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江戸の旋風


江戸の旋風


江戸の旋風』(えどのかぜ)は、1975年から1980年まで断続的に5年間、フジテレビ系列で毎週木曜日21:00-21:54に放送された時代劇シリーズである。

  • 同心部屋御用帳 江戸の旋風
  • 同心部屋御用帳 江戸の旋風II
  • 同心部屋御用帳 江戸の旋風(第3シリーズ)
  • 同心部屋御用帳 江戸の旋風(第4シリーズ)
  • 同心部屋御用帳 新・江戸の旋風

また、1984年に時代劇スペシャル枠で1回だけ復活している。

内容

捕り物を題材にした時代劇といえば『右門捕物帖』(佐々木味津三原作 NET、日本テレビ)や『銭形平次』(野村胡堂原作 フジテレビ)など、単独の同心や岡っ引を主人公に据えた作品が定番であるが、本作は町奉行所直属の定町廻り同心たちが集団で様々な事件を解決して行く姿を描いた時代劇。主演にテレビ時代劇初出演の加山雄三を筆頭に、東宝『若大将シリーズ』の「青大将」で加山とのコンビも人気だった田中邦衛、同じ東宝のスター女優・浜美枝らを迎え、『太陽にほえろ!』を始めとする当時大人気だった刑事ドラマのテイストを取り入れて作られた。これが功を奏し、本作は目論み通りに高視聴率を稼ぎ、断続的ながら全5シリーズまで作られるほどの人気シリーズとなった。また、この人気を受けて本作と同じスタッフにより、『江戸の渦潮』、『江戸の激斗』、『江戸の朝焼け』といった派生的作品も作られている。 実制作は東宝テレビ部の下請けで円谷プロダクションが行っている。制作担当の伊東正純は本シリーズでのフジテレビとの繋がりから後にプロデューサーとなり、時代劇スペシャルへの円谷プロダクションの参加を実現させた。

第2シリーズからは本作の音楽を服部克久が担当し、メインテーマも第1シリーズでのウエスタン調の曲から、パート2以降は刑事ドラマ風のスリリングなテーマ曲になった。第2シリーズのテーマ曲は服部が作曲したNHK少年ドラマシリーズ『夕ばえ作戦』(1974年)のテーマ曲をアレンジしたものとなっている。第2シリーズのBGMのうちの1曲が、大原麗子出演のサントリーレッドCMで服部作曲のBGM「花想い」としてアレンジされ使われている。

スタッフ

  • プロデューサー - 広岡常男、市川久夫
  • 企画 - 中本逸郎
  • 原作 - 島田一男『同心部屋御用帳』(桃源社版)
  • 撮影 - 内海正治、宇野晋作、中村隆彦
  • 照明 - 山口偉治、金子勝治
  • 美術 - 伊東正靖
  • 殺陣 - 宇仁貫三
  • 音楽
    • 第1シリーズ - 山倉たかし、卓大介
    • 第2シリーズ以降 - 服部克久
  • 制作協力 - 円谷プロダクション
  • 制作 - 東宝、フジテレビ

同心部屋御用帳 江戸の旋風

キャスト

  • 千秋城之介 - 加山雄三
    全シリーズの主人公。南町奉行所定町廻り同心。頭も切れ腕も立つ、同心部屋の切り込み隊長。女性に甘いのが難点。
    早見茂太夫 - 千秋実 (9話まで)
    筆頭同心。病気療養のため、序盤で姿を消す。
    高瀬儀右衛門 - 近藤洋介 
    次席同心。妻を亡くし息子と二人暮らし。鬼同心で悪人には容赦ないが、人情深く、子供には弱い。意外とコミカルな一面を覗かせることもある。
    由良三九郎 - 田中邦衛 
    城之介の先輩同心。女好きで要領が良い、同心部屋のムードメーカー。26話より隠密廻りへ配置換え(準レギュラー)となる。
    三保木大学 - 地井武男 
    吟味与力を父に持つ、若手エリート同心。幼少の頃に三保木家の養子となる。49話のラストで吟味方に転属したことがナレーションで語られた。
    日下兵馬 - 木村四郎 
    同心部屋一の若手で新米同心。49話のラストで牢屋見回りに転属したことがナレーションで語られた。
    千葉左内 - 津坂まさあき (26話 -)
    三九郎の後任同心で、以前は牢屋見回り同心。三九郎同様、女好きで口の達者な三枚目。厳しい母親に頭が上がらない。
    根津新兵衛 - 池部良 (14話 - 最終話)
    隠密廻りより茂太夫の後任筆頭同心として着任。表向きはニヒルな皮肉屋だが、実は部下思いで情に厚い。49話のラストで隠密廻りに帰属したことがナレーションで語られた。
    勘八 - 橋本功
    城之介配下の岡っ引。三枚目で慌て者だが威勢がよく「勘弁ならねぇ!」が常套句。
    嘉助 - 守田比呂也
    老練の岡っ引。兵馬の配下だが、若い兵馬の教育係としての一面も見せる。
    六助 - 中原成男
    三九郎配下の岡っ引。女癖の悪い三九郎に度々手を焼いている。三九郎が隠密廻りに配置換えしたあとは左内の配下のように動くが三九郎同様女癖の悪い左内に手を焼いている。
    お葉 - 浜美枝
    富本節の師匠で城之介とは恋仲の間柄。かつては「つばくろお葉」の異名を持った女掏摸。
    高瀬大四郎 - 小田敏治
    儀右衛門の一人息子。
    三保木左十郎 - 小沢栄太郎
    大学の義父。一線からは退いているものの、臨時廻り同心として部下達に厳しく接している。新兵衛が着任するまで、茂太夫の代理として同心たちを束ねた。
    お清 - 村地弘美(14・17・23・27 - 28・31・34・40・42 - 44・46・49話)
    14話で奉公先の主人が殺される現場に居合わせた娘。事件後、大学の世話で茶屋に勤めることになる(17話)。14・17・23話ではゲストと同じように役名なしでクレジットされていたが、27話から役名つきでクレジットされるようになった
    根岸肥前守 - 原保美
    南町奉行。
    ナレーター - 井上孝雄

放映リスト

  • 1975年4月10日 - 1976年3月25日(全49話)

同心部屋御用帳 江戸の旋風II

キャスト(江戸の旋風II)

  • 千秋城之介 - 加山雄三
    高瀬儀右衛門 - 近藤洋介 
    千葉左内 - 津坂まさあき
    玉木新吾 - 森哲夫 (1話 - 27話)
    新米同心。27話で利き腕を負傷し、剣を握れなくなったため定町廻りの任を解かれ、吟味方に配置換えとなる。
    頼母木肇 - 潮哲也 (28話 - )
    新吾の後任で見習同心。直参御家人の次男坊。
    三枝源三郎 - 加納竜 (28話 - 53話)
    新吾の後任で見習同心。商家の養子から役人になったためか純真で、およそ同心らしからぬ性格。53話で短銃の犠牲となる。
    島津半蔵 - 露口茂 
    元隠密廻り。抜群の洞察力と推理力で事件に当たる、ベテラン同心。妻と息子がいたが盗人に殺された過去をもつ。
    林田孫兵衛 - 小林桂樹 
    石川島の人足寄場元締役から、新兵衛の後任として定町廻り筆頭同心に任命される。時には温かく時には厳しい、同心たちから「親父さん」と慕われる人情家。
    勘八 - 橋本功
    嘉助 - 守田比呂也
    六助 - 中原成男
    留吉 - 西岡徳美
    半蔵配下の岡っ引で忍び。
    林田綾 - 瞳順子
    孫兵衛の一人娘。
    おふじ - 藤江リカ
    小料理屋「藤の屋」の女将。
    高瀬大四郎 - 小田敏治
    これまで他のゲストと同じように役名なしでクレジットされたが第48話では役名が表記された
    ナレーター - 井上孝雄

放映リスト(江戸の旋風II)

  • 1976年4月1日 - 1977年3月31日(全53話)

同心部屋御用帳 江戸の旋風(第3シリーズ)

キャスト(第3シリーズ)

