『Rance』(ランス)は、1989年から2018年までの間にアリスソフトから発売されていたアダルトゲームのシリーズ作品である。
1989年に発売された『Rance -光をもとめて-』を第1作とする本シリーズは、「世界中の美女は俺様のもの」が信条の鬼畜戦士ランスと奴隷の魔法使いシィルが繰り広げる冒険活劇である。
本シリーズは、一般的な大作RPGシリーズとしては極めて珍しい、同一キャラクター群が、同一世界観で、継続した物語を展開している。各作品において、世界観、登場人物、物語が全てつながっており、商業RPG作品として類例を見ない大河ストーリーとなっている。シリーズ第1作発売以来30年を越える年月を経て展開されているが、魅力的なキャラクターとストーリー、そして独創的なギミックに富んだ世界観等が、新規プレイヤーを獲得しつづけた結果、今なお多くの支持を集める人気シリーズとなっている。
2018年にはナンバリングタイトル最終作となる『Rance X -決戦-』が発売され、大河ストーリーの完結をみた。
また、現在では入手困難、もしくは動作環境の用意できない初期シリーズのうち、『鬼畜王ランス』までの