有限会社ソラは、ゲームソフトウェアの開発を行う日本の企業。かつて関連会社であった株式会社プロジェクトソラについても記述している。
『星のカービィシリーズ』、『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』を手がけた桜井政博が『大乱闘スマッシュブラザーズX』のオファーを受諾した際に、様々な事情から任天堂社内での開発よりも新しいオフィスを立ち上げたほうが良いと判断して、ゲームアーツからの人材協力のもと、『スマブラX』を制作するための会社として設立。ゲームアーツが携わった経緯は、任天堂の宮本茂の紹介により、実現したとのことである。
2008年までは多数のスタッフが在籍していたが、そのほとんどが『スマブラX』の開発をするための契約社員であり、正規スタッフは2名で、『週刊ファミ通』のコラム『桜井政博のゲームについて思うこと』と、そのコラムをまとめた本『-DX(単行本3巻)』から判断するに、桜井とそのアシスタントであると判断できる。『スマブラX』の開発が終了して、桜井の活動先がプロジェクトソラに移行した現在の活動の状況等は不明。ただ、コラムの『大乱闘スマッシュブラザーズX』に参加した音楽家打ち上げの回にて、ゲーム作曲者同士の連絡ツールとして活動したい旨を述べている。なお、桜井とアシスタントは2008年6月に入籍している。
『週刊ファミ通』の付録「ゲームメーカー年鑑2007」によると、社名は「空のように自由であること」が由来。「桜井政博がフリーで働くための会社なので、ほかのメーカーとはちょっと異なるかもしれません(期待しないでください……)。どこかのチームとジョイントしたり、役割を柔軟に変えたりしながら、表に裏に活動していきます」とコメントしている。
桜井の保有するYouTubeチャンネル「桜井政博のゲームを作るには」内で、ソラの企業形態について語っている。これによればこの動画公開時点でのソラは以下のような形態を取っている。
桜井はこうした方針がいつまで続くかはわからないとしつつも、「単独でブラブラしているのも面白い」「このいい加減なポジションを結構気に入っている」とコメントしている。
株式会社プロジェクトソラ(英: Project Sora Co., Ltd.)は、ゲームソフトウェアの開発を行う日本の企業。
2009年2月18日、『大乱闘スマッシュブラザーズX』に引き続き、契約社員による開発体系で「『スマブラ』ではないゲームを製作する特殊なプロジェクト」を進める会社として任天堂とソラが共同で設立。また、契約社員の募集が発表された。5月11日、プロジェクトソラが実際の活動を開始。なお、契約社員の募集は2010年2月まで行われた。プロジェクトソラの発表前に『ニンテンドードリーム』2009年2月号で実施されたクリエイターの新年メッセージとして、桜井は2009年の抱負として「伏せ」と書かれた色紙を贈っており、このことを示唆していたのだと思われる。
先述のように開発スタッフは『スマブラX』と同様に契約社員であり、企業契約と個人契約の両パターンで参加しているスタッフの混成である(ゲームアーツが引き続き参加しているかは不明)。ソラにおける『スマブラX』の開発に参加した者も一部はプロジェクトソラに参加している。
創立当時では極秘とされていたが、プロジェクトソラとは任天堂の次世代ハード(後のニンテンドー3DS)用タイトル開発のために立ち上げたものであり、創立当時から2作目以降のゲーム製作を視野に入れており、1作目で得た3DSのノウハウを活かしての『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』の新作を製作する計画であった。
同年6月、「E3」にて3DS用タイトルのために立ち上げたものであることを明かすと共に開発タイトル『新・光神話 パルテナの鏡』が発表された。2011年、『新・パルテナ』の完成が目処に立った際に、任天堂の岩田聡から3DSと共に開発中の新たな次世代ハードであるWii Uを紹介されて、どちらのハードで『スマブラ』を開発するかを提案されて、桜井は3DSとWii Uの双方で並行開発して両タイトルを連動させる構想を提案していた。その後、『スマブラ』の新作はバンダイナムコゲームスとバンダイナムコスタジオのスタッフをメインに開発中(桜井が企画・ディレクション)であることが発表された。2012年6月30日、プロジェクトソラが解散。7月30日、プロジェクトソラの公式ホームページが閉鎖。
桜井は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』の発売時のインタビューで「『新・光神話 パルテナの鏡』の製作の際に色々な所から人材を集めたが問題点もあった」として、「桜井自身が人事や面接を行わなければならないこと」、「集まった人たちは各々やり方が違っておりまとまりにくかった」といったことを反省点として挙げている。
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