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ジャスティスガンダム


ジャスティスガンダム


ジャスティスガンダム (JUSTICE GUNDAM) は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する、モビルスーツ (MS) に分類される架空の有人式人型ロボット兵器のひとつであり、番組後半から登場する新主役機である 。「プラント」の軍事組織「ザフト」の試作機で、兄弟機である「フリーダムガンダム」「プロヴィデンスガンダム」と同じ核エンジン搭載の高性能機という設定。赤基調のカラーリングとトサカ状の頭部センサー、背部に装備された大型のバックパック兼独立機動ユニットが特徴。独立機動ユニットは分離しての遠隔操作が可能で、ジャスティス本体を上部に載せることができる。劇中では主人公のひとり「アスラン・ザラ」が「イージスガンダム」に次いで搭乗し、主人公「キラ・ヤマト」やその仲間たちと共同戦線を張る。プロダクションコードはJUSTICE。メディアや関連商品では「ジャスティスガンダム」と公称されるが、『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ作中内の設定においては、同作のほかのガンダムタイプ同様に“ガンダム”は付けず「ジャスティス」と呼称される。

「ガンダム」の部分にはバクロニムが設定されており、『ROBOT魂<SIDE MS> フリーダムガンダム 特製マーキングシール&ブックレット』に付属する劇中終盤をイメージしたマーキングシールの記述では、「ZGMF-X09A JUSTICE Generation : Unsubdued Nuclear Drive / Assault Module Complex」または「ZGMF-X09A JUSTICE G.U.N.D.A.M Complex」とも表記されている。

本項では、続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するインフィニットジャスティスガンダムや、劇場用アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場するイモータルジャスティスガンダムといった後継機についても解説する。

メカニックデザインはいずれも大河原邦男。

概要

デザインを担当した大河原へ寄せられた福田のアイデアラフ段階では、大型モビルアーマー (MA) と合体するMSというコンセプトが出されていた。決定稿においても採用されているリフター(独立機動ユニット)搭乗や水平展開のほか、高速移動形態や二刀流で戦うなどのメモ書きもされていたが、これらは没となっている。

なお、デザイン初期にはジャスティスも万能型MSとする案もあったが、決定稿では鳴りを潜め、近い時期にデザインされたストライクガンダムのI.W.S.P.に諸要素は引き継がれている。また、背部の装備は公然のように「リフター」と読み書きされるが、その由来は監督の福田己津央が過去に参加したサンライズ作品『機甲戦記ドラグナー』に登場した同名同類装備へのリスペクトによるものである。

設定解説

パトリック・ザラの指示のもと、国力・物量に劣るザフト軍が奪取したG兵器のデータを注ぎ込み、統合3局によって開発された試作型MS。ザフトにおけるイージスの後継機として作られた機体であり、兄弟機である「ZGMF-X10A」と共にC.E.71年4月1日にロールアウト。「ナチュラルに正義の鉄槌を下し、コーディネイターの真の自由を勝ち取る」旗印となるべく、ZGMF-X09Aは「ジャスティス」、ZGMF-X10Aは「フリーダム」と命名された。

地球連合のGAT-Xシリーズおよび予想されるそれらの量産化を考慮した場合、連合軍の物量でザフトのMSの優位性が覆される事は大きな懸念材料であった。そのため、ザフトと連合の技術を融合した機体としてジャスティスは開発された。基本構造はゲイツをベースとし(ただし外観の特徴はシグーやディンに近い)、その運動性能や情報収集能力を引き継ぎつつGAT-Xシリーズの技術も導入した機体となった。さらには単機で多数の敵MSを圧倒する戦闘力を示しうる対連合の切り札となるべく、Nジャマーの効果を打ち消す「ニュートロンジャマーキャンセラー」を搭載した核エンジンを動力とした事で無限に近いエネルギーを獲得。それにより兵装の大幅な出力向上と従来機を遥かに上回る稼働時間延長を両立し、PS装甲もダウンする事がなくなった。

