内務大臣(ないむだいじん、Ministers of Home Affairs)は、日本の旧内務省を指揮監督した国務大臣。通称は内相(ないしょう)。前身は内務卿(ないむきょう、Lords of Home Affairs)。
地方行財政・警察・土木・衛生・国家神道などを管掌した。内務大臣は、中央警察官庁の最高長官であり、全国配置された中央集権型の警察機構を率いていた。
内閣制度が成立するまでは、前身の内務卿が実質的な首相として機能していた。内閣が設けられて内務大臣となった以後も、第二次大戦敗戦後のGHQによる内務省の解体・廃止に至るまで、内閣総理大臣に次ぐ副総理格のポストとみなされていた。そのため、第15回衆議院議員総選挙に勝利し、清浦奎吾内閣を退陣に追い込んだ憲政党、政友会、革新倶楽部による加藤高明内閣(護憲三派内閣)の組閣時には、内務大臣ポストを巡って三党の争奪戦となり、組閣工作が難航する事態になった。調整役を務めた平田東助内大臣が当時政友会総裁であった高橋是清に対して「『内務』は政府の中心、『大蔵』は政策の中心であるから、是は加藤が選定する」と語り、最終的には内務大臣には憲政会の若槻礼次郎が就任することになった。
当時は内務省指揮下の警察が選挙干渉を行い、選挙時以外でも内務省は様々な国民生活についての裁量権を行使し、各政党の消長に直接関わっていた。そのため、どの政党が内務大臣ポストを握るかは各政党にとって死活問題であった。
太字.......総理大臣経験者
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