『バッド』(原題:Bad)は、1987年8月31日に発売されたマイケル・ジャクソンのアルバム。
これまでに3500万枚以上を売り上げており、史上最も売れたアルバムの一つ。「ローリング・ストーンズ誌が選ぶ史上最も偉大なアルバム500」において202位。
シンセサイザーによる近未来的な世界観や歌詞のメッセージ性が強調された作品で、クインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎えた1980年代三部作の最終作。
2012年9月19日には25周年記念盤が発売された。
マイケル・ジャクソンがクインシー・ジョーンズをアルバムのプロデューサーに迎えたのは、本作が3度目であり最後である。
当時一世を風靡した電子楽器「シンクラヴィア」を駆使した革新的な音作りと、世界平和や世相批判など決して個人的なものに留まらないメッセージ性の強い歌詞が、本作の大きな特徴とされている。
収録曲は「マン・イン・ザ・ミラー」と「ジャスト・グッド・フレンズ」の2曲を除いて全てが自作である。「今回の曲は全部マイケルが書くべきだ」と言ったのはクインシーで、マイケルはその提案のもと本作のために60曲以上を作詞・作曲し、そのうち33曲を正式に録音したという。マイケルはこれらを3枚組のアルバムとしてリリースしようとしたが、「無理だ、長すぎる」というクインシーの反対により断念。その候補曲の多さゆえに、後に名曲としてファンの間で親しまれることとなる「ストリートウォーカー」「フライ・アウェイ」「チーター」などの曲が惜しくも選曲から漏れることとなった。
前作『スリラー』の売上を超えるというマイケルの目標は達成されなかったものの、本作は聴衆及び批評家から概ね高い評価を得た。特に、ビルボード史上において初めて同一オリジナル・アルバムからのシングル5曲連続1位獲得を達成したという功績は特筆すべきである。1988年の第30回グラミー賞では4部門においてノミネートされ、最優秀録音賞を獲得した。
売上に関しては諸説はあるものの、これまでおよそ3000万枚から4000万枚を売り上げたとされており、「史上最も売れたアルバム」ランキングの上位に位置付けられている。
『Bad 25周年記念盤』(原題:Bad 25th Anniversary)は、2012年最新リマスターを施したオリジナル盤に加え、当時選曲から漏れた未発表曲の数々や、25周年に合わせて制作された最新リミックス、及び1988年7月16日にロンドンのウェンブリー・スタジアムにて行われたコンサートの模様を収録したライヴDVD『ライヴ・アット・ウェンブリー』が含まれる。2枚組のスタンダードエディション、4枚組のデラックスエディションが存在する。
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