北海道スプリントカップ(ほっかいどうスプリントカップ)は、ホッカイドウ競馬で施行される地方競馬の重賞競走(ダートグレード競走)である。格付けは、JpnIII。農林水産大臣賞および日刊スポーツ賞が提供されており、農林水産大臣賞典 日刊スポーツ賞 北海道スプリントカップと表記される。
概要
前身は1959年から1996年まで施行されていたホッカイドウ競馬の古馬による短距離重賞競走「金杯」。交流重賞に格上げし、発展解消の形で1997年に創設された。
全国各地から短距離を得意とする馬が集まり、初夏のダート短距離チャンピオン決定戦として定着している。
2008年までは札幌か旭川のいずれかで施行。2009年より門別競馬場に変更された。2009年までの施行距離はダートグレード競走として最短となる1000mだったが、2010年からはダート1200mに変更された。施行条件がダート1000mだった2009年まで、優勝タイムが1分を切らなかったのは2007年のみである。
2020年までに、地方競馬所属馬の優勝は3回ある(所属の内訳は北海道2頭・大井1頭)。
2014年の時点では「日刊スポーツ賞 北海道スプリントカップ」と表記されており、2015年には農林水産大臣賞も提供され、「農林水産大臣賞典 日刊スポーツ賞 北海道スプリントカップ」と呼称されるようになった。
2024年からは全日本的なダート競走の体系整備に伴う3歳短距離路線の拡充を図る観点から、開催時期を8月に移行し、出走資格を3歳限定に変更することになった。
2020年のトライアル競走は「キンシャサノキセキ・プレミアム」(上位3着馬までに本競走の優先出走権を付与)。
条件・賞金(2023年)
- 出走条件
- サラブレッド系3歳以上。
- 出走枠は中央競馬所属馬4頭、地方他地区所属馬4頭、ホッカイドウ競馬所属馬8頭と定められている。
- 負担重量
- 別定。3歳53kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減を基本に、本年5月26日以前のGI・JpnI1着馬は3kg、GII・JpnII1着馬は2kg、GIII・JpnIII1着馬は1kgの負担増となる(2歳時の成績は対象外)。
- 賞金額
- 1着2200万円、2着616万円、3着462万円、4着308万円、5着154万円。
- 副賞
- 農林水産大臣賞、株式会社日刊スポーツ新聞社賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、(一社)日本地方競馬馬主振興協会会長賞、地方競馬全国協会理事長賞、北海道議会議長賞、北海道知事賞(2023年)。
過去の副賞
スタリオンシリーズ競走として、以下のサブタイトルで施行したが、2011年以降はスタリオンシリーズ競走の指定から外されている。
- アフリート賞(2001年 - 2003年)
- サクラバクシンオー賞(2004年、2007年)
- タイキシャトル賞(2005年、2006年)
- クロフネ賞(2008年 - 2010年)
歴史
- 1997年 - 4歳(現3歳)以上の競走馬による中央・地方全国交流のダートグレード競走(統一GIII)北海道スプリントカップとして創設。第1回は札幌競馬場のダート1000mで施行された。
- 1998年 - 負担重量を定量からグレード別定に変更。
- 1999年 - 施行場を旭川競馬場に変更。
- 2000年
- 施行場を札幌競馬場に戻す。
- オースミダイナーが13歳(現12歳)で優勝し、グレード競走の最高齢勝利を記録した。
- 2001年 - 馬齢表示を国際基準へ変更したことに伴い、出走条件を「4歳以上」から「3歳以上」に変更。
- 2007年
- ICSCの勧告により、格付表記をJpnIIIに変更。
- 施行場を旭川競馬場に変更。
- 2009年
- 施行場を門別競馬場に変更。
- ヴァンクルタテヤマが門別競馬場・ダート1000mのコースレコード58秒7で優勝。
- 2010年
- 施行距離をダート1200mに変更。
- ミリオンディスクが門別競馬場・ダート1200mのコースレコード1分9秒6で優勝。
- 2017年 - ニシケンモノノフが門別競馬場ダート1200mのコースレコード1分9秒4で優勝。
- 2020年 - COVID-19の流行により客を入れずに「無観客競馬」として開催。
- 2021年 - 当初は上記の感染防止の観点から、入場者数を事前申し込み制250組最大500人を対象とする制限付き有観客開催とすることを決めたが、北海道地区に緊急事態宣言が出されたことを受けて、2年連続無観客(すでに入場者の募集は始まっていたが、応募無効)となった。
- 2024年 - 「全日本的なダート競走の体系整備」に伴い、施行時期を8月中旬に、また出走条件を「3歳以上」から「3歳」(世代限定戦)に変更予定。
歴代優勝馬
優勝馬の馬齢は2000年まで旧表記、2001年以降は現表記。
Rはコースレコード。
脚注
出典
各回競走結果の出典
- 北海道スプリントカップ歴代優勝馬(地方競馬全国協会)
関連項目
- アイビスサマーダッシュ
- クラスターカップ
- さきたま杯
- 函館スプリントステークス
外部リンク
- 北海道スプリントカップ|ダートグレード競走特設サイト - 地方競馬全国協会
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