ジャスティス最大の特徴は、後述の「ファトゥム-00」にある。外付けのフライトユニットを背部に接続し機動性を向上させるアイデア自体は連合のストライクで実用化されたものだが、ジャスティスではこれをさらに推し進め、ファトゥムを遠隔操作可能としこれを活用した合体・分離戦法により別の無人機(僚機)と連携するかのような多重攻撃に用いることも可能としている。多数の固定火器により高い砲撃力を有するフリーダムと比較すると単純な総合火力では一歩及ばないものの、その高い機動性と攻撃能力からC.E.71年においてトップクラスの機体として君臨した。エターナルに属してからは識別番号「102」を使用した。

機体構造

頭部
従来ザフト機に採用されていたモノアイタイプからツインアイタイプとなっている。イージスのデータが取り入れられた形状を有する。
コクピット
フリーダムやプロヴィデンスと共通のものを採用。内部は機体の動きと連動する全天周囲モニターの回転型を採用し、コンソールにはマルチロックオン対応の球体型立体表示パネルが搭載され、機体のポテンシャルを最大限に発揮できるよう工夫されている。上方の搭乗口に向けてシート自体が昇降し乗り降りする方式になっている。
脚部
外見はG兵器の特徴部分を反映しているものの、胴体や脚部のフォルムはザフト在来MSのシグーを連想させる意匠となっている。
マウントラッチ
サイドスカートや腰部にはマウントラッチを備える。
換装機構
装備換装型の機体としての運用を加味されていたジャスティスガンダムであるが、ランチャーやソードに値されるオプションが製作される事は無かった。

武装

MMI-GAU1サジットゥス 20mm近接防御機関砲
ピクウスよりも小口径だが速射性に優れるマイウス・ミリタリー・インダストリー社製の機関砲。頭部両側に装備される。Sagittis とはラテン語で「矢」の意。
RQM51バッセル ビームブーメラン
両肩にマウントされたビームブーメラン。
ビーム刃に対する干渉反応を利用し投擲軌道をコントロールすることができる、三又構造のブーメラン。ストライクとの交戦データから有用性に着目された装備で、ジャスティスの製造後期に開発され実装に至った。
劇中でフォビドゥンのゲシュマイディッヒ・パンツァー(特殊装甲テクノロジー)に直接的な裂傷を与えた唯一の武器でもある。
MA-M01ラケルタ ビームサーベル
フリーダムと共通のマティウス・アーセナリー社製ビームサーベル。Lacertaとはラテン語で「トカゲ」の意。
核エネルギーの供給により、GAT-Xのモデルよりも高出力かつ長刀身のビーム刃を形成する。
柄同士を連結させると「アンビデクストラス・ハルバード」と呼ばれる双刃の刃となる(スピアーとも評される)。
MA-M20ルプス ビームライフル
フリーダムと同型のビームライフル。Lupusとはラテン語で「オオカミ」の意。
ゲイツ改でのテストを経て採用されたもので、核エネルギー供給により初期GAT-X搭載型よりも高出力を誇る。不使用時は本体腰部背面のラッチにマウントすることが可能。
ラミネートアンチビームシールド
ローラシア級戦艦の甲板技術を転用したシールドで、軽量さと硬質さを兼ね備えている。また、材質はラミネート装甲を用いる。フリーダムのものと共通の装備。台形状の部位には銃眼(ガンポート)を備える。
コロニー・メンデルでの戦闘でカラミティのスキュラを受けた際には表面が焼け爛れる状態にまで損傷するが、高出力ビームをも防ぎ切って押し返しスキュラを潰すほどの防御性能を示した。
ファトゥム-00(ダブルオー)
グゥルの発展形となるMS支援空中機動飛翔体。Fatumとはラテン語で運命の意。
ジャスティスガンダム最大の特徴である航宙・航空用ユニットで、ジャスティス本体の装着時はそのメインスラスターとして機能している。また、本体から分離させて遠隔操作や自律AIでのオート運用が可能。ゲイツ改でテストされたプロトタイプのスラスターを倍に増やすなど改良したもの。本体と同様にPS素材製で、非稼動時はフェイズシフトダウンしている。
GAU5フォルクリス 機関砲
エンジンブロックからフォルティス砲身間に内蔵された機関砲で、必要に応じて弾種を炸裂弾や徹甲弾に変更することができる。Volucresとはラテン語で「鳥」の意。
M9M9ケルフス 旋回砲塔機関砲
エンジンブロック上部に搭載された実弾砲塔で、360度全方向に発射可能。Cervusとはラテン語で「シカ」の意。
MA-4Bフォルティス ビーム砲
前部に2門搭載されている高出力かつ速射型ビームキャノン。ジンなどのバルルス改特化重粒子砲と、バスターに装備された超高インパルス砲の技術を転用して開発された。Fortisとはラテン語で強力の意。

各形態

フライヤー形態
ファトゥムを前面に展開した形態であり、加速力・機動力が強化されるほか、砲撃戦にも適する。媒体によって形態名は表記揺れが見られ、ラウ・ル・クルーゼのディスクではフリーダム側と同名の「ハイマットモード」(HIGH Maneuver.Aerial.Tactical MODE)と表示されているデータがあり、RGプラモデルのパッケージでもそう解説されている。一方、X10A側で対となっている「フルバーストモード」についての言及はジャスティスガンダムでは一切なされていない。
飛行形態
ファトゥムを背面に接続したまま翼を広げた形態。敵地への急速な電撃侵攻に適する。
リフター搭乗形態
ジャスティスがファトゥム-00に搭乗した状態。立体的な機動戦闘において効力を発揮する。

特殊装備

モビルスーツ埋め込み式戦術強襲機「ミーティア」

劇中での活躍

アニメ『機動戦士ガンダムSEED』ではキラ・ヤマトによって奪取されたフリーダムの奪還、及び接触したと思われる人物・施設の排除の為にアスラン・ザラに与えられたが、オーブ攻防戦においてアスランはこの機体を以ってアークエンジェルに加勢、以後はアークエンジェル側の戦力として運用され、新型GATシリーズに苦戦するフリーダムを援護し危機を救った。

その後アークエンジェルは、ラクス・クラインらが奪取したエターナルと合流し、同時に本機はフリーダムとともに原子炉整備環境を有する専用運用艦エターナルの艦載機となった(この頃には左肩と左足首に識別番号「102」が記載されていた)。

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の最終局面ではフリーダムと連携してカラミティを撃破する活躍を見せた他、カガリ・ユラ・アスハのストライクルージュと共にジェネシス内部に突入し、本機を核爆発させる事でジェネシスを破壊した。これによってジェネシスの地球への着弾は寸前で阻止された。

リアルタイプカラー

『機動戦士ガンダムSEED』20周年を記念して大河原邦男によりデザインされた。

インフィニットジャスティスガンダム

ガンダムシリーズにおいてはアニメ作品『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』において登場した。「インフィニット ()」とは数学記号で「無限」を意味し、「ジャスティス (Justice)」は英語で「正義」という意味である。

設定製作に携わった森田繁は、当初は銀色のジャスティスとするアイデアがあった事を示唆している。なお、劇中に登場する以前に発表されたメディアでは「ナイトジャスティスガンダム」とされていたものが、現行の名に変更された。劇中ではフルネームではなく、ほぼ一貫して勢力を問わずに単に「ジャスティス」と呼ばれた。

設定解説
元々はプラントで基本設計が行われていた機体であったが、ターミナルによって秘密裏にデータを奪取され、その兵器開発製造拠点である「ファクトリー」において開発された。開発の主導的役割はキラ・ヤマトが行い、先代機であるZGMF-X09Aとセカンドステージシリーズの技術を投入しつつアスラン・ザラの搭乗とストライクフリーダムとの連携を前提とした設計がなされている。
動力に「ハイパーデュートリオンエンジン」を採用したことによって先代ジャスティスの数倍の戦闘力を獲得しただけでなく、フレーム部分には銀に発色するフェイズシフト素材を採用したことで対弾性・堅牢さが増強され、駆動による負荷に対する強度が格段に向上。ストライクフリーダムと同様に機体の過負荷が発生した際には銀色に発光する。また、アスランの戦闘データを反映した最終調整がなされており、機体肩部をはじめとしてスラスターを増設し、運動性の向上も図られた。同陣営の兄弟機であるストライクフリーダム、ザフト正規軍製のデスティニー、レジェンドに匹敵する機体性能を獲得した。
専用OSの「G.U.N.D.A.M Complex」は書き換えられたアップデート版を搭載。「マルチロックオンシステム」も健在でミーティアとの連携も引き続き可能となっている。

武装(インフィニットジャスティス)

MMI-M19L 14mm2連装近接防御機関砲
頭部両脇に搭載されたもので、ガズウートに装備されたモデルの改良型小口径機関砲。推薬の改良による初速アップと、対装甲用の摩擦軽減コーティングにより、ストッピングパワーはジャスティスのものよりも約25%向上しており、また、装弾スペースも20%拡張されている。
MMI-GAU26 17.5mmCIWS
胸部インテークの上方と下方両脇腹に搭載された。牽制用のCIWS。配置の都合上、自由度は低いものの正面方向に濃密な弾幕を形成可能。
MA-M1911 高エネルギービームライフル
ルプスをベースに、インフィニットジャスティス専用に改修したビームライフル。フォアグリップ不採用など取り回しを重視した構造となる。不使用時は本体腰部背面にマウント可能。先代機と同様にミーティア換装時はMX-2002シールドと共にウェポンベイに格納される。
MA-M02Gシュペールラケルタ ビームサーベル
ストライクフリーダムと共通のサーベル。シュペールとはフランス語で「スーパー」の意。
先代機のMA-M01ラケルタを改良した装備。2刀連結状態の「アンビデクストラス・ハルバード」も引き続き利用可能。最終決戦ではデスティニーのアロンダイトを真っ二つにし、同機の左手を掌底武装であるパルマフィオキーナごと斬り潰した。
MR-Q15Aグリフォン ビームブレイド
膝から爪先間に設置された弓鋸状のビームブレイド。蹴りを斬撃に変え、本機の格闘戦闘能力を大きく高めている。MRQ-17Xの前型モデル。ファトゥム-01にも同系の武装が搭載されているが本体の設計がファトゥムよりも先行したため、世代の古いモデルを組み込んでいる。アスランのイージスの運用実績により、実質アスランのためだけに装備された兵装である。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第43話ではデスティニーの放ったフラッシュエッジ2をこれで破壊した。また、第50話ではビームサーベルを使用するインパルスの右腕を破壊。デスティニーの放ったフラッシュエッジ2を破壊し、右脚を破損させた。MGプラモデルを監修した重田智は本機による "斬り蹴り" ポーズの再現に熱意を見せていた。
MX-2002 ビームキャリーシールド
ビームシールドジェネレーター、ビームブーメラン、ワイヤーアンカーを内蔵する複合防盾兵装。そのため、シールドそのものは兵装のキャリアとしての意味合いが強い。本機ではEEQ08とRQM55が装備されているが、マウント形状の変更により、他兵装も携行可能。ビームシールドはデスティニーの高エネルギー長射程ビーム砲すら無効化する程の高い防御性能を持ち、さらに機体と同じくVPS装甲製でビームシールドを貫通できる対ビームコーティング装備で貫通されても防げるので極めて高い鉄壁の防御力を誇る。小説版では対ビームコーティングがなされた装備とされ、オーブ艦数隻の艦砲にも耐えるレクイエムの陽電子リフレクターを容易に突破し、作中でキラもその高い能力を見通しており率先して攻撃に向かわせている。M1911ライフルと共に、ミーティア換装時はウェポンベイに格納される。
RQM55シャイニングエッジ ビームブーメラン
ビームキャリーシールド外縁に設置されたビームブーメラン。空力飛翔体ではなく、ビーム場を形成する力場と空間の相互作用により、大気圏外での運用も可能となっており、宇宙での最終戦闘では投擲でインパルスの右足を破壊している。通常はビームキャリーシールド先端部に搭載されており、取り外して投擲するほか、そのままビームを展開させてリーチの長い大型ビームサーベルとしても運用可能。最終決戦時にデスティニーの右手を掌底武装であるパルマフィオキーナごと斬り潰した。本装備がシールドに搭載されたため、先代機ではビームブーメランをマウントしていた肩部にはスラスターが新たに設置された。
EEQ08 グラップルスティンガー
ビームキャリーシールド外装部に格納される。巻き取り式ワイヤーに接続されており、射出後は敵機に打突するほか、クローでの拘束やワイヤーでの捕縛などの使用が可能である。
2004年放送のTVアニメ版本篇で使われることは無かったが、「FINAL PLUS 選ばれた未来」の描き下ろしオープニングや、高山瑞穂の漫画版4巻、「HDリマスター版」第49話(PHASE-50)などで使用シーンを見ることができる。
ファトゥム-01(ゼロワン)
先代型ファトゥム-00の発展形リフター。00が有していた機能は全て受け継ぎつつ、主翼はアスペクト比の大きな可変翼となり、スラスターの推力の引き上げも施され、より強力な空間機動が可能となった。また、本機からの装備として機体底面にグリップが設置され、MSの牽引も可能となった。一方、占有スペースに比して威力の低い実弾兵装は省略されている。一方で、複数のビームサーベルや実体刃が装備されており、これによってファトゥムそのものを格闘装備として使用する事も可能となった。その突進力・破壊力は並みならぬものがあり、ミネルバの主力エンジンを側面から3面続けてぶち抜いて破壊したり、レクイエムの発射機関部に特攻させて破壊に成功している。
対装甲ナイフ
ファトゥム-01の機首に設置されるナイフ。VPS装甲のアクティブ時には黄色く変色する。
インパルスに搭載されたM71-AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフを大型化したような装備。
MA-6Jハイパーフォルティス ビーム砲
ファトゥム-00に搭載されていたフォルティスビーム砲(MA-4B)や、セイバーに搭載されていたスーパーフォルティスの中間にあたる兵装。
MA-M02Sブレフィスラケルタ
前部に2基装備された可倒式の兵装。ブレフィスはラテン語で「短い」の意。
シュペールラケルタをベースに開発されたショートタイプのサーベル。ビームキャノンとして機能する砲口(円形)の反対側に短身のビーム刃を形成するMA-M02Sブレフィスラケルタの発生口(四角形)があり、砲身を180度折り畳むことで機能するようになり刺突用途でファトゥム突撃時に使われる。
MA-M02Gシュペールラケルタ
本体から分離後に可倒式の機首を進行方向にスイングさせて使用される装備。手持ち(剣の柄型)のMA-M02Gを内蔵・固定式に改修したもの。
MR-Q17Xグリフォン2 ビームブレイド
両翼前縁に設置されるビームブレイドで、ガイアのウイングに搭載されているものと同型。MSや敵戦艦ブリッジを両断できる威力を有している。
その他
ZGMF-X42Sデスティニーから奪取したビームソードなど。

特殊装備(インフィニットジャスティス)

モビルスーツ埋め込み式戦術強襲機「ミーティア」

劇中での活躍(インフィニットジャスティス)

第42話にて、ザフトのオーブ侵攻作戦の最中、コックピットにラクス・クラインを乗せ、軌道上のエターナルからキラ・ヤマト駆るストライクフリーダムと共に大気圏に突入。ラクスの一時的操縦で戦闘中のアークエンジェルに収容され、アスラン・ザラが負傷を押して搭乗し出撃。シン・アスカ駆るデスティニーと交戦し同機の右腕を切り落とし撤退に追い込むが、アスランが気を失って落下する寸でのところでストライクフリーダムにより回収される。

その後、新たに組織されたオーブ軍第2宇宙艦隊の所属機となった本機は、大量破壊兵器レクイエムを排除するために出撃(メサイア攻防戦)。正式にオーブ軍人となったアスラン・ザラ一佐の乗機として序盤から多勢を相手に奮戦し、ミーティアを用いストライクフリーダムとの共闘などでステーションワンの破壊に成功した。そのままダイダロス宙域へ向かい、戦闘が佳境を迎えると、ミーティアをパージして宇宙要塞メサイアから出撃してきたシンのデスティニー、レイ・ザ・バレルのレジェンドを筆頭とする増援MS部隊などと交戦。キラによってレクイエムへの侵攻の優先を促されるとアークエンジェルやロアノークのアカツキらと共に先行し、立ち塞がったルナマリア・ホーク駆るフォースインパルスをグリフォン ビームブレイドによる "斬り蹴り" とビームブーメランで右手脚を切り落として退けるも、シンのデスティニーに追いつかれてしまい一騎討ちに突入する。アロンダイト ビームソードをビームサーベルで両断し徐々に追いつめる。「MMI-X340 パルマフィオキーナ 掌部ビーム砲」によって、突撃を敢行するデスティニーの間に静止のため割り込んできたインパルス(ルナマリア・ホーク)をビームキャリーシールドによって守ったあと、「パルマ・フィオキーナ」を再度使用したデスティニーに対し、シュペールラケルタ、シャイニングエッジの二刀流によって両腕を破壊。さらに「MR-Q15Aグリフォン ビームブレイド」によって右脚を切断しデスティニーを戦闘不能状態にし決着となった。

インパルスが月面に墜落したデスティニーを追って戦線離脱するのを見届けると、アークエンジェルと交戦していたミネルバのメインスラスターをファトゥム-01の突貫攻撃によって破壊し航行不能にし、アカツキと共に陽電子リフレクターシールドを突破して大量破壊兵器レクイエム内部に侵入、ファトゥム-01を砲内部に特攻させ破壊に成功し脱出した。

『FINAL PLUS 選ばれた未来』で追加されて『スペシャルエディション完結編 自由の代償』にも引き継がれた新規カットでは、そのままメサイアに向かい、キラとデュランダルたちとのクライマックスシーンに介入した後、エターナルへ帰艦するストライクフリーダムとは別行動を取り、シンとルナマリアの2人を迎えにいった。さらに追加されたエピローグにて、オーブ・プラント間の停戦協議を経て最高評議会から招聘を受けたラクスが座乗するエターナルに随伴する。

インフィニットジャスティスガンダム弐式

C.E.75年を舞台とする映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。

インフィニットジャスティスの改修機。全体的な装甲形状が変更されているほか、ストライクフリーダム弐式などの世界平和監視機構「コンパス」所属機と同規格の全天周モニター式コックピットが採用されている。

本体側の武装は改修前と基本的に同じだが、頭頂部のセンサーユニット先端に奇襲用の隠しビームソードが内蔵されている。ファウンデーション王国軍との決戦では、ビームを通さないフェムテク装甲(FT装甲)対策として、ゲルググメナースやギャンシュトローム用の「試製35式改レールガン」を携行する。背部リフターは従来のファトゥム-01に代わり、X状に展開する可動翼4枚を備えた超高速戦闘用ウイングを装着。可動翼には前縁部の斬撃用ビームブレイドと翼端部ビーム砲、可動翼基部のミサイルランチャー、リフターの本体部にビーム砲2門を装備する。

ズゴック

ジャスティス弐式に正体偽装用の外殻を被せた姿。頭頂部センサーと脚裏を除くほぼすべてが装甲内に秘匿されており、背部ウイングは本偽装の上から付け直されている。この姿での武装は、両腕先端に内蔵されたメガ粒子砲と、その砲口周りに配置された3枚刃のヒートクロー、頭部のミサイル発射管など。ミラージュコロイドステルスを用いた隠密作戦も担当する。長距離および長期間の作戦行動では、飛行支援機であるAMGS-X18P キャバリアーアイフリッドを装着したアメイジングズゴックとして運用される。

デザインモチーフは『機動戦士ガンダム』以降の宇宙世紀作品に登場する同名のMSで、監督の福田は同じく宇宙世紀作品に登場するアッガイを外装とすることを最初に考えたが、「ガンダムビルドシリーズ」で先にこのアイデアを使われたためにズゴックをベースとした案に変更した。デザインを担当した大河原は、無理なくジャスティス弐式に被せられる外装案を最初に提出したが、福田の強い希望を受けてより原典に近い決定案に改めている。また、ズゴックの登場は『FREEDOM』のプロデューサーの仲寿和が企画に参加した時点で決定済みだったうえ、制作発表当初はアスランが搭乗することも含めていっさいの情報が伏せられていたことから、公開後にはSNSで「ズゴック」がトレンド入りを果たすなどの反響を呼んだ。なお、福田はズゴックが立ち上がるシーンをラッシュで最初に見た際に大笑いし、悪ふざけで「これはいけるな」などと思ったという。

劇中での活躍(弐式、ズゴック)

ズゴックの姿でファウンデーション王国とユーラシア連邦間の軍事緩衝地帯オルドア地区の戦いに介入し、ブラックナイトスコード(ブラックナイツ)の策略で反逆者として始末されかけたキラを救助してから戦場を離脱する。宇宙進出後は、アメイジング形態でミラージュコロイドステルスを用いて宇宙要塞アルテミスへ侵入し、キラたちラクス救助チームを送り届ける。最終決戦では敵のシュラ・サーペンタインが搭乗するブラックナイトスコード シヴァの攻撃からキラのフリーダム弐式をかばって外殻を破壊され、本来のジャスティス弐式となってシヴァとの一騎打ちを展開する。アコードであるシュラの思考把握能力への対抗策として、カガリの姿を思い描いたアスランの破廉恥な妄想や、カガリが搭乗するアメイジングストライクルージュ(キャバリアーアイフリッド装着型ストライクルージュ)からの共時性パリティ通信を介した遠隔操作でジャスティス弐式の操縦を代行させるという奇策で翻弄し、終盤に右腕を切断される反撃を受けながらも、頭部ビームソードによる一撃でシヴァを撃破する。

イモータルジャスティスガンダム

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。

インフィニットジャスティスの運用データをもとに開発された、世界平和監視機構「コンパス」所属の新型機。イモータルは「不滅」を意味する。ライジングフリーダムと共通設計の全天周式コックピットとフレームに加えて、オーブ製のムラサメの可変技術を導入した飛行型MAへの変形機構を採用し、ノンオプションでの大気圏突入能力をもつ。背部に装着された「DF2Mk3 スカイダート リフターシステム」は従来のファトゥム系のような着脱機能を排した代わりに、推力増強による運動性向上に寄与している。

武装(イモータルジャスティス)

MMI-GAU27Q 20mm 近接防御連装機関砲 ヴァンダーファルケ
過去の系列機と同じく、頭部左右に連装2門ずつの計4門を内蔵する。
MA-M727A3 高エネルギービームライフル
ライジングフリーダムと同型武装のマティウス・アーセナリー社製携行式ビーム砲。
MA-F2D2 ヴィーゼルナーゲル ビームブーメラン
両腰のサイドアーマーに配置された投擲武装。出力調整で通常のビームサーベルとしても使用される。
RQM75 フラッシュエッジ4 シールドブーメラン
ライジングフリーダムのフラッシュエッジG-3と同じ射出攻撃機能を備えた防御装備。反転させ上部先端のビームブレイドを展開し格闘武器としても使用する。左右の展開式ウイングにはG-3のようなビームブレイドをもたない。MA時は機体保護とライフルの固定具を兼ねて機体底面(胴体前面)に懸架されるが、取り外した状態の大気圏突入も可能。
MMI-S2M5/X カルキトラ ビーム重斬脚
インフィニットジャスティスのグリフォンと同じく膝からつま先上部にかけて展開され、蹴りを斬撃に変えるビームブレイド。
Mk-1 高エネルギービーム砲
スカイダートの上部左右に内蔵された射撃武装。MA時の正面砲門となる。

劇中での活躍(イモータルジャスティス)

作中でアスラン本人は搭乗せず「コンパス」隊員となったシンが搭乗する。ルナマリアいわく、本機を与えたのはキラの意思でシンに対する信頼の証とされているが、アスランの愛機の系列であるためにシン本人は釈然としなかったとされる。ファウンデーションとユーラシア連邦国境付近でのブルーコスモスゲリラの鎮圧・捕縛任務に就くが、シュラ率いるブラックナイツの策略で洗脳されたキラが、ユーラシア側との協定を破ってユーラシア領内に侵入したことで殲滅対象とみなされ、ブラックナイトスコード ルドラたちによる猛攻を受け破壊される。

脚注

注釈

出典

Giuseppe Zanotti Luxury Sneakers

参考文献

  • 書籍
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    • 『機動戦士ガンダムSEED コズミック・イラ メカニック&ワールド』双葉社、2012年11月。ISBN 978-4-575-46469-6。 
  • ムック
    • 『グレートメカニック 8』双葉社、2003年3月。ISBN 4-575-46412-0。 
  • 雑誌
    • 『月刊ホビージャパン』(ホビージャパン)
      • 『2024年4月号』2024年2月25日。 
    • 『電撃ホビーマガジン』(メディアワークス)
      • 『2003年4月号』。 
      • 『2005年6月号』。 
    • 月刊ガンダムエース(角川書店、KADOKAWA)
      • 『2005年6月号』。 
    • 『週刊ザテレビジョン 2005年18号』角川書店、2005年4月5日。 
  • 分冊百科
    • 『週刊ガンダム パーフェクト・ファイル 第25号』デアゴスティーニ・ジャパン、2012年3月27日。 
  • コミックス
    • 久織ちまき『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE 第5巻』角川書店、2006年10月。ISBN 4-04-713868-1。 
  • 小説
    • 後藤リウ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 2 さまよう眸』角川書店、2005年7月。ISBN 4-04-429109-8。 
    • 後藤リウ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 5 選ばれた未来』角川書店、2006年4月1日。ISBN 4-04-429111-X。 
    • 後藤リウ『小説 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(上)』KADOKAWA、2024年1月30日。ISBN 978-4-04-114567-8。 
    • 後藤リウ『小説 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(下)』KADOKAWA、2024年3月26日。ISBN 978-4-04-114805-1。 
  • 玩具商品付属解説書(バンダイ、BANDAI SPIRITS)
    • ガンプラ
      • 『HG 1/144 ジャスティスガンダム』2003年5月。 
      • 『1/100 フリーダムガンダム』2003年7月。 
      • 『1/100 ジャスティスガンダム』2003年8月。 
      • 『MG 1/100 フリーダムガンダム』2004年7月。 
      • 『HG 1/144 インフィニットジャスティスガンダム』2005年8月。 
      • 『1/100 ストライクフリーダムガンダム』2005年9月。 
      • 『1/100 インフィニットジャスティスガンダム』2006年5月。 
      • 『MG 1/100 インフィニットジャスティスガンダム』2008年10月。 
      • 『RG 1/144 ジャスティスガンダム』2012年7月。 
      • 『MG 1/100 ジャスティスガンダム』2017年6月。 
      • 『HG 1/144 イモータルジャスティスガンダム』2024年1月。 
      • 『HG 1/144 ライジングフリーダムガンダム』2024年1月。 
    • 完成品トイ
      • 『コズミックリージョン #7005 インフィニットジャスティスガンダム』2006年6月。 

関連項目

  • ガンダムシリーズの登場機動兵器一覧

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