『快進撃TV うたえモン』(かいしんげきテレビ うたえモン)は、一部フジテレビ系列局で放送されていたフジテレビ制作の音楽バラエティ番組である。全26回+放送時間外の番組スペシャル2回。制作局のフジテレビでは1999年1月12日から同年9月14日まで、毎週火曜 19:00 - 20:00 (日本標準時)に放送。
概要
テレビアニメ・テレビドラマ・特撮などの主題歌を取り上げていた番組で、1999年当時の子供世代が見ていた作品とその親世代が子供の頃に見ていた作品それぞれの主題歌をランキング方式で紹介。子供向けの作品主題歌は「キッズランキング」、親世代向けの作品主題歌は「パパママランキング」として紹介していた。そしてそれらを歌った歌手本人がスタジオで歌声を披露していた。同年8月30日から31日には河口湖ステラシアターで水木一郎による「世紀のビッグイベント 水木一郎 24時間 1000曲ライブ」を行い、そのクライマックスの模様を生中継したこともある。番組は電話によるリクエストも受け付けていた。
放送期間中の1999年7月17日には、番組が選曲した3種のコンピレーション・アルバム『快進撃TV うたえモン エンディング・テーマ・スペシャル!!』『快進撃TV うたえモン スーパーヒーロー列伝』『快進撃TV うたえモン 超・名作!!エバーグリーン特集』が日本コロムビアから発売された。
前番組『おとこのこ おんなのこ』の放送開始以来、フジテレビの火曜19:00枠は1時間を通してローカルセールス枠になっている(『カスペ!』枠が編成されていた時期を除く)。そのため、東海テレビや関西テレビ、岡山放送やテレビ新広島のように系列局であってもこの番組を放送しない局もあった。
最終回は、それまで直後の時間帯に編成されていた『火曜ファイル』枠を利用しての2時間スペシャルで放送され、それまで「うたえモン」をネットしていなかった局でも後半の1時間のみ短縮ネットされた。番組は当該回のエンディングで「大放出をいたしましたので今回で一旦一休みをする」と終了の告知をしたうえで、「これからも特番で放送する」「新しいアニメが溜まるまで貯金をしたい」と告知しており、「貯金」の言葉通りそれから6年以上にわたって何の動きも無かった。6年5か月後となる2006年2月7日、本番組と同じ時間帯(19:00 - 20:54)に編成されていた『カスペ!』枠で『永久保存版!みんなで歌おうアニメソングカウントダウン 2006』を放送したことで一応の公約を果たした。なお、番組放送開始前の1998年にも、フジテレビ系列局では『アニメソングトップ40スペシャル』(同年3月25日放送)、『決定版!アニメソング超ベストヒット100』(同年10月7日放送)、『史上最強ベストヒットアニメ紅白歌合戦'98』(同年12月29日放送)といったアニメソングを紹介する特別番組が単発放送されていたことがある。
出演者
司会
- 松本明子
- 今田耕司 - 『おとこのこ おんなのこ』から引き続き出演。
レギュラー出演者
- ガレッジセール
- ビビる
- Z-1 - 本番組でグループ初のレギュラー出演を果たした。前述の復活特番には上戸彩のみが出演。
- 宇田麻衣子(当時フジテレビアナウンサー) - スタジオナビゲーターとして出演。毎回アニメキャラのコスプレをさせられていたが、当初は嫌で嫌でしょうがなかったとのことでスタジオの隅でよく泣いていたという。
出演した歌手
- 麻倉未稀
- 井上大輔
- 大杉久美子
- 沖田浩之
- 影山ヒロノブ
- 串田アキラ
- 佐々木功
- SUS4
- 茂森あゆみ
- サンドラ・ホーン
- 高橋元太郎
- 大門一也
- 田中昌之
- チャーリー・コーセイ
- 速水けんたろう
- 堀江美都子
- 前川陽子
- 松本梨香
- ManaKana
- 水木一郎
- 森本英世
- 森口博子
- ほか
ナレーター
放送リスト
常連ゲストで実質準レギュラーだった京本政樹については割愛。第4回から設けられた番組冒頭のダイジェストを参考とした。別時間帯での30分弱のスペシャル番組2回分についても併せて示す。
うたえモンランキングで1位になった楽曲
- 魔女っ子メグちゃん(魔女っ子メグちゃん)
- めざせポケモンマスター'98(ポケットモンスター)
- 花の子ルンルン(花の子ルンルン)
- となりのトトロ(となりのトトロ)
- キャンディ キャンディ(キャンディ♡キャンディ)
- デリケートに好きして(魔法の天使クリィミーマミ)
- さんぽ(となりのトトロ)
- 真赤なスカーフ(宇宙戦艦ヤマト)
- 鉄腕アトム(鉄腕アトム)
- タイプ:ワイルド(ポケットモンスター)
- あしたのジョー(あしたのジョー)
- はじめてのチュウ(キテレツ大百科)
