『B'z』(ビーズ)は、日本の音楽ユニット・B'zが1988年9月21日にBMGビクターからリリースしたデビューアルバムである。このアルバムは、BMGルームス(現:VERMILLION RECORDS)の設立後も、発売権はソニー・ミュージックダイレクトのGT musicに残された。
デビューシングル『だからその手を離して』と同時リリースされた。
キャッチフレーズは「最先端から加速する。(空想の未来なら、いらない。)」。アルバムタイトルはユニット名と同じ「B'z」(いわゆるセルフタイトル)となっている。
ジャケットには、白い背景の中央にB'zメンバーの写真と、その周囲に大きな文字で「B'z」と書かれており、また『'(アポストロフィー)』の中に発音記号で「BiːZ」と表記されている。
ジャケット写真ではメンバーの後ろにいくつか人型の影が写り込んでいるが、これは本作収録のシングル曲「だからその手を離して」のPVで使われた白いマネキンであり、ジャケット撮影とPV撮影を同時に行ったためである。
歌詞カードは折りたたみ式になっており、ジャケットと歌詞カードが別々になっている。更にメンバーのプロフィールも掲載されていて、ディスクを取り外すとメンバーの3D写真が現れる。ディスクレーベルのデザインは汎用タイプで、このレーベルデザインは2ndアルバム『OFF THE LOCK』まで使用された。裏ジャケットには、初回発売分のみ限定番号がふられた。
ギターサウンドを抑え、打ち込みを多用したデジタルサウンドな作風となっている。これは当時「ロック」と「打ち込み」の融合を目指していた松本の意向によるもの。また、作詞をまともにしたことがなかった稲葉は歌詞を書くのにとても苦労をしたとのことで、歌詞には英語が多用されている。
「Half Tone Lady」「Fake Lips」以外の全ての曲がフェードアウトで終わっている。
メンバーが作詞曲をしていない曲が2曲あるが、これは二人がそれぞれの制作に限界を感じ、他の人物に頼んだためである。さらに、メンバーが初めて出会ったのは1988年5月であり、そのわずか4ヶ月後に今作でメジャーデビューしたことも影響したのか、未だに本人たちは本作の完成度に満足しておらず、後に「完全に手探り状態だった」と語っている。
発売当時は無名だったこともあり、初登場48位で、100位以内には4週ランクインしたのみだった。その後、ミニ・アルバム『BAD COMMUNICATION』のヒットとともに売り上げを伸ばした。
アナログ盤(レコード)も発売され、2018年に結成30周年記念として他のオリジナル・アルバムと共に再びアナログレコード化された。
2021年5月21日、サブスクリプションサービスにて全曲解禁に伴い、iTunesでも本作から『BREAK THROUGH』までの初期の作品が配信された。
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