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1980年の映画


1980年の映画


1980年の映画(1980ねんのえいが)では、1980年(昭和55年)の映画分野の動向についてまとめる。

1979年の映画 - 1980年の映画 - 1981年の映画

出来事

世界

  • 米国、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(5月公開、アーヴィン・カーシュナー監督)が1億3400万ドルで1980年の配給収入1位となる 。
  • 4月17日 - アニメ映画『銀河鉄道999』(りんたろう監督)、全米公開。
  • 4月29日 - サスペンスの神様・映画監督アルフレッド・ヒッチコック(80歳)死去。
  • 5月23日 - 黒澤明監督『影武者』、第33回カンヌ国際映画祭で最高賞(現在のパルム・ドールに相当)を米国映画『オール・ザット・ジャズ』(ボブ・フォッシー監督)とともに受賞。
  • 6月3日 - ウォルト・ディズニー・プロダクションの新代表取締役社長にウォルト・ディズニーの長女でダイアン・ディズニー・ミラーの夫・ロナルド・W・ミラーが就任。これに伴いドン・B・テータムが経営執行委員会議長に、E・カードン・ウォーカーが代表取締役会長に退く。
  • 6月28日 - 『二百三高地』(舛田利雄監督)、インドネシア・ジョグジャカルタで開催の第26回アジア映画祭で最優秀映画賞(ジャマルディン・マリク賞)など受賞。
  • 8月28日 - ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門が再開される。
  • 9月11日 - 中国・西安、成都で日本映画祭を開催。『絶唱』・『あゝ野麦峠』などを上映。
  • 9月25日 - 米国、ルイス・マイルストン監督死去。
  • 10月23日 - 米国、映画俳優組合のストライキ、製作者側との交渉妥結で終了。10週間におよぶストライキは映画製作にも影響。
  • 11月3日 - 第27回アジア映画祭の開催国フィリピンが、1982年1月に開催予定の第1回マニラ映画祭を優先するため、アジア映画祭開催辞退を申し出る。アジア映画製作者連盟の臨時理事会が第27回アジア映画祭の中止を決定。
  • 11月7日 - 米国、俳優スティーブ・マックイーン死去。
  • 12月8日 - 米国、元ビートルズのジョン・レノン射殺される。

日本

  • 1月
    • 東映、第10弾『トラック野郎・故郷特急便』(併映は『夢一族 ザ・らいばる』)が極度の興行不振で、看板シリーズ「トラック野郎」は製作中止に。
    • 1月15日 - 東映、高倉健、吉永小百合共演の『動乱』公開 、ヒット。東京・丸の内東映、3月14日までロングラン。
    • 1月30日 - 岡田茂東映社長、東急レクリエーションの社長を兼任。
  • 2月
    • 2月16日 - 東京・有楽座、『地獄の黙示録』(フランシス・フォード・コッポラ監督)を各回全席指定の特別興行実施。
  • 3月
    • 東宝、ドラえもん映画シリーズ第1作『ドラえもん のび太の恐竜』公開。春休み興行は空前のアニメ映画ラッシュ〔『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』・『あしたのジョー』・『ドラえもん のび太の恐竜』・『家なき子』・東映まんがまつり『世界名作童話 森は生きている』など〕。
    • 大阪・梅田松竹会館、新築オープン。
    • 3月11日 - 俳優・伊藤雄之助(60歳)死去。
    • 3月24日 - 映画公開後2年間はテレビ放送はしないという業界慣行を破り、映画公開9か月で放送した『あゝ野麦峠』に対し、全興連は制作プロダクションの新日本映画に抗議。
  • 4月
