ポーションとは、スクウェア・エニックスのファイナルファンタジーシリーズに登場するアイテム。また、これをイメージとしてサントリーフーズから商品化された清涼飲料水。
本来ポーションは(薬などの)1服分を意味する単語であるが、ファイナルファンタジーシリーズでは「ポーション」自体で「HPを少量回復するアイテム」を意味している。他にハイポーション、エクスポーションなどの種類が存在する。関連アイテムとして、MPを回復させるエーテル、HPとMPを共に全回復させるエリクサーがシリーズに登場している。
現実では飲料水として販売されたが、ゲーム作品におけるポーションの形態は様々である。
2006年3月7日にサントリーとスクウェア・エニックスのコラボレーションでサントリーフーズから数量限定で発売された。ファイナルファンタジーシリーズの1作である『ファイナルファンタジーXII(以下FFXII)』(日本で2006年3月16日発売)に登場するアイテムとしてサントリーが2005年、スクウェア・エニックスとFFXIIに関するライセンス契約を締結し、清涼飲料に使用する権利を得て発売した。
瓶は、通常版・プレミアムボトル共にクリスタルをイメージした濃いコバルトブルーの透明な素材となっている。
FFXII開発スタッフの監修のもと、エルダー、カモミール、セージ、タイム、ヒソップ、フェンネル、マジョラム、マンネンロウ、メボウキ、メリッサの“神秘的なイメージの10種類のハーブ素材”を配合し、“独特の風味を持つ爽やかな味わい”を実現している(いずれもメーカー談)。この他、原材料としてローヤルゼリー、プロポリス、着色料として青色1号が使われ、青色に着色されている。青色1号は安全性を問題視されることがあるが、許容量を超えて飲用しない限り問題ない。
肝心の味に関しては、前述のとおり独特の強い香りや後味がある。栄養ドリンクや風邪シロップに近い味と、ファンデーションのような香りと評されることが多い。また一部では香りがスカイブルー(親会社であるサントリーから発売のカクテル飲料)に酷似するとの指摘もある。
元々原作となるゲームでも、あくまで「体力を回復する薬」であり、「美味しい飲み物」という形容、表現は一切されていないため、敢えてゲームのイメージを尊重しわざと不味くしたという説もある。
最初からコレクターズアイテムの意味が強く、味は二の次という商品ではあったが、余りにもインパクトの激しい味は、良くも悪くも話題を呼び、数量限定販売であったポーションはまたたく間に完売となった。その人気ぶりは、現在でもインターネットオークションなどで取引されているほどである。
2007年9月13日に、「FINAL FANTASY VII」の10周年記念として「FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY POTION」が発売され、さらに同年10月23日には缶にキャラクターがデザインされたものも発売され、同年11月27日にキャラクターフィギュア付きのポーションも発売される。
味は「ファイナルファンタジーXII ポーション」ほど特異なものではなく、一般的な炭酸飲料にごく近い。ただし、かすかにハーブなどによる独特の香りがある。
また、ゲーム本編におけるライフストリームを意識した着色がなされており、ブラックライトを当てると黄緑色に発光する。
これ以前に、実際に「ポーション」と冠して実際に発売したものとしては「POTION:Relaxin' with FINAL FANTASY」と銘打った音楽作品が挙げられる(2001・2002年、デジキューブ。後年スクウェア・エニックスより再発売)。過去に発売されたアレンジヴァージョンやピアノコレクションなどから「癒し」をテーマに選曲した作品集である。第2弾としてFF1~4のアレンジ曲を収録した「POTION 2: Relaxin' with Final Fantasy」も発売されている。
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