『BREAK THROUGH』(ブレイク・スルー)は、日本の音楽ユニット・B'zが1990年2月21日にBMGビクターからリリースした3作目のオリジナル・アルバムである。このアルバムは、BMGルームス(現:VERMILLION RECORDS)の設立後も、発売権はソニー・ミュージックダイレクトのGT musicに残された。
キャッチフレーズは「感性が誘惑された。創造力が突き抜けた。」。
初回盤のみCDケースを入れる紙製の箱が付属している。
ジャケットのメンバーの格好は当時流行りのビジュアル系ファッションを意識したもの。
また、本作からディスクレーベルがジャケットのロゴを使用した専用デザインになった。
B'zのオリジナル・アルバムとしては初めて裏ジャケットに収録曲が表記されておらず、新品時に付属している帯に収録曲が表記されている。
タイトル通り“突き抜ける”がテーマで、“BREAK THROUGH”と同じ意味の歌詞があちこちに登場するのが特徴。また、ラップやヒップホップの要素を取り入れるなど現在では聴けないテイストの曲が多い。稲葉は独自の作詞スタイルを確立するため、ロックでは敬遠されるような言葉や口調を積極的に取り入れるようになったと述べている。松本は「3枚目までにブレイクしないとマズい」という危機感を持っており、勝負となる1枚だったとコメントしている。
また、本作からバンドスコアが発行されるようになり、本作のバンドスコアである『BREAK THROUGH+BAD COMMUNICATION』には『BREAK THROUGH』の楽曲の他に「BAD COMMUNICATION」(楽曲)も収録されている。
「シングルと同時発売」「1曲目がシングル表題曲」という形式は現時点で本作が最後となり、カップリング曲(2nd beat)も15年後の『THE CIRCLE』まで収録されなくなる。
実験的に発売したミニ・アルバム『BAD COMMUNICATION』がロングヒットしていたことも影響してB'zでは初のTOP10入りを果たし、最終的には72万枚以上を売り上げる大ヒットとなった。メンバーは「ようやく何かをつかんだ」とコメントしている。
2018年に結成30周年記念として『DINOSAUR』までのオリジナル・アルバムと共にアナログレコード化された。
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