『ドン・チャック物語』(ドンチャックものがたり)は、東京12チャンネル(現:テレビ東京)で1975年から1978年(中断期間あり)にかけて放送された日本のテレビアニメ。 ドン・チャック(どんちゃっく)は、東京ドームシティアトラクションズ(旧.後楽園ゆうえんち、旧.後楽園スタヂアム) のマスコットキャラクターの名称。
1972年春、開園15周年の周年事業後、後楽園スタヂアム再拡張と後楽園ゆうえんち の機械式遊戯施設の新機種投入などの計画に基づき、当時の後楽園スタヂアム社長 直轄組織によるマーケティングリサーチ(当時は「市場調査」の呼称)により、 後楽園ゆうえんちに於けるマスコットキャラクターの導入が企画された。 企画は「マスコットキャラクター企画室」(当時)が主導し、全社横断的組織の下に企画が進められ、 後楽園ゆうえんちの大野幸太郎氏がマスコット導入のためのデザイン案などの 詳細を主に担当した。マスコットキャラクター導入企画から1年を経た1973年春、基本デザインが決定され ネーミング(キャラクターの呼称)が「ドン・チャック」と決定された。 決定の過程で、当時、大野幸太郎と関係者は次のように証言している。 「わが後楽園ゆうえんちと後楽園スタヂアムにおけるマスコットキャラクターの 導入に当り、その基本原則は「親と子が楽しめる場所」である点を掲げます。 (中略)そしてその核を成すのがこの親子、ドン・チャックと父親のアリストテレス です。二人は非常に温かい親子関係を成しています。当社はこの マスコットキャラクターを導入し、後楽園ゆうえんちと後楽園スタヂアムの 更なる発展と共に皆様がより一層親子で楽しめる場所を提供します」(結)
前出の掲載誌上(記事)の通り、1973年春に「ドン・チャック」と、チャックの父親の 「ドン・アリストテレス」の2体のマスコットキャラクターが決定され、意匠化。 同年内はマスコットキャラクター誕生の発表などであったが、 翌年1974年春から前述の2体のキャラクターが着ぐるみ化され、 初の園内グリーティング(当時)とミニショーを開催。 1975年春からテレビアニメーション作品、ドン・チャック物語の放映に合わせて 着ぐるみのデザインと意匠を修正し、 テレビアニメーションのキャラクターデザインに合う絵柄に統一された。 その後、ドン・チャックの仲間のキャラクター「ザワザワ森の仲間たち」を加え、 後楽園ゆうえんち園内特設ステージで「ドン・チャックと遊ぼう!」ショーを公演 し、東京都内や関東圏内の商店街・商店会などのイベントにも出演して 後楽園ゆうえんちのPRと宣伝活動に貢献した。 以後、2005年春まで30年間活躍を続けた後、 2005年春に「ドン・チャックショー」は無期休演し、 東京ドームシティアトラクションズのリニューアルに合わせた新デザインの ドン・チャックとララが公開され、現在も園内などで活躍中。
後楽園スタヂアム(現:株式会社東京ドーム)が運営する後楽園ゆうえんち(現:東京ドームシティアトラクションズ)が企画・協賛し、マスコットキャラクターである「ドン・チャック」を主人公として、株式会社ナック(現:ICHI)によってテレビアニメ化された。並行し、講談社刊の『たのしい幼稚園』にて漫画版も連載された。
舞台となるザワザワ森ではさまざまな出来事や事件が起き、それをチャックや仲間たちが解決するという話が多い。悪役としては、ラッパ(狼)、コンタ(狐)、カチンコ(狸)らがいる。彼らは放火、誘拐、監禁、殺人、窃盗など様々な悪事を働くが、最後はチャック達に懲らしめられるのが大まかな内容である。
比較的低年齢の子供を対象にした番組であるが、ラッパたちの悪事はかなり過激なゆえ、チャックたちにさまざまな困難が降りかかったりと、過酷なストーリーも少なくない。
ただし彼らの悪役という設定は第1期のみであり、第2期からは逆に長所が生かされ、チャックたちに協力するという設定に変更された。
海外では「DON CHUCK CASTORO」というタイトルで放送される国もある。
ザワザワ森の中心を流れるジャブジャブ川のほとりに住むビーバーの父子、ドン・アリストテレスとドン・チャック。わけあって母のいない息子チャックの成長に人一倍心をくだく父の心配をよそに、いたずら盛りのチャックは、おしゃまなビーバーの女の子ララや、ウサギのミミ、小熊のダイゴら、さまざまな仲間とともにのびのびと暮らしている。そんな仲間たちや父との交流、森での冒険を通して、チャックはしだいに成長していく。
※キャスティングは斉藤エンタープライズが担当。
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東京12チャンネルでの放送データ
第1期、第2期合計で99回放送された。なお、第1期と第2期の間には再放送が行われ、第2期放送期間中には再放送が随時織り交ぜられた。第2期は1期と区別するため『新ドン・チャック物語』と呼ばれる場合もあるが、オープニングタイトルには「新」は付いていない。
前番組『ヘーイ!ハイ!ガッツ』終了後に出された予告(ボード書き)では、タイトルが『ドン・チャック』となっていた(『物語』は無し)。
1980年代には東京12チャンネルから改称されたテレビ東京で毎年のように再放送された。再放送は本放送に準じており、CS放送局・キッズステーションでの再放送においても本放送に準じているものが多い。
東京12チャンネルが「テレビ東京」に社名変更後、再放送の制作クレジット(OP・ED双方)は、第1期では一貫してそのまま放送、これに対し第2期では1980年代まではそのまま放送していたが、同年代中期からは「制作 テレビ東京 ナック」とブルーバックに表記する方式に差し替えた。ただしプロデューサークレジットは差し替えずにそのまま放送された。
関東地方以外での放送は、本放送時に東京12チャンネルが系列局を持たなかったため番販方式で行われた。
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