高槻市駅(たかつきしえき)は、大阪府高槻市城北町二丁目にある、阪急電鉄京都本線の駅。駅番号はHK-72。
大阪梅田駅と京都河原町駅のほぼ中間に位置する、阪急京都本線の運行ダイヤ上の境界駅である。京都本線と相互直通運転を実施しているOsaka Metro堺筋線のOsaka Metro車両の通常ダイヤでの乗り入れは当駅までとなっており、また大阪梅田駅発の普通も昼間は全て当駅で折り返す。
東隣の上牧駅との駅間距離は4.3 kmで、阪急線内では最も長い(開業当時は大山崎駅まで7.1 kmにわたって駅がなかった)。また西隣の富田駅との距離も3.3 kmと、こちらも阪急線内ではかなり長い距離となっている。
土休日に運行される快速特急を除く全ての便が停車する利便性の高い駅ではあるが、近接するJR京都線の高槻駅には新快速・一部の特急が停車することもあり、当駅の乗降客数はJRの半分程度にとどまり、また茨木市駅と比較してもほぼ同程度となっている。
「阪急高槻(駅)」などと「市」を付けずに呼ばれることもある。
新京阪鉄道の淡路駅からの延伸時に暫定的な終点として開業し、同年中に再度延伸され途中駅となった。大阪と京都の中間に位置するゆえ開業時より主要駅の1つとされていたが、この頃の高槻はまだ市制を敷いていなかったため、当時の駅名は「高槻町駅」であった。戦時中の市制施行に伴い現在の駅名となる。
戦後より高槻市街地の開発が進行し人口が急増、このためラッシュ時の混雑を緩和する必要があり駅の高架化が企図されてきた。1980年(昭和55年)には朝夕のみ稼働する定期券専用改札口を設置するなど臨時の対策を講じていたが、翌年より連続立体交差事業が進められ、1994年(平成6年)に高架化工事が完了した。合わせて周辺10箇所の踏切が除却され、駅前広場が整備されるなど当駅周辺の都市機能も向上した。
待避可能な島式2面4線のホームを有する高架駅。
駅長配置駅であり、相川駅〜長岡天神駅の各駅を管理している。
ホームは3階にあり、改札・コンコースは2階の1か所のみ。各階を結ぶエレベーターや上り下りのエスカレーターが整備されているので、上下移動は比較的容易である。
自動改札機は東芝製で、PiTaPaなどのIC乗車券専用のものが4台置かれている(その他の全筐体もIC対応型)。主要な駅にあるごあんないカウンター(かつての「サービスセンター」)や定期券売り場も設置されている。
京都河原町寄りに引き上げ線があり、当駅で折り返す普通が主に使用する。
4号線の京都側には保線作業車用の線路も分岐している。
※内側2線(2号線と3号線)が主本線、外側2線(1号線と4号線)が待避線である。
高架下の駅ナカ商業施設は『EMIRU TAKATSUKI(エミル高槻)』と名付けられ、阪急電鉄が運営している。スーパー(KOHYO)、飲食店、雑貨店、ファッション店、エステ(TBC)、スポーツクラブ(KONAMI)、理容室(QBハウス)、銀行(りそな銀行)などが入居する。
1993年の創業から2020年までは「ミング・阪急高槻」として運営されており、同年11月20日のリニューアルオープンから現在の名称となった。リニューアル工事の際は店舗の入れ替えに加え、駅改札前の空間を含めた美装工事を行っている。
ミング時代は高槻市の行政サービスコーナーがあり、各種証明書の発行が可能であったが、2017年9月30日をもって閉鎖されている。この跡地は高槻市観光情報コーナー、高槻市営バス案内所になっている。また、高槻市立図書館の図書返却ポストも設置されている。
日中は土休日の下りを除いて特急と準急との緩急接続が行われている。
土休日下りは当駅始発の普通と準急・特急が対面連絡する。特急・準急の連絡は次の停車駅である茨木市駅で行われている。なお2019年のダイヤ改正までは平日も下りの特急と準急の連絡が行われていなかった。
2011年以降、土休日のみ運転される快速特急を除いた全定期列車が停車する。
かつてはほぼ終日運行されていた特急(京阪間ノンストップ)が通過していたものの、朝ラッシュ時間帯のみ通勤特急が特急の停車駅に加えて当駅に停車する種別として運行されていた。その後、JR新快速への対抗もあり、1997年より他の京阪間主要駅に先立って特急が停車するようになり、全営業列車停車駅となった。
2008年秋から運行されている、行楽期の嵐山方面への臨時直通列車は当駅には停車しない。この時点ではまだ定期列車は全便停車していたが、2011年のダイヤ改正で定期運行される当駅通過種別(快速特急)が運行開始。現在は平日のみ全列車停車駅となっている。
普通については大阪梅田・天下茶屋方面からの列車で当駅で折り返す便が多数設定されている。Osaka Metro堺筋線の天下茶屋駅発着の普通列車は朝夕の京都河原町駅発着列車を除き全て当駅発着である。日中は大阪梅田駅発着便を含めた普通の全てが当駅で折り返す。平日朝には当駅始発の普通京都河原町行きが、土休日深夜には京都河原町からの当駅止まりの普通が設定されている。
定期列車でOsaka Metroの車両の乗り入れは当駅が東限である。このため天下茶屋発着で当駅を跨いで運行される列車は全て阪急の車両による運行である。
一方で準急以上の当駅発着列車は非常に少なく、2022年改正の現行ダイヤでは朝に当駅始発の準急大阪梅田行きが1本設定されているのみである。ただし2022年12月16日までは深夜には当駅止まりの下り快速急行が設定されていた他、2019年のダイヤ改正までは平日夜間に当駅止まりの上り準急も運行されていた。
多くの普通が当駅で折り返すのをカバーするため、準急は当駅から京都河原町寄りの各駅に停車する。
2023年(令和5年)の1日あたりの通年平均乗降人員は54,273人であり、阪急電鉄全線で7位である。
京阪間は全体的にJR京都線との競合で劣勢を強いられているが、JRと阪急の駅が近接している高槻市内は比較的その傾向が強く、当駅についてはJR高槻駅の半数程度の利用客数にとどまっている。
各年次の乗降人員の推移は下表の通り。2015年までは平日限定、2016年以降は通年平均となっている。
「大阪府統計年鑑」によると、各年度のある特定日における1日の利用状況は下表の通り。
「高槻市統計書」によると、近年の1年間の乗車人員・降車人員は以下の通り。
なお下表内の数値の単位は全て「千人」である。
中小商店などが立ち並ぶ。
1階コンコース(東西自由通路)と、梅田寄りの高架下広場、北口駅前の噴水広場は、毎年ゴールデンウィークに開催される「高槻ジャズストリート」の演奏会場となっている。
西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線(JR京都線)高槻駅は、距離にして約700 m離れている(徒歩9分程度)。乗り換え検索サイト・ソフトの一部には、両駅間を乗り換え駅として案内するものもある。JR高槻駅と当駅の間を複数の商店街が結んでおり、高槻市街地の中核を形成する。
以下はJR駅の周辺(一部はJR線の北側)にあるが、当駅からでもアクセス可能。
駅南側には大阪外環状線を構成する国道170号と国道171号が走っている。この2つが交差し、かつ前者の起点である「八丁畷交差点」が近隣に位置する。
当駅から国道171号線方面へ向かって商店街が伸びている。
北口に高槻市営バス、北口と南口に京阪バスが乗り入れている。北口は駅前のみずき通り沿いにのりばが6つあるが、南口は周辺の道路が狭隘なため2つしかない。
阪急電鉄系の阪急バスは乗り入れていない。過去には同社の深夜急行バスが降車のみの扱いで乗り入れていたが、2017年4月1日から取り止めた。
停留所名は「阪急高槻駅」。駅舎側に1〜3番のりば、反対側に4〜6番のりばが並ぶ。
定期路線については基本的に芝生営業所が管轄しているが、美しが丘線57Aのみ緑が丘営業所が担当している。
6番のりばを除きJR線より南側からの路線しか乗り入れておらず、当停留所に乗り入れない多くの北側路線と阪急電車を乗り継ぐ場合は基本的にJR高槻駅北停留所から当駅まで徒歩連絡となる。
北側の駅出口付近に市営バス案内ディスプレイが設置されているが、1番のりば・5番のりばのJR高槻駅南行きについては表示されない。各方面行きの案内のみ利用できる。
2023年度の年間乗降客数は2,320,638人(1日あたり6,341人)で、市営バスではJR高槻駅北・JR高槻駅南・JR富田駅に次いで4番目に多い。
近年の年間利用状況は下表の通り。
停留所名は「阪急高槻」で、国道170号線経由で高槻市中南部や枚方市内へ向かう路線が乗り入れる。高槻営業所の担当。
基本的には駅南口(阪急高架下)のりばを使用する。当停留所の前後では商店などが密集する狭い道路を徐行で通過する。
駅北口のりばは市営バス1番のりばと同位置にあり、早朝時間帯以外の阪急高槻経由JR高槻方面行きが使用する。駅南口のからふね屋珈琲前のりばは早朝時間帯のJR高槻行きのみ使用。
南側の駅出口付近に京阪バス案内ディスプレイが設置されているが、からふね屋珈琲前のりば発の便については南口側ののりばでありながら北口のりばと同一の枠に表示される。
停留所コードは6000。
2022年度の乗降客数は1,764,357人(乗車人員862,911人・降車人員901,446人、1日あたりの乗降客数は4,834人)。枚方高槻線はドル箱路線であり、他の路線は乗り入れていないが1路線だけで市営バスと大きく変わらない数字を記録している。
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