『ワタツミ・ヤマツミ』(WATATUMI YAMATUMI)は、1994年10月1日に発売されたソウル・フラワー・ユニオンの2枚目のアルバム。
中川敬によると別名「モノノケ解放セッション」。
前作『カムイ・イピリマ』が実質上メスカリン・ドライヴのラスト・アルバムであったため、本作はニューエスト・モデル・サイドの楽曲を中心に構成されている。前作のユーロ・プログレ的なサウンドから、トラッド風味のサイケデリック・ロックにシフト。1曲目の「もののけと遊ぶ庭」では、岡林信康の提唱する「エンヤトット」のリズム、フリー・インプロヴィゼーションを展開する梅津和時のサックス、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド的な演奏が絶妙に融合している。
こうした、前例のない急進的なヤポネシアン・トラッド路線は、アルバムの直後に結成したソウル・フラワー・モノノケ・サミットの被災地での活動を経て、次作でより深化することになる。
作品全編を彩るフィドルは金子飛鳥、フルートは赤木りえ。また、梅津和時、チャンプルーズ、SAYOCO(元ZELDA)、シーサーズ、山根麻以などがゲスト参加している。
なお、アルバム・タイトルは日本列島の古語で、「ワタツミ」は「海の神」、「ヤマツミ」は「山の神」を意味する。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou