットノーランは、完全試合を除くと史上4人目。また、2006年の山本昌以来となる100球未満での達成。
  • 5月31日 - 柳田悠岐が史上ワーストタイ記録の1試合5三振。史上20人目、パ・リーグ史上8人目、球団史上初。全5打席が空振り三振となったのは史上4人目、パリーグ史上2人目。

球団記録

  • 6月19日 - 和田毅が球団最多となる通算1757奪三振。

試合結果

新型コロナウイルスの影響

  • 4月2日 - 3日
対戦相手の東北楽天ゴールデンイーグルスの選手、コーチが新型コロナウイルスに感染、もしくは濃厚接触者となったため、4月2日の試合は中止、3日の試合は延期となった。
  • 6月29日、7月1日
以下の選手、コーチ及びスタッフが新型コロナウイルスに感染したため、6月29日、7月1日の試合は延期となった。

ドラフト指名選手

脚注

注釈

出典

関連項目

  • 2022年の日本プロ野球
  • 福岡ソフトバンクホークス及びその前身球団の年度別成績一覧



Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 2022年の福岡ソフトバンクホークス by Wikipedia (Historical)