  • 千秋城之介 - 加山雄三 
    高瀬儀右衛門 - 近藤洋介 
    千葉左内 - 秋野太作
    女好きの傾向は相変わらずだが、過去のシリーズには無かった悲恋が描かれている(第15話、第48話など)。
    頼母木肇 - 潮哲也
    本シリーズより正式な定町廻り同心に昇格する。
    島津半蔵 - 露口茂 
    林田孫兵衛 - 小林桂樹 
    勘八 - 橋本功
    嘉助 - 守田比呂也
    六助 - 中原成男
    留吉 - 西岡徳美
    林田綾 - 瞳順子
    悪党に拉致されたことがある(第27話)。
    おふじ - 藤江リカ
    高瀬大四郎 - 小田敏治
    ナレーター - 井上孝雄

放映リスト(第3シリーズ)

  • 1977年4月7日 - 1978年4月27日(全50話)

同心部屋御用帳 江戸の旋風(第4シリーズ)

キャスト(第4シリーズ)

  • 千秋城之介 - 加山雄三 
    高瀬儀右衛門 - 近藤洋介 
    千葉左内 - 秋野太作
    頼母木肇 - 潮哲也
    立木十三郎 - 名高達郎 
    見習同心。直参旗本三男坊。役人としてはまだまだ未熟者であるとの考えから月代にはしていない。林田宅に居候している。
    島津半蔵 - 露口茂 
    林田孫兵衛 - 小林桂樹 
    勘八 - 橋本功
    嘉助 - 守田比呂也
    留吉 - 西岡徳美
    佐吉 - 大林直樹
    若手岡っ引。勘八たちの弟分的存在。
    早水新之丞 - 北川欽三
    南町奉行所内与力。
    高瀬大四郎 - 小田敏治
    お艶 - ジュディ・オング
    同心達行きつけの小料理屋「桔梗屋」の女主人。亡くなった父親は林田の人足寄せ場での同僚同心だった。
    お涼 - 風祭ゆき
    「桔梗屋」の看板娘。
    ナレーター - 井上孝雄

放映リスト(第4シリーズ)

  • 1978年11月16日 - 1979年5月17日(全26話)

同心部屋御用帳 新・江戸の旋風

キャスト(新・江戸の旋風)

これまでのキャストとして加山、小林らは残ったが、沖雅也、倉田保昭、渡辺篤史の若手3俳優が新たにキャストされ、シーズン最多となる3人を入れ替えて製作された。

  • 千秋城之介 - 加山雄三 
    高瀬儀右衛門 - 近藤洋介 
    頼母木肇 - 潮哲也
    立花精一郎 - 沖雅也
    クールさとコミカルさを併せ持った二枚目同心。旗本二千石の三男坊で、花街の芸者連中からは「若様」と呼ばれ人気がある。
    日暮晋作 - 渡辺篤史
    お人好しで女好きな三枚目。いつも余計なことを言っては高瀬に怒鳴られている。肝心なときになると腹痛を起こす(大抵は仮病)癖がある。
    藤堂拳 - 倉田保昭
    剣や十手に頼らず己の拳ひとつで悪人に立ち向かう肉体派。百姓の出であるため根が純朴で、それを日暮にからかわれることも。
    林田孫兵衛 - 小林桂樹 
    勘八 - 橋本功
    嘉助 - 守田比呂也
    佐吉 - 大林直樹
    早水新之丞 - 北川欽三
    お藤 - 藤江リカ
    お新 - 千野弘美
    小料理屋「藤の屋」の看板娘
    与助 - 外野村晋
    小料理屋「藤の屋」の板前
    高瀬大四郎 - 小田堅太郎
    ナレーター - 井上孝雄

放映リスト(新・江戸の旋風)

  • 1980年1月10日 - 1980年8月28日(全31話)

時代劇スペシャル 同心部屋御用帳 江戸の旋風

キャスト(時代劇スペシャル)

  • 千秋城之介 - 加山雄三 
    高瀬儀右衛門 - 近藤洋介 
    頼母木肇 - 潮哲也
    立木十三郎 - 名高達郎 
    本作では正式な定町廻り同心に昇格している。
    日暮晋作 - 渡辺篤史
    林田孫兵衛 - 小林桂樹
    勘八 - 橋本功
    嘉助 - 守田比呂也
    おふじ - 藤江リカ
    ナレーター - 井上孝雄

放映リスト(時代劇スペシャル)

参考文献

  • 『別冊映画秘宝 円谷プロ怪奇ドラマ大作戦』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2013年6月1日。ISBN 978-4-8003-0174-1。 

脚注

前後番組


Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 江戸の旋風 by Wikipedia (Historical)