中之島駅(なかのしまえき)は、大阪府大阪市北区中之島五丁目にある、京阪電気鉄道中之島線の駅。駅番号はKH54。大阪国際会議場の副駅名を持つ。
当駅は中之島線の起点であり、京阪の路線では最も西に位置する駅である。淀屋橋駅と並ぶ大阪の終端駅であることから、2017年に淀屋橋駅に対して京都府内の主要駅の発車標などで「大阪 淀屋橋」表記を再開したのと同時に、当駅に関しても「大阪 中之島」と表記されるようになった。
建設当初の仮称は「玉江橋駅」だったが、2006年11月に現駅名が発表された。
当駅は将来、2031年度(令和13年度)春開業予定のなにわ筋線との乗り換え駅になる予定である。また、中之島線は西九条を経て新桜島へ延伸する計画もあるが、着工および開通などの時期については未定となっている。
地下1階にコンコース、地下2階島式ホーム1面3線を有する地下駅。北側の1番のりば側を切り欠いて3番のりばがある階段状のホームである。これは京阪本線の淀屋橋駅と似た構造だが、同駅の1面4線と異なり、当駅が3線なのは、駅手前で線形がカーブしている関係で、安全上十分なホーム幅が確保できないためである。そのため、3番のりばの2番のりば側には壁が設けられている。
ホームの終端部には、中之島線で最後のトンネル貫通区間であるなにわ橋駅と大江橋駅間で実際に使用したシールドマシンのカッター部分の一部がモニュメントとして保存されている。また、3番線ホームの終端部の裏には「坂陽日々新(はんようにちにちあらたなり)」の石碑が飾られている。
ホーム側壁の素材は、日本の地下駅で初めて木材を利用している。また、地下1階コンコースの大阪府立国際会議場寄りも木材を利用した壁面・天井となっており、同線全体の象徴である「木」をイメージさせるデザインとなっている。
改札口付近の壁面はガラスで構成されているが、これは中之島線全体の象徴である「水」をイメージしたデザインである。また、改札外のコンコースには、同線の着工から開業までの歩みを掲載した銘板「中之島線竣功之記」が設置されている。
列車運行管理システム「ADEC」(自律分散式運行管理システム)の19駅ある各信号取り扱い駅の一つとなっている。駅制御装置が設置され、これにより信号機やポイントなど運転業務に関わる制御のほか、案内放送や行先表示など旅客案内設備を包括し自動化されている。
地下1階には中之島変電所が設置されており、関西電力より受電した交流22kVを4000kWの直流変成器2基で直流1500Vに変換して電車線に送電するほか、6000kVA付帯変圧器2基で交流6600Vに降圧して駅施設や信号設備の電源としても使用されている。また、停電対策として変電所内に出力1200kVAのガスタービン発電機が設置されている。2017年5月1日より電車線に送電する電気の購入先を関西電力から新電力のエネットに変更。さらに、環境対策(熱交換後の排熱対策・省エネルギー)として堂島川から汲み上げた水を熱交換し空調に使用しており、熱交換後の水は川に戻されている。
2019年(令和元年)度の特定日における1日乗降人員は9,560人(乗車人員:4,711人、降車人員:4,849人)である。
駅開業後の特定日における乗降・乗車人員は下表の通り。
距離は公道(地下道を含む)を利用した場合の地図上のもの。括弧内には各駅の最短出入口間の徒歩距離(同様に地図上)を付記する。
上記の各駅への乗り換えは、6番出入口を出て堂島川に架かる玉江橋を渡り、浄正橋跡を過ぎて国道2号以北までなにわ筋を北上する。多少の距離があるが、京阪側ではこれらの駅と中之島駅との位置関係および乗換について更なる広報を行うとしている。但し、海老江駅以西と野江駅以東を行き来する場合は、京橋駅で乗り換える方が運賃が安くなる場合が多い。
2017年5月23日に大阪府・大阪市・西日本旅客鉄道(JR西日本)・南海電気鉄道(南海)・阪急電鉄(阪急)の5者共同リリースにより明らかにされたなにわ筋線の建設計画では、途中に中之島駅(仮称)を設ける計画が明らかにされている。
大阪市が2019年3月に示した都市計画素案説明会の資料によれば、なにわ筋線は堂島川と土佐堀川の護岸基礎の下を横断するため地下30-40mの深さを通過する計画で、駅は地下4階と5階に単式ホーム1面1線を上下に並べた構造が想定されている。第三セクターの関西高速鉄道が事業主体となり、JR西日本と南海が第三種鉄道事業者として運行を行うことが予定されている。
なお、京阪中之島駅構内ではなにわ筋線との接続駅とする前提で既に連絡通路の建設が行われている。
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