『THE MANZAI』(ザ・マンザイ)とは、1980年 - 1982年に、フジテレビ系列『火曜ワイドスペシャル』内で単発特別番組として3か月に1回の割合で計11回放送されたバラエティ番組である。番組を仕掛けたのは、当時肩身が狭かった横澤彪プロデューサーを中心としたフジテレビ演芸班。
毎回数組の漫才コンビが漫才を披露するというシンプル極まりない番組だったが、従来のスーツ姿の男2人が「ねえ、きみ」「なんやねん」などと典型的な掛け合いを繰り出すような古臭い演芸番組のスタイルを全て排して、フジテレビらしい画期的な演出(客席に若者しか入れない、出演者もベテラン勢を1~2組程度に留め若手コンビを中心とする、出演者の服装は自由、舞台セットを豪華でポップなものにする、小林克也のアメリカナイズされた呼び出しに、コンビが登場する時の出囃子はフランク・シナトラの「When You're Smiling」(邦題「君微笑めば」)の前奏と後奏を合わせ、煌びやかなステージに登場する若手漫才師の姿を何台ものカメラがダイナミックに捉える、ネタの冗長な部分に編集を入れるなど)を凝らした結果、若者にも受け入れられるテレビ向け漫才の確立に成功。『花王名人劇場』(関西テレビ制作)とともに漫才ブームの基を築いた。漫才のスタイル、イメージを劇的に変え、スピード感とライブ感に溢れる今風の漫才は、本番組によって確立された。
漫才番組の中でも別格的存在であり、出演者にとってはまさに真剣勝負の場でもあった。出演順は抽選で決められ、楽屋では常に緊張感が漂っていたという。
また、本編の漫才の前に必ず外国人を使った、演者の名をPRした海外のCM風パロディのショートフィルムが流れていたという。
最大のハイライトが銀座博品館劇場からの生中継だった1980年12月30日放送の第5回で、視聴率は関東32.6%、関西で45.6%を記録した。
そして1982年6月15日放送の第11回を最後に放送されなくなるが、2001年5月19日に当時の東西人気漫才コンビにより『THE MANZAI2001 ヤングライオン杯』が19年ぶりに放送された。この回のみ関東ローカルで放送された(ただし、他の地域でも遅れネットで放送された実績あり)。なお谷良一によると同年8月に第2回放送予定されていたが、視聴率が振るわなかったので立ち消えとなった。
その後、2010年で一旦、朝日放送発の全国ネットで放送されていた漫才のコンテスト「M-1グランプリ」が廃止されたことを受けて、2011年から2014年まで日清食品 THE MANZAIとして漫才のコンテストを開催していたが、2015年から「M-1」が再開されることを受けて、当頁の体裁と同じ漫才のネタ見せ番組として『Cygames THE MANZAI マスターズ』が開始された。
第5回は「THE MANZAI Grand Prix」として、銀座の博品館劇場から生中継を行った。
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