- ウルトラマンガイア!(ウルトラマンガイア)
- おれはグレートマジンガー(グレートマジンガー)
- だんご3兄弟(おかあさんといっしょ)
- 大ちゃん数え歌(いなかっぺ大将)
- いなかっぺ大将(いなかっぺ大将)
- ライバル!(ポケットモンスター)
- プリン賛歌(おじゃる丸)
- Butter-Fly(デジモンアドベンチャー)
- toi et moi(劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕)
- CHA-LA HEAD-CHA-LA(ドラゴンボールZ)
スタッフ
- 構成:海老克哉、小笠原英樹、加藤智久、大野慶助、米川伸生、HIROHP、渡辺鐘、三木敦
- TD:佐藤光雄
- SW:勝村信之
- CAM:長田崇、二見健二
- VE:金森健彦
- AUD:太田宗孝、松永英二
- LD:植松晃一、中原淳一
- バーチャル技術:竹内弘佳
- 美術制作:佐藤正直
- デザイン:石森慎司
- 美術進行:織田伊久磨、堀部信行
- 大道具:中山寛之
- 装飾:テレフィット
- メイク:山田かつら
- 視覚効果:藤本茂
- 電飾:久光義紀
- アクリル装飾:林田康弘
- 楽器:サンフォニックス
- 持道具:京阪商会、神田屋
- CG:伊原正徳
- マルチ:米田繁樹
- 編集:一ノ瀬勝
- 整音:岡田利明
- 音響効果:渡辺貴信
- 編曲:古田智隆
- テーマ曲 :「Soul Screamer」(Boom Boom Satellites)
- タイトルCG:田中秀幸
- 制作協力:バンエイト(進藤圭司)、BMC(塚田由美)、ノンプロダクション(鈴木良宜)、ジョーカーズ(高野徹)
- 広報:稲葉匡信
- TK:刑部利恵子
- 制作デスク:田中万貴
- 素材プロデュース:中島さゆり
- フロアディレクター:染谷智、近野裕樹
- アシスタントディレクター:大村嘉範、吉野敏彦
- ディレクター:岩村真理子、香山直美、北波英幸、澤地康弘、高野徹、中道政成
- 演出:福原伸治
- プロデューサー:中村百合子
- 制作著作:フジテレビ
エピソード
- 後期のレギュラー企画だった水木一郎24時間1000曲ライブは、当初は「水木一郎は自分の持ち歌を全部歌えるか?」という趣旨の実験企画だったが、いつの間にか1000曲ライブに摩り替わった。その番組が総力を挙げてバックアップした1000曲ライブの事前イベントとして、水木が六本木ヴェルファーレなどのイベントに飛び入り出演したり、サポートギャルとして「アニキッ娘」なる美少女グループまで登場した。さらに宇田麻衣子が当時キャスターとして出演していた『めざまし天気』に水木が飛び入り出演し、『マジンガーZ』の主題歌を披露するなどした。
- 世代別ランキング以外にも、隠れた名曲を紹介する「ポテンヒッツ」のコーナーがあった。こちらでは旧『パーマン』の主題歌「ぼくらのパーマン」などを紹介していた。
- 1999年4月20日放送分からは、アニメ『HUNTER×HUNTER』と『ONE PIECE』の担当声優を選ぶ企画を行っていた。応募者の中から大森玲子、水野愛日、おみむらまゆこなどを選出し、神谷明や大山のぶ代がレッスンを担当した。大前茜がグランプリとなりONE PIECEに脇役の「女性」として出演している。また、その過程で『GTO』の声優オーディションにも参加し、数人が脇役で出演している。
- 他の懐かしアニメ番組では呼ばれないような歌手や声優が呼ばれることも多かった。たとえば『忍者ハットリくん』の主題歌のステージのためにハットリくん役の堀絢子が呼ばれ、着ぐるみと一緒に華麗なステップを披露しながら歌った。
- キッズランキングでは、放送当時大ヒットを記録していた『ポケットモンスター』と『デジモンアドベンチャー』の楽曲が上位を占めていることが多く、今田が「今の子供はポケモンかデジモンかうたエモンやね」とボケるのがお約束になっていた。
- 登場当初はゲスト扱いだった京本政樹は後に準レギュラー扱いになり、毎週のように出演するようになった。彼がきっかけで、今田やガレッジ、ビビる、Z-1が『ウルトラマンガイア』第46話「襲撃の森」に出演した(ただし、今田以外はノンクレジットで出演)。京本は番組中、自身のプロデュースする大型のソフビ製フィギュア『京本コレクション』の当時の最新作『ウルトラマンガイアV2』を披露したこともある。これはテレビ本編でのガイアV2登場よりも先行したお披露目であり、今田が「テレビ(での登場)より先に行くのやめてくださいよ!」と焦る一幕もあった。
外部リンク
- 快進撃TV うたえモン - フジテレビ
- 快進撃TV!うたえモン - 個人サイトの1ページ。本番組の放送リストを掲載。(インターネットアーカイブ)
. Source: