『デジモンテイマーズ』(DIGIMON TAMERS)は、2001年4月1日から2002年3月31日まで、フジテレビ系列で放送されたテレビアニメ。デジモンシリーズのテレビシリーズ第3作。通称「テイマ」「デジテイ」「テイマーズ」。
いわゆる「デジモン四部作」の3作品目である。放送年と同じ2001年の東京・西新宿を舞台にした本作品は、初代作『デジモンアドベンチャー』(無印)・その純粋な続編であった『02』と違い、登場人物や世界を一新し、シリーズ構成に小中千昭を迎え、デジモンや仲間との関わりの中で「自分らしさ」を見つけながら成長し、共に生き抜くという子供たちの成長を描いた物語となっている。ホビーとしてのデジモンが唯一描かれている作品でもある。
デジモンを殺さないことを徹底した前作とは違い、本作品では倒したデジモンのデータを吸収するなど、デジモンの戦闘種族・野生生物としての側面を強く描いている。また、本作品独自の敵デ・リーパーが登場する。前2作までにあった「光と闇の対立」や「ウィルス種=悪役」という側面は薄く、メインキャラクターである3体のデジモンはそれぞれ異なる種族(ウィルス・ワクチン・データ)となっている。
前作のアドベンチャーシリーズにおける「パートナーデジモンが戦っている間、子供たちはただ見ているだけ」という、モンスターを使役する作品に付き物であるスタンスへの疑問に対し、子供たちに「テイマー」という役割を与えることで一つの解決策を提示している。テイマーは、デジヴァイスにカード通す「カードスラッシュ」を行うことで「デジモンを強化」「能力を付与」「戦闘に指針を与える」ことができ、これによって子供たちもデジモンとともに戦闘に参加できるようになった。デジモンの解説形式は前作までのナレーターによるものから子供たち自身がデジヴァイスを通じてデータを逐次確認し、解説する形式になっている。
完全体にまで進化すると、戦闘が極度に緊迫したものとなった際、パートナーデジモンがダメージを被るとそれがテイマーに反映され、テイマーが強い精神力を発揮すると、それに同調するかのようにパートナーの力が底上げされる。また、究極体への進化には、テイマーとパートナーデジモンが融合するという要素が追加される。
なお、小中千昭によれば「デジモンテイマーズ」の初期のストーリーは小中千昭・小中和哉が大映の「ガメラ 大怪獣空中決戦」に伊藤和典らが携わる以前に作成した脚本がベースとなっており、この脚本が後に東映の「デジモンテイマーズ」や角川の「小さき勇者たち〜ガメラ〜」に応用された。
この作品ではデジモンは1980年代の人工生命研究の延長上にあるオープンソースプロジェクトとして誕生したことになっており、小中千昭のウェブページには詳細な年表が掲載されている。『SFJapan』vol.05(2002年夏号)に掲載された小中の設定によれば、本作品の時代設定・舞台設定は2001年の西新宿周辺(東京都新宿区)である。
ふとしたきっかけで自分が描いたデジモンが実体化してしまい憧れであった本物のテイマーになってしまったタカト。他のテイマーやデジモンを消滅させようとする謎の組織と時に協力し、時に敵対するうちに現実世界とデジタルワールド双方を巻き込む戦乱に巻き込まれていく。
各デジモンの詳細はデジモン一覧および各デジモンの個別記事を参照のこと。名前の横にある読みは、エンディングクレジットにあるテイマーの下の名前の表記に倣い、カタカナで表記される。
劇中の中盤(デジタルワールドに赴く直前)から自分たちを「デジモンテイマーズ」と呼ぶようになる。
デジモンおよびデ・リーパーの研究を行ってきた研究チーム。ジェンの父もかつて所属しており、山木らヒュプノスと共に子供たちのバックアップに全力を挙げた。彼らの名はネットワーク研究者たちの間では有名らしく、ヒュプノスを始めアメリカにもその名を知られていた。
スーツェーモンの配下のデジモンたち。全て完全体。それぞれが十二支の干支(仏教における十二神将)に対応しており、頭に角が3本あるのと名前が「○○ラモン」であるのが共通の特徴。本作品では、神(スーツェーモン)によって塵となっていたデジモンのかけらを再構築し作られたということになっている。本来は3体ずつ四聖獣デジモンの配下として振り分けられていたが、本作品では全員がスーツェーモンの部下ということになっている。クルモンを探すためにリアルワールドに現れたが各所で大暴れし大きな被害を出した。
新宿区西新宿周辺が舞台となっており、西新宿のけやき橋通り商店街や、新宿中央公園、新宿駅前周辺(靖国通り、アルタ前、歌舞伎町付近など)、都営大江戸線の駅構内などが再現されている。
登場する都営大江戸線の駅構内やJRの駅等では、実際に使用されている接近放送などがアニメ上でも流れる。以下、その後解体され現存しないもの、放送当時は未完成だったものも含め、放送当時実在した物を挙げる。
放送日はフジテレビおよび同時ネット局のもの。タイトルコールは基本的に毎回タカトが行ったが、第5話ではクルモンが、第39話ではサクヤモン(レナモン)が行った。またタカトが不在となった26話ではルキが、31話ではヒロカズが担当した。
※出典は個別に提示されているものを除き2001年7月 - 8月時点。
2001年夏の東映アニメフェアにて公開。上映時間は50分。同時上映は『映画 も〜っと! おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ』、『キン肉マンII世』。
前作までは劇場版用にアレンジされたキャラクターデザインとなっていたが、本作品は本編と同一のものになっている。
アクション重視の内容となっており、『デジモンアドベンチャー』シリーズの世界とリンクするストーリーとなっている。本作品に登場する敵デジモンの多くはテレビシリーズ同様、前作で活躍したブイモンたちの別のアーマー進化体である。
作中でタカトが沖縄に行くのに利用した航空会社は、かつて存在していた日本エアシステムであり、実際に2001年の夏期間限定で、那覇線や一部の路線で本作品が上映された。
本編のDVDは2002年4月21日発売、BDは本作品を含む全作品を収録したデジモン映画のBD-BOX『DIGIMON MOVIE COLLECTION 1999-2006』が2015年1月9日発売。
ある時、デジタルワールドの片隅でオメガモンは、アポカリモンのデータの残骸から生まれたメフィスモンを追って激しい戦闘を繰り返していた。しかし、あと一歩のところでメフィスモンを現実世界へ取り逃がしてしまう。
一方、現実世界は夏休みの真っ只中。家業で休みがとれない両親に代わって、タカトは沖縄まで墓参りに行くことになってしまう。そのころ、世間では自律思考をもった電子ペット「Vペット」が大流行。一家のPC一台に必ず「Vペット」一匹がいるほどで、今やネットワーク中に「Vペット」が溢れている。しかし、まさかそれが、ある者の恐ろしい企みの一端とは誰も知る由も無く、タカトはしぶしぶ(ギルモンと共に)沖縄へ向かうのであった。
今、テイマーズの夏の冒険がはじまる。
2002年3月2日に春の東映アニメフェアにて公開。上映時間は30分。同時上映は『ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国』、『ONE PIECE 夢のサッカー王!』。
本作品はルキを中心とした物語展開となっている。
本編の後日談を舞台にしているが、実際の本編の最終回から繋がる後日談は2003年発売のドラマCD『デジモンテイマーズ オリジナルストーリー メッセージ・イン・ザ・パケット』に描かれており、本作品はあくまでパラレルストーリーである。エンディングではそれぞれのパートナーデジモンが現実社会で暮らしている風景が描かれている。
本編のDVDは2002年11月21日、BDは本作品を含む全作品を収録したデジモン映画のBD-BOX『DIGIMON MOVIE COLLECTION 1999-2006』が2015年1月9日発売。
始まりは上野駅の山手線ホーム。桜が咲きつつあるとある春の日。ルキは、タカトたちから"あるパーティー"を知らぬうちに勝手に計画され、かなり機嫌を悪くしていた。このことについて新宿駅にいるタカトへ電話で問い詰めていたが、突如ルキの前に機関車の姿をしたデジモン「ロコモン」が出現した。
さらに、健良たちの乗っていた総武線の運行がストップしたことを皮切りに、山手線周辺で異変が起きはじめる。また、そのロコモンが市ケ谷あたりにできたデジタルワールドからリアライズしてきたことが発覚する。そこで、タカトとルキは山手線を暴走するロコモンを止めるため車内に乗り込んでいく。テイマーズはロコモンを止めるために、山手線内を奔走する。
バンダイチャンネルで期間限定で無料配信される。
本編のDVD-Videoは2002年1月21日から同年12月6日にかけて全12巻が発売された。
2007年4月25日、ハピネットピクチャーズより全話収録(9枚組)のDVD-BOX『デジモンクロニクルボックス02 デジモンテイマーズ』が発売された。
2018年4月3日、ハピネットピクチャーズより全話収録(8枚組)のBlu-ray BOXが発売された。ちなみに、デジモンシリーズのテレビシリーズでバンダイナムコアーツと関わるのは、本作品が初となる。全51話を最新技術でHDリマスター化した上で、初回生産限定特典として新作録り下ろしスペシャルドラマCD『デジモンテイマーズ2018 「Days-情報と非日常-」』(プロデュース:関弘美、脚本:小中千昭)が付属する。通常特典は新規描き下ろし三方背アートBOX、新規描き下ろしデジスタックケース2種、スペシャルブックレット(DVD-BOXのブックレット2冊をもとに再編集したもの)が付属する。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou