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スーパーラグビー


スーパーラグビー


スーパーラグビー(英語: Super Rugby)は、オーストラリア・ニュージーランド・フィジーの3か国から計12のプロチームが参加するラグビーユニオンの競技会であり、SANZAARが運営している。2022年からの大会名はスーパーラグビー・パシフィック(英語: Super Rugby Pacific)。最多優勝は、クルセイダーズの10回である。

概要

南アフリカ共和国 (SA) 、ニュージーランド (NZ) 、オーストラリア (A) 、アルゼンチン (AR) の合弁事業であるSANZAARにより運営されるラグビーの国際リーグ戦。SANZAARはザ・ラグビーチャンピオンシップ運営も担当する。

スーパーラグビーについては、2020年までに南アフリカ共和国、アルゼンチン、日本が撤退。新型コロナウイルス感染症の世界的流行を経て、リーグを再構築し、2022年から「スーパーラグビー・パシフィック」として、オーストラリア、ニュージーランド、フィジーを拠点とする12チームで運営されている。

歴史

プロラグビー ラグビーリーグ(13人制ラグビー)の人気に対抗するため、オーストラリアニューサウスウェールズラグビー協会主催の招待大会を始まりに、1986年から1990年まで開催された6チーム参戦のサウスパシフィック・チャンピオンシップに起源を持つ。

当時の参加チームは、オーストラリア(ニューサウスウェールズ、クイーンズランド)、ニュージーランド(オークランドカンタベリーウェリントン)、フィジーの6チーム。

1991年は、ニューサウスウェールズラグビー協会の財政事情により開催されなかった。ワールドカップ1991でのオーストラリア優勝を経て、1992年に「スーパー6」として再開した。

1993年、スーパー6に代わり、南アフリカとパシフィック・トライネイションズの優勝国が新たに参戦する国際トーナメント「スーパー10」が開催される。参加チームはオーストラリア(ニューサウスウェールズ、クイーンズランド)、ニュージーランド(前年のニュージーランド州代表選手権上位4チーム)、南アフリカ(前年のカリーカップ上位3チーム)、パシフィック・トライネイションズ(前年のフィジー、トンガ、西サモアによるラグビー国際試合の優勝国)の計10チーム。スーパー10は、1993年から1995年までの3シーズン開催された。

1996年、SANZAR設立

1995年、それまでアマチュアスポーツを堅持していたラグビーユニオンが、13人制ラグビーリーグと同じプロ化へと転換した。

1996年、オーストラリアとニュージーランドで人気が高いラグビーリーグへの対抗、ワールドカップ1995で優勝した南アフリカのチーム強化を目的として、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの3協会による合弁事業としてSANZARが設立される。SANZARの名称は「South African, New Zealand and Australian Rugby」の頭文字に由来している。

SANZARは、1996年から2005年まで12チーム参戦の国際リーグ戦「スーパー12」を開催。放映権売却による大型スポンサー契約を獲得し、期間限定のプロラグビーチームを結成。ラグビーの世界的な強豪3か国による国際リーグ戦が開始された。当初はオーストラリアから3チーム、ニュージーランドから5チーム、南アフリカから4チームの計12チームが参戦し国際リーグ戦を展開したが、2006年シーズンに新たに2チームが新規参入し14チームによる「スーパー14」へと名称変更された。さらに2011年シーズンからレベルズ(オーストラリア・メルボルン)が新規参入し15チーム編成の「スーパーラグビー」となった。

2011年~2015年シーズン

南アフリカ共和国、ニュージーランド、オーストラリアの各国ごとにカンファレンスを構成し、レギュラーシーズンとして、各チーム16試合を行う。各カンファレンスは5チームからなる。

その内訳は、同一カンファレンス内ではホーム&アウェーで各チームが8試合、異なるカンファレンスとは4試合ずつ(異なるカンファレンスでは1チームずつ対戦しない相手がいる)の計8試合である。

各週5~7試合が開催され(期間中、各チームは5週(5試合)休み)、計120試合が行われる。各チーム8試合が本拠地開催となる。各カンファレンスの勝ち点(ポイント)とボーナスポイントを合わせた総勝ち点数1位と、残り12チームのうちの総勝ち点上位3チームがファイナルシリーズに進出し、プレーオフトーナメントを行う。総勝ち点数の1位と2位がシードとなり、3位から6位のチームが準決勝進出決定プレーオフを行う。3位決定戦は行われない。

