菊地 凛子(きくち りんこ、1981年1月6日 - )は、日本の女優である。本名:染谷 百合子(そめたに ゆりこ)。旧姓:菊地。
神奈川県秦野市出身。
映画を中心に活動している。映画『バベル』の出演以降、日本国外の映画でも多く活動している。Rinbjö(リンビョウ)名義で、音楽活動も行う。
夫は俳優の染谷将太。
神奈川県秦野市出身。父親は彼女が小学6年生のときに亡くなった。1996年、ラフォーレ原宿でスカウトされる。芸能界入り直後はモデルの仕事をしていた。
1999年、本名の「菊地百合子」名義で新藤兼人監督映画『生きたい』でデビューした。
2001年出演、熊切和嘉監督の映画『空の穴』はロッテルダム映画祭を含むいくつかの国際的な映画祭で称賛された。
2004年出演、石井克人監督の映画『茶の味』はカンヌ映画祭で監督週間オープニング作品になった。同年5月に「菊地凛子」に改名。
2006年、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の映画『バベル』で、聾唖の女子高生・綿谷千恵子を演じた。映画自体は酷評も多かったが、菊地の演技は評価され、アカデミー助演女優賞を含むいくつかの映画賞にノミネートされた。そのうち、ナショナル・ボード・オブ・レビュー新人女優賞(ジェニファー・ハドソンと同点)、ゴッサム賞新人女優賞を受賞した。言葉が話せない役でアカデミー賞にノミネートされた5人目の女優になる(他はジェーン・ワイマン、パティ・デューク、ホリー・ハンター、サマンサ・モートン)。『バベル』における感情的で激しい演技は多くの国際的な監督を引き付けたが、その内の1人に映画『ブリック』で知られるライアン・ジョンソンがいる。アダルトスイムの人気テレビ番組シリーズ『Robot Chicken』のレゴ遊びセットのパロディのエピソードで言及された。
2007年11月からシャネルのクルーズ・コレクション広告のモデルを務める。同年12月18日、松山ケンイチ主演で2009年に公開された映画『カムイ外伝』の撮影中に両足の大腿筋に肉離れを起こし、全治2か月の怪我を負った。当初は撮影が延期されただけだったが、アクション作品のため、殺陣の練習や筋力トレーニングは必要不可欠であり、やむなく降板した。代役として小雪が出演することとなった。なお、松山とは2010年公開の映画『ノルウェイの森』でも共演している。
2009年、ジョンソンの映画『ブラザーズ・ブルーム』に出演。自身初の完全英語での演技である。彼女は主役の1人であるが、「3つの語だけを知っている女性」という役柄であったため、劇中では3つの言葉しか話さない。
2014年12月、音楽家名Rinbjö名義で、菊地成孔プロデュースにより、彼主宰のレーベルTABOOよりファーストアルバム『戒厳令』を発売。
2023年、第25回上海国際映画祭にて、熊切和嘉監督の映画『658km、陽子の旅』での演技が評価を受けて、国際的な映画祭では自身初の受賞となる最優秀女優賞を受賞した。
身長169cm。特技は馬術、日本舞踊、手話。
所属事務所に頼らず、自ら積極的に国内外のオーディションを受けに行く姿勢が高く評価されている。女優を目指すきっかけとなった映画『オープニング・ナイト』で主演を務めた女優ジーナ・ローランズを尊敬する女優と言及している。ローランズにサインして貰った同映画のDVDを大事にしている。
お笑いが好きで、好きな芸人はブラックマヨネーズである。「マイブーム」は「人形遊び」で、「ペッパーさん」と名付けた人形に悩み事を相談したりするという。
2015年1月1日、俳優の染谷将太との結婚を発表。2016年5月7日、第1子妊娠(5か月)を公表。同年10月8日、第1子出産を夫の染谷が公式サイトで発表(性別は非公表)。2018年12月25日、第2子妊娠を染谷の公式サイトで発表。 2019年3月31日、第2子出産を発表。
役名が太字のものはメインキャラクター。
茨田 りつ子(いばらだ りつこ)は日本の歌手で、2023年度後期(令和5年10月2日-)笠置シズ子をモデルにしたNHKの「連続テレビ小説『ブギウギ』」で菊地凛子が演じた登場人物。“ブルースの女王”と呼ばれた淡谷のり子をモデルにした人物で、主人公福来スズ子の生涯のライバル役。劇中では菊地演じる“茨田りつ子”により淡谷の楽曲が歌唱された。
2024年1月24日、茨田りつ子(菊地凛子)が劇中で歌う「別れのブルース」、「雨のブルース」を収録したCDシングルが日本コロムビアから発売となり、これに先立つ2023年12月6日には「別れのブルース」が配信により先行発売された。
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