『同心暁蘭之介』(どうしんあかつきらんのすけ)は、1981年(昭和56年)10月8日から1982年(昭和57年)9月16日にフジテレビ系列で毎週木曜日の21時から21時54分に放映された連続時代劇。全45回。
フジテレビ木曜21時枠時代劇路線の最終作。
概要
文化・文政期の江戸北町奉行・小田切土佐守の配下で定廻り同心の暁蘭之介が、手先や与力・榊原主計、臨時廻り同心の同僚・斉藤典膳らと共に、町を脅かす各種犯罪の探索に当たる。
暁ら町奉行所の定廻り同心は、将軍の御成り先でさえ正装でなくてもよい「御成先御免」の着流しで、朱房の十手を携帯、髷は銀杏に結っていたが、これは彼らにのみ許された資格であった。
本作はセットや小道具などの細部にこだわりが見られ、十手も時代考証に基づき再現された真鍮製銀流し十手を用い、腰に差すのではなく、懐中に忍ばせるなどの細やかな配慮も見られる。
御用提灯も正面に御用とだけ記したそれっぽいものではなく、火袋上部に模様、正面に所属、左右に御用の文字を配するなどの再現性も高い。
尚、黒紋付羽織の家紋は視認性を重視し、本来の家紋サイズより大きい劇用のものが用いられ、岡っ引が房付十手を腰に差して捜査にあたるなど、時代劇としての妥協も見られる。
キャスト
- ストイックな性格で、当時の同心は小さな犯罪に目を瞑る代わりに袖の下を受け取ったり、商家や町名主から付け届けを受け取るのが慣習になっていたが、彼は決して受け取らない。その為、暁家はいつも家計が苦しく、ちょっとした小銭にも苦労する羽目になっている。八丁堀同心の中で一番の強者で、柔術と剣術の腕前は他の同心が倒される様な相手でも倒してしまう腕前の持ち主。
- 暁から給金を貰えない事でいつもボヤいている。十手術など、戦闘能力は低いが、情報の収集能力などは高い。
- 辰吉の弟分。
- 暁家の苦しい家計を切り盛りする女丈夫で、戦闘力は辰吉や伊之助より高い。蘭之介に想いを寄せており、暁家に女人が来訪すると嫉妬心を剥き出しにする。
- 容疑者や参考人等に苛烈な態度で臨む場合が多く、彼らを強引に連行して拷問にかけることもしばしば。一方で自分よりかなり高い身分の出身の妻を貰った為、彼女には尻に敷かれている。暁をライバル視しているが、いつも後塵を拝している。
- 金に汚く、袖の下を貰って罪人を逃がしたりなど、あくどい事もやる。
- 結果、自分の命を危なくすることもあった。
- 松蔵…伴淳三郎 元・岡っ引で蕎麦屋「八町庵」の主人
- 榊原主計…岡田英次 北町奉行所・与力
- 暁には一目も二目もおいている与力。困難な任務や、裏のある捜査などは暁に直接依頼、命令する事もある。
- 暁を信頼する奉行。御定法を超えた困難な事件には暁に特命を与えたり、幕府の幕閣にうまく話を通したりして、暁を助ける事もある。
- お蓮…松尾嘉代 蘭之介達と親しい辰巳芸者
- 鏑木信乃…雪代敬子 鏑木蔵人の妻
- 正木新之介…笠原明 北町奉行所・定廻り同心
- 森 十蔵…高田大三 北町奉行所・定廻り同心
- 村田惣市…若杉透 北町奉行所・定廻り同心
- 八町庵の女中…香野なつみ
- 八町庵の女中…稲田ゆみ子
- おさと…伊藤真奈美 斎藤典膳宅の女中
キャスト
スタッフ
- 原作:笹沢左保
- 製作・原案:杉良太郎
- 企画:白川文造(フジテレビ)、佐々木太郎
- プロデューサー:能村庸一(フジテレビ)、矢島進
- 脚本:山野四郎、白井更生、田上雄、山浦弘靖、中村勝行、杉本容子、石堂淑朗、関口三郎、和久田正明、岡田光治、田村多津夫
- 監督:高橋繁男、西山正輝、手銭弘喜、林伸憲、小俣尭、小山幹夫
- 撮影:西山誠
- 美術:鳥居塚誠一
- 編集:香園稔
- 調音:豊田博
- 音響効果:宮田塙
- 選曲:小原孝司
- 音楽監修:浜圭介
- 音楽(オープニングテーマ):渡辺岳夫
- 主題歌(エンディングテーマ):「飛翔」(作詞:保富康午、作曲:浜圭介、編曲:竜崎孝路、唄:杉良太郎)
- ナレーター:小林清志
- 殺陣:村上豪(大内剣友会)
- 企画協力:富士企画
- 時代考証:名和弓雄
- 合気道指導:養神館
- 小道具:高津装飾美術
- 舞台装置:美建興業
- 現像:東京現像所
- スタジオ:国際放映
- 衣裳協力:京都ウエダカン、愛染
- 製作:杉友プロダクション、フジテレビ
放映リスト
欠番扱い
44話を放送しないケースがある。
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