    • 東宝、ディズニー映画の日本配給権獲得。
    • 外資系AVストア、タワーレコード1号店、札幌市にオープン。
    • 4月1日
      • 鈴木清順監督『ツィゴイネルワイゼン』が公開される。製作-上映「産地直送方式」を標榜ひょうぼうするシネマプラセットによる、特設映画館〔移動可能なエアドーム〕での興行はロングランとなる。
      • 東宝、国鉄全国主要駅のキヨスクで『影武者』(黒澤明監督)の前売券を初めて販売。
    • 4月5日 - 第52回アカデミー賞作品賞受賞作『クレイマー、クレイマー』(ロバート・ベントン監督)が公開され、ヒット。
    • 4月23日 - 東京・有楽座で『影武者』ワールドプレミアを開催、ウィリアム・ワイラー監督、フランシス・フォード・コッポラ監督、アーサー・ペン監督など出席。
  • 5月
    • 5月8日 - 新劇女優・東山千栄子(89歳)死去。
    • 5月21日 - 映画監督稲垣浩(74歳)死去。
  • 6月
    • 6月21日 - 新宿東映ホール・新宿日活を新宿東映ホール1・2に改称。
    • 6月28日
      • 東宝洋画系で角川映画『復活の日』(深作欣二監督)が公開され、入場料金は1500円と値上がりしたがヒット。
      • 都内・京阪神の一部ロードショー館で、洋画・邦画ともに入場料金を値上げ。一般(大人)1,300円から1,500円になる。
  • 7月
    • 7月18日 - 日活ロマンポルノ事件、東京高裁が全員無罪の一審支持判決。
  • 8月
    • 今村昌平監督『ええじゃないか』(1981年3月公開)の撮影のために、埼玉県三郷市に「江戸村」・「両国橋」のオープンセットを3億円かけて作成。
    • 8月2日
      • 東映の『二百三高地』が公開され、ヒット。その成功を羨望した東宝が 4年ぶりに 8.15シリーズ『連合艦隊』(1981年8月公開)の製作を決定。
      • アニメ映画『ヤマトよ永遠に』(監督:舛田利雄ほか)、東映洋画系で封切、ヤマトフィーバーが起こり大ヒット。
      • 名古屋東映名画座を名古屋・栄東映ホールと改称。
  • 9月
    • 9月1日 - 富士フイルムは35ミリネガティブA250を発表。
  • 10月
    • 10月21日 - 俳優・嵐寛寿郎(77歳)死去。
    • 10月23日 - 大阪・ナビオ阪急、新築オープン。24日、同ビル収容の梅田劇場、北野劇場、梅田スカラ座の3劇場がオープン。
  • 11月
    • 11月7日 - 歌手・越路吹雪(56歳)死去。
    • 11月8日 - パラマウント映画=東宝=テレビ朝日=東北新社共同出資の『将軍 SHŌGUN』が劇場公開。
    • 11月10日 - 米国俳優・スティーブ・マックイーンが東宝東和を肖像権侵害で訴えた訴訟で、東宝東和側に無罪判決。詳細はスティーブ・マックイーン#肖像権訴訟。
    • 11月12日 - 東宝、東京ディズニーランド建設協力のため、社内に製作プロジェクト、東宝スタジオには組立作業所を設立。
    • 11月19日 - 山口百恵(歌手・女優)、俳優・三浦友和と結婚、芸能界引退。
  • 12月
    • 12月6日 - 東京・有楽座、山口百恵引退映画『古都』ロードショー公開(一般公開は20日)。
    • 12月14日 - 東映動画、製作中の長編動画『世界名作童話 白鳥の湖』の原画2500枚が盗まれる。
    • 12月23日 - 黒澤明監督の要請により、映画『影武者』が第4回日本アカデミー賞のノミネートから除外される(いわゆる、日本アカデミー賞批判・日本アカデミー賞ボイコット)。〔ただし、後の黒澤作品『乱』・『夢』・『八月の狂詩曲』・『まあだだよ』は日本アカデミー賞の各賞を受賞している。〕
    • 12月31日 - 黒澤明監督『影武者』、配給収入が27億円を超え日本映画新記録樹立。

周年

  • 創業85周年
    • 松竹

日本の映画興行

  • 入場料金(大人)
    • 1,400円
    • 映画館・映画別
      • 1,500円(日本ヘラルド、2月公開『地獄の黙示録』)
      • 1,500円(20世紀フォックス、6月公開『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』)
      • 1,500円(東宝、4月公開『影武者』)
      • 1,500円(東宝、6月公開『復活の日』)
      • 1,400円(松竹、3月公開『遙かなる山の呼び声』)
      • 1,400円(東映、1月公開『動乱』)
      • 1,300円(有楽座、正月映画『戦国自衛隊』)
    • 1,357円(統計局『小売物価統計調査(動向編) 調査結果』 銘柄符号 9341「映画観覧料」)
  • 入場者数 1億6442万人
  • 興行収入 1659億1800万円
  • 家庭用ビデオテープレコーダ(VTR)の普及率 2.4% (内閣府「消費動向調査」)
出典:「1980年度日本映画・外国映画業界総決算」『キネマ旬報』1981年(昭和56年)2月下旬号、キネマ旬報社、1981年、112 - 124頁。 

各国ランキング

日本配給収入ランキング

出典:1980年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟

北米興行収入ランキング

出典: “1980 Domestic Yearly Box Office Results”. Box Office Mojo. 2015年12月23日閲覧。

日本公開映画

1980年の日本公開映画を参照。

受賞

  • 第53回アカデミー賞
    • 作品賞 - 『普通の人々』
    • 監督賞 - ロバート・レッドフォード(『普通の人々』)
    • 主演男優賞 - ロバート・デ・ニーロ(『レイジング・ブル』)
    • 主演女優賞 - シシー・スペイセク(『歌え!ロレッタ愛のために』)
  • 第38回ゴールデングローブ賞
    • 作品賞 (ドラマ部門) - 『普通の人々』
    • 主演女優賞 (ドラマ部門) - メアリ・タイラー・ムーア(『普通の人々』)
    • 主演男優賞 (ドラマ部門) - ロバート・デ・ニーロ(『レイジング・ブル』)
    • 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門) -『 歌え!ロレッタ愛のために』
    • 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - シシー・スペイセク(『歌え!ロレッタ 愛のために』)
    • 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - レイ・シャーキー(『The Idolmaker』)
    • 監督賞 - ロバート・レッドフォード(『普通の人々』)
  • 第46回ニューヨーク映画批評家協会賞 - 『普通の人々』
  • 第33回カンヌ国際映画祭
    • パルム・ドール - 『影武者』(黒澤明)、『オール・ザット・ジャズ』(ボブ・フォッシー
    • 男優賞 - ミシェル・ピッコリ(『SALTO NEL VUOT』)
    • 女優賞 - アヌーク・エーメ(『SALTO NEL VUOTO』)
  • 第37回ヴェネツィア国際映画祭
    • 金獅子賞 - 『グロリア』(ジョン・カサヴェテス)、『アトランティック・シティ』 (ルイ・マル
  • 第30回ベルリン国際映画祭
    • 金熊賞 - 『Heartland』 (リチャード・ピアース)、『Palermo or Wolfsburg』 (ヴェルナー・シュレーター)
  • 第4回日本アカデミー賞
    • 最優秀作品賞 - 『ツィゴイネルワイゼン』(鈴木清順)
    • 最優秀主演男優賞 - 高倉健(『動乱』『遙かなる山の呼び声』)
    • 最優秀主演女優賞 - 倍賞千恵子(『遥かなる山の呼び声』『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』)
  • 第23回ブルーリボン賞
    • 作品賞 - 『影武者』
    • 主演男優賞 - 仲代達矢(『影武者』『二百三高地』)
    • 主演女優賞 - 十朱幸代(『震える舌』)
    • 監督賞 - 鈴木清順(『ツィゴイネルワイゼン』)
  • 第54回キネマ旬報ベスト・テン
    • 外国映画第1位 - 『クレイマー、クレイマー』
    • 日本映画第1位 - 『ツィゴイネルワイゼン』
  • 第35回毎日映画コンクール
    • 日本映画大賞 - 『影武者』

誕生

  • 1月14日 - 玉木宏、日本の俳優
  • 1月21日 - 水樹奈々、日本の声優・歌手
  • 2月4日 - 桐谷健太、日本の俳優
  • 2月6日 - 能登麻美子、日本の声優
  • 2月7日 - イ・ジョンヒョン、韓国の歌手・女優
  • 2月12日 - クリスティーナ・リッチ、アメリカの女優
  • 2月14日 - 山口紗弥加、日本の女優
  • 2月20日 - 中村悠一、日本の声優
  • 2月27日 - 佐藤隆太、日本の俳優
  • 3月31日 - 坂本真綾、日本の声優・歌手
  • 4月1日 - 竹内結子、日本の女優(+2020年)
  • 4月7日 - 玉山鉄二、日本の俳優
  • 4月21日 - 下野紘、日本の声優
  • 4月28日 - 江口のりこ、日本の女優
  • 5月13日 - 野波麻帆、日本の女優
  • 5月22日 - 田中麗奈、日本の女優
  • 6月9日 - 植田佳奈、日本の声優
  • 6月27日 - 優香、日本のタレント・女優
  • 7月18日 - 広末涼子、日本の女優
  • 7月19日 - 小嶺麗奈、日本の女優
  • 8月19日 - ディーン・フジオカ、日本の俳優
  • 9月9日 - 酒井若菜、日本の女優
  • 9月29日 - 榎本加奈子、日本の女優
  • 10月1日 - 大谷亮平、日本の俳優
  • 10月11日 - 杉田智和、日本の声優
  • 11月18日 - 茅原実里、日本の声優・歌手
  • 11月20日 - 小池栄子、日本のタレント・女優
  • 12月9日 - 高橋一生、日本の俳優
  • 12月13日 - 妻夫木聡、日本の俳優
  • 12月21日 - イ・ウンジュ、韓国の女優(+2005年)
  • 12月26日 - 田畑智子、日本の女優

死去

脚注

注釈

出典

参考文献

  • 石原良太 編『映画賞・映画祭日本・外国受賞作品大全集 : 栄光と虚栄・アカデミー賞からヨコハマ映画祭』芳賀書店、1986年6月。ISBN 4-8261-0520-7。 
  • 斉藤守彦『映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?』ダイヤモンド社、2009年11月27日。ISBN 978-4-478-01134-8。 
  • 松竹『松竹九十年史』松竹、1985年12月。全国書誌番号:87001945。 
  • 谷川義雄『年表・映画100年史』風濤社、1993年5月。ISBN 4-89219-113-2。 
  • 東映『クロニクル東映-II 1947-1991』東映、1992年10月。全国書誌番号:93017746。 
  • 東宝『東宝五十年史』東宝、1982年11月。全国書誌番号:83041631。 
    • 渋沢社史データベース版(1982年11月刊行本が底本)
  • 東宝 編『東宝75年のあゆみ ビジュアルで綴る3/4世紀 1932 - 2007』東宝、2010年4月。 
    • 東宝 編『東宝75年のあゆみ 1932 - 2007 資料編』(PDF)東宝、2010年4月。 
  • 山川浩二『昭和広告60年史』講談社、1987年。ISBN 4-06-202184-6。 

外部リンク

  • 日本映画 - 日本大百科全書(ニッポニカ)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 1980年の映画 by Wikipedia (Historical)


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