『オレたちのオーレ!』は、1993年10月14日から同年12月23日まで、毎日放送(MBS)を制作局として、TBS系列で放送された日本のテレビドラマである。放送時間は、毎週木曜20:00 - 20:54(JST)。全11話。
サッカーを題材としたコメディタッチの作品で、同年のJリーグブームを反映して10月の番組改編期に合わせて企画された。サッカーの要素だけでなく地域おこしや、それを通じた人間模様が描かれたほか、「陽気で軟派」「サッカーに熱狂する国民性」「露出度の高い女性」などといった日本人がブラジルやラテン系にもつステレオタイプのイメージがそのまま描かれた。人気番組『ダウトをさがせ!』の放送を終了して企画・開始したもので、当初は半年間の放送を予定していたが、12月9日放送回で視聴率が5%まで低迷したため、全11話で打ち切りとなった。
同じクールには、本作と競合するサッカーが題材のドラマとして、日本テレビ系列の『もうひとつのJリーグ』、テレビ朝日系列の『青春オフサイド!女教師と熱血イレブン』も放送されていたが、いずれも視聴率低迷により短期間で終了した。
なお、木曜20時枠でMBS制作のドラマが放送されたのはNETテレビ(現:テレビ朝日)系列だった「腸捻転」時代の1969年に制作された『おやじは大学一年生』以来24年ぶりであった。
TBS系列の木曜20時台において、当時放送枠を持っていたMBSが制作する初めてのドラマとなったが、極端な低視聴率による打ち切りの影響もあって、本作が唯一のテレビドラマとなってしまい、1980年代にゴールデンタイムで持っていたMBS制作のテレビドラマ枠を復活させることができなかった。
府川修はブラジルのサッカー選手だが、試合出場経験は1試合のみで、その試合で決勝点を決め新聞で報道されたことを自慢にして女性をナンパする日々を送っている。つい先日もナンパしたモニカに一目ぼれされた上に結婚を迫られ、彼女の兄弟に追われていた。友人の島田健太はコーディネーターを名乗る怪しい人物で、通訳や観光ガイドのほか、ダフ屋などの仕事も請け負っている。
ある日、府川と島田は日本の舞網町からブラジルに視察旅行に訪れた中西町長と出会い、中西が町おこしのための3億円の使途について悩んでいることを知る。3億円に目を付けた二人は「流行りのサッカーで町おこしを行い第2の鹿島アントラーズを目指そう」と、言葉巧みに中西を丸め込むのだった。
日本へと渡った府川と島田だったが、入団するはずの舞網町の工場チームは既に解散していた。二人は「話が違う」と騒ぎ立てるが、焦る中西町長は島田の話術に乗せられ「3億円の管理は島田に任せる」と約束をする。中西の娘の祐子の主導で新チームを立ち上げようとするが、舞網町の選手の多くは鷹巣町チームのオーナー・三田村麗子によって引き抜かれていた。島田の発案で新聞に選手募集の広告を掲載しセレクションを行うが目ぼしい選手は集まらず、使用する筈の練習グラウンドも鷹巣町の峰岸町長の横槍が入り使用不可となった。
そんな中、ブラジルにいたモニカが府川を追って舞網町に現れ結婚を迫るが、そこから逃げ出したい府川は鷹巣町チームの麗子に接近する。島田は紆余曲折を経て町から1000万円の準備金を受け取るが、彼を追ってブラジルからやってきた借金取りに脅されて、全額を明け渡すことになる。そのため練習グラウンドが用意できずに砂浜での練習を余儀なくされ、選手の不満が高まる。
地域リーグ加盟を掛けた鷹巣町チームとの試合が迫る中、府川にブラジルのサントスFCからオファーが届く。調子に乗った府川は2日後にブラジルへ渡ると発言するが、その日は鷹巣町との試合当日だった。一方、島田は峰岸から「1000万円の準備金を使い込んだことを公表されたくなければ八百長に応じるように」と持ちかけられていたため、府川を無理に引きとめようとしないが、結局はブラジル行きを諦める。
舞網町と鷹巣町との試合は、峰岸の思惑が外れて接戦となったものの舞網町が敗れ、選手達は意気消沈するが、そこに地域リーグ加盟承認の知らせが届き一転して歓喜の声があがる。一方、府川は一度は諦めたサントスFCからの入団オファーが、まだ取り消されていないことを知り、ブラジル行きを決意するところで物語を終える。
大鶴義丹とマルシアは、ブラジルでプレーするサッカー選手と日系ブラジル人の女の子という設定で共演し、マルシアが大鶴にポルトガル語を、逆に大鶴がマルシアに日本語などを教えているうちに意気投合。翌1994年に結婚した(2004年に離婚)。
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