高梨 康治(たかなし やすはる、1963年4月13日 - )は、日本の作曲家、編曲家、キーボーディスト。東京都出身。尚美高等音楽学院卒業。AB型。
格闘技PRIDEのテーマに代表されるような燃えるサウンドや、ヘヴィメタルとオーケストラを高次に融合させた重厚な作風で知られ、作曲家としてアニメ・特撮物などの映像作品の劇伴、主題歌、格闘技などのテーマ曲を数多く手がける。
和楽器をフィーチャーしたハードロックバンド六三四Musashiのキーボーディストを務め、現在は六三四Musashiの精神を受け継ぐ刃-yaiba-(後述)を率いる中心人物でもある。
近年はその楽曲が特に海外において高く評価されつつあり、2013年、2014年、2020年ー2023年の通算で6度『NARUTO -ナルト- 疾風伝』でJASRAC賞「国際賞」を受賞したほか、2017年には『FAIRY TAIL』でも同賞を受賞した。
少年時代にリッチー・ブラックモアに憧れギタリストを志すが、その後18歳でキーボードに転向し、1980年代に様式美メタルバンドHellenのキーボーティストとして活動、1985年にはアルバム「Talon of King」をリリース。
バンド脱退後、1990年代初頭には日本ファルコムが販売しているゲームソフトのゲームミュージックをアレンジして演奏するJ.D.K.BANDのメンバーとしても活動。1993年にはHellenのギタリストであった清水保光らとPLANET EARTHを結成。
2009年から2012年までの4年間、女児向けアニメであるTVシリーズ『プリキュアシリーズ』の音楽を担当した。オファー時には自身の作品傾向との違いに戸惑ったものの、「今までのシリーズとは全く別のものにしたい」というプロデューサーの意向を受け、ヘヴィメタルを基調とした「キュアメタル」と称される一連の作風を生み出した。
2018年3月、NASAより高梨を因んだ小惑星「(55319) Takanashi」が誕生した。
ほとんどの作品において藤澤健至が単独でギターを演奏している。他に多くの作品で瀧田イサム(ベース)、伊藤佳奈子(ヴァイオリン)、Jill(ヴァイオリン)REMI(コーラス)、ますだみき(コーラス)、茂戸藤浩司(和太鼓)、満園庄太郎(ベース)實成峻(ドラム)、高桑英世(フルート)、朝川朋之(ハープ)などが主要メンバーとして演奏に参加している。また、『NARUTO -ナルト- 疾風伝』におけるき乃はち(尺八)、元永拓(尺八)、-KIJI-(津軽三味線)、『地獄少女シリーズ』におけるユン・ヘギョン(ヘグム)、井上憲司(シタール)、『FAIRY TAIL』における元井信(フィドル)など、作品ごとに和楽器に止まらない多種多様な民族楽器奏者が参加している。
ドラムは基本的に打ち込みであり、音のリアルさを追求するために常に憧れのドラマーをシミュレートしながら作るという。
シンセサイザープログラマーは多くの作品で高山淳が担当している。また、ゾンビランドサガなど、Funta7がシンセサイザープログラマーを担当した作品もある。
刃-yaiba-(ヤイバ)は2002年にレコーディング・エンジニアである青砥州比古との「インストゥルメンタルで世界を感動させるロックを作ろう」という考えの元に生まれたユニットであり、発案当初からのコンセプトは「和太鼓とロックバンドの融合」である。2007年から2017年まで六三四プロジェクトから引き継ぐ形で『NARUTO -ナルト- 疾風伝』の演奏を担当し、「高梨康治、刃-yaiba-」と連名でクレジットされた。また同作品においては著作者が「刃-yaiba-」名義の曲が全体の3割弱を占める(2007年 - 2011年)。同作品の続編『BORUTO -ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』や『ALL OUT!!』『タイガーマスクW』『ゲゲゲの鬼太郎 (第6期)』等でも演奏も担当している。
刃-yaiba-の構成メンバーは結成初期の『新・北斗の拳』担当時(2003年)には
である。
『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のテレビ版サウンドトラックI・II(2007年・2009年)では
であり、これに尺八、津軽三味線、ストリングス、コーラスなどが加わる。
現在、所属事務所のオフィシャルサイトの刃-yaiba-の項に記載されているメンバーは、
であるが、高梨本人のTwitterではレコーディング風景などと共に満園庄太郎(ベース)、實成峻(ドラム)を「刃-yaiba-のメンバー」として紹介している。
音楽制作集団Team-MAX(チーム・マックス)は、高梨が主宰する音楽制作会社。商号は株式会社Team-MAX。
所属アーティスト(クリエイター・演奏者)は、
である。
また、提携アーティストとして岩崎琢、Funta7が記載されており、過去には元所属作曲家の水谷広実も記載されていた。
2002年以降、刃-yaiba-として格闘技イベント等のオープニング演奏を担当することがある。2014年以降ライブ活動を本格化させており、ライブでは『NARUTO -ナルト- 疾風伝』や『プリキュアシリーズ』等の作品から自身による曲を中心に演奏する。
各ライブにおいて、刃-yaiba-として担当した作品の曲もそれ以外の曲も演奏メンバーは変わらず、どの曲に和太鼓の茂戸藤浩司が演奏参加するなど、ライブならではの特徴が見られる。
2014年以降に行われたライブ(刃-yaiba-として出演したものを含む)の参加メンバーは以下の通りである。
※*印はゲスト出演
最後の三項目(ゲーム音楽・ラジオ番組・CM音楽)以外の作品群がいわゆる劇伴に分類される。
ここでは主題歌シングルのカップリング曲も含める。
※OP=オープニングテーマ、ED=エンディングテーマ、TM=テーマ曲(主題歌)、c/w=カップリング曲、AR=アレンジカバー楽曲(権利問題で別レーベルが使用)
ここではイメージソングを含む。また劇中歌シングルのカップリング曲も含めている。
※IN=挿入歌、IM=イメージソング、CS=キャラクターソング、c/w=カップリング曲
この項目ではプリキュアシリーズ関連の提供曲をまとめて示す。
※OP=オープニングテーマ、TM=テーマ曲(主題歌)、IN=挿入歌、CS=キャラクターソング、c/w=カップリング曲
※[別]=別バージョン或いは別アレンジ、[Inst.]=インスト曲(インストゥルメンタルバージョン)
ここでは、本人作曲による作品が存在するバンドについて記す。
※ディスコグラフィの詳細は「六三四Musashi」の項目を参照のこと。
2017年7月現在までに単体でリリースされているサウンドトラックCDに関して、年別の枚数内訳を挙げる(括弧内は単独名義の作品)。
一つの作品やシリーズ単位において複数枚のCDが出ているものは以下の通りである。
※担当名義が単独か共同かを問わず、劇伴曲において高梨以外の複数の作曲者が参加しているアルバムで、ブックレットに作曲者についての詳細が記載されていないものが存在する(『NARUTO -ナルト- 疾風伝』や『プリキュア』シリーズなど)。またブックレットの情報が大雑把で部分的に誤りを含む場合がある(例えば「戦うフレッシュプリキュア」の著作者は藤澤健至であるが、ブックレットでは他と一括りに高梨の曲としている)。これらのうち主要な作品に関して、著作者(≒作曲者)等が信頼しうる情報源から確定できるものについては脚注を付すので参照されたい。なおブックレットに情報が記載されているものについては基本的にここには記さない。後述のサウンドトラック(2)についても同様とする。
上記(1)以外のサウンドトラックCD一覧は以下の通りである。
その他、本人名義ではないものや映像ソフトの特典CDとして付属するもの等について以下に示す。
ここでは2012年以降に発売されたものについて示す。
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