2016年~2017年シーズン

2014年11月20日、2016年シーズン以降からのスーパーラグビーへの南アフリカチームのキングスと日本チームのサンウルブズとアルゼンチンチームのハグアレスの参加が決定し、18チームとなった。2016年からSANZARにアルゼンチンラグビー協会が参加しSANZAARSouth Africa, New Zealand, Australia and Argentina Rugbyを意味する)に改称した。

18チームに増加したことを受けて、カンファレンス構成を変更した。南アフリカグループ、オーストラリア・NZグループの2つに大別し、さらに南アフリカグループ内では、アフリカ カンファレンス1(4チーム)、アフリカ カンファレンス2(4チーム)の2カンファレンス、オーストラリア・NZグループ内では、ニュージーランド カンファレンス(5チーム)、オーストラリア カンファレンス(5チーム)に分けた。レギュラーシーズンとして、各チーム15試合を行う。

南アフリカグループのチームは、所属カンファレンス内で全チームとホーム&アウェー戦を実施(6試合)し、グループ内の別カンファレンスチームとは1回ずつ対戦(4試合)、オーストラリア・NZグループのうちの5チームと各1試合対戦(5試合)する。

オーストラリア・NZグループのチームは、所属カンファレンス内では全チームと対戦(うち2チームとはホーム&アウェー)(6試合)、グループ内の別カンファレンスのチームとは5試合、南アフリカグループのチームとは4試合対戦する。

各カンファレンス1位の4チームとワイルドカード4チーム(南アフリカグループは各カンファレンス1位を除く6チームで勝ち点が一番多い1チーム、オーストラリア・NZグループは各カンファレンス1位を除く8チームで勝ち点の多い上位3チーム)の計8チームがファイナルシリーズに進出し、プレーオフトーナメントを行う。

2018年〜2020年シーズン

2018年シーズンからスーパーラグビーのチームを南アフリカから2チーム、オーストラリアから1チーム減らし、18チームから15チームになる。ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの3つのカンファレンス、各5チームに再編され、アルゼンチンのハグアレスは南アフリカカンファレンスに、日本のサンウルブズはオーストラリアカンファレンスに所属することになる。

各チーム同じカンファレンスのチームとホーム&アウェーで8回対戦し、残りの8試合は別のカンファレンスのチームと対戦する。ファイナルシリーズには、各カンファレンス1位の3チームと5つのワイルドカードチームの計8チームが出場する。

日本から参加したサンウルブズが、2019 ラグビーワールドカップでのラグビー日本代表の強化目的を終えたことや、2021年シーズン以後の参加契約の締結を結ばなかったことなどから、2020年シーズンを最後に活動終了を決定。また、新型コロナウイルスの影響で、5か国参加型の国際大会としては2020年3月で打ち切り、大会不成立となった。

その後、国内リーグ規模に縮小する形で「スーパーラグビーAU」(オーストラリア5チーム)、「スーパーラグビー・アオテアロア」(ニュージーランド5チーム)、「スーパーラグビー・アンロックト」(南アフリカ7チーム)のそれぞれの代替リーグが開催された。。この年を最後に、南アフリカとアルゼンチンの出場クラブも撤退した。

2021年シーズン

2021年、前年に続きオーストラリア5チームによる「スーパーラグビーAU」と、ニュージーランド5チームによる「スーパーラグビー・アオテアロア」で、国内リーグ形式に規模縮小となった。さらに「AU」と「アオテアロア」の交流戦として、この年度限りの「スーパーラグビー・トランスタスマン」を開催した(相手リーグとの総当たり戦を1回行った後、上位2チームによる決勝戦を実施)。トランスタスマンとは、オーストラリアとニュージーランドの両国を結ぶ地理・経済用語。

2022年シーズン以降

2022年シーズンから「スーパーラグビー・パシフィック」と改称しリニューアルした形で再開された。オーストラリア・ニュージーランドの各5クラブに、フィジーのチームで過去にオーストラリア選手権(National Rugby Championship)を制したことがある「フィジアン・ドゥルア」と、トンガ・サモアなどの太平洋諸島出身者・国籍所有者で構成する「モアナ・パシフィカ」の2クラブが加わり、計12チームで実施。

試合は、12チームによる変則総当たり方式で、同じ国に所属するチーム(ただし、フィジアン・ドゥルアはオーストラリア、モアナ・パシフィカはニュージーランドの扱い)のうちの特定の3チームとは2回戦総当たり、他とは1回戦総当たりの14試合を行い、その成績により上位8チームがプレーオフトーナメントに進出する。

ルール

  • ラグビーユニオンルールを採用している。
  • レギュラーシーズンにおける勝ち点(ポイント)は以下の通り。
    • 勝利:4ポイント
    • 引き分け:2ポイント
    • 敗戦:0ポイント
    • ボーナスポイント
      • 勝利、引き分け、敗戦を問わず、各チーム相手より3トライ以上リードした場合ボーナスポイント1が加算される。
      • 敗戦チームは勝利チームとの総得点差が7点またはそれ以下の場合ボーナスポイント1が加算される。
        • 上記より、1試合につき勝利チームには最大5ポイント、敗戦チームでも最大2ポイントを獲得することができる。

参加チーム

2022年から始まった「スーパーラグビー・パシフィック」では、前年までのオーストラリア5チームとニュージーランド5チームに加え、フィジーから1チーム(フィジアン・ドゥルア)、サモアやトンガなど太平洋諸島出身の選手からなるニュージーランドの1チーム(モアナ・パシフィカ)が参加し、計12チームとなっている。

過去に参加していたチーム

  • ブルズ( 南アフリカ共和国・ハウテン州プレトリア、ロフタス・ヴァースフェルド、1996年~2020年、ユナイテッドラグビーチャンピオンシップへ移籍)
  • ストーマーズ( 南アフリカ共和国・西ケープ州ケープタウン、ニューランズ・スタジアム、1996年~2020年、ユナイテッドラグビーチャンピオンシップへ移籍)
  • ライオンズ( 南アフリカ共和国・ハウテン州ヨハネスブルグ、エミレーツエアライン・パーク、1996年~2020年、ユナイテッドラグビーチャンピオンシップへ移籍)
  • シャークス( 南アフリカ共和国・クワズール・ナタール州ダーバン、キングス・パーク・スタジアム、1996年~2020年、ユナイテッドラグビーチャンピオンシップへ移籍)
  • チーターズ( 南アフリカ共和国・フリーステイト州ブルームフォンテーン、フリーステイト・スタジアム、2006年~2017年、プロ14へ移籍)
  • サザン・キングス( 南アフリカ共和国・東ケープ州ポートエリザベス、ネルソン・マンデラ・ベイ・スタジアム、2013年~2017年、プロ14へ移籍)
  • ハグアレス( アルゼンチン・ブエノスアイレス、エスタディオ・ホセ・アマルフィターニ、2016年~2020年)
  • サンウルブズ( 日本・東京都港区、秩父宮ラグビー場、シンガポール・スポーツ・ハブ、2016年~2020年)

歴代優勝チーム

歴代優勝決定戦結果

テレビ中継

日本では、2020年シーズンまでJ SPORTSが放映権を持ち、日本のサンウルブズが参加していた時期には日本テレビ・BS日テレでも放送があった。2021年シーズンからは、WOWOWが放映権を獲得している。

世界各地への放送・配信状況は以下の通り(2024年1月発表時点)。

  • Stan Sport - オーストラリア
  • ナイン・ネットワーク - オーストラリア
  • SKY Network Television - ニュージーランド
  • SuperSport - アフリカ地区
  • ESPN - 南アメリカ地区
  • The Sports Network - カナダ
  • スカイUK - イギリス、アイルランド
  • Canal+ - フランス、モナコ、ルクセンブルク、フランス語圏スイス、アンドラ
  • FloSports - アメリカ合衆国
  • テレフォニカ - スペイン
  • Sky Pacific - フィジー
  • フィジー放送公社 - フィジー
  • Digicel - 太平洋諸島(サモア、トンガなど)
  • Premier Sports - 東南アジア
  • Sky Italia - イタリアなど
  • WOWOW - 日本
  • SANZAARRUGBY.TV - 中東、中国、インド、スリランカ、上記を除くヨーロッパ

脚注

注釈

出典

関連項目

  • スーパーラグビーAU - オーストラリアで2020年・2021年に開催されたスーパーラグビー特別大会。
  • スーパーラグビー・アオテアロア - ニュージーランドで2020年・2021年に開催されたスーパーラグビー特別大会。
  • スーパーラグビー・トランスタスマン - AUとアオテアロアの交流戦として2021年に開催されたスーパーラグビー特別大会。
  • スーパーラグビー・アンロックト - 南アフリカで2020年に開催されたスーパーラグビー特別大会。
  • SANZAAR

外部リンク

  • 公式ウェブサイト (英語)
  • スーパーラグビー (SuperRugby) - Facebook (英語)
  • スーパーラグビー (@SuperRugby) - X(旧Twitter) (英語)
  • スーパーラグビー (@superrugby) - Instagram (英語)
  • スーパーラグビー - YouTubeチャンネル (英語)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: スーパーラグビー by Wikipedia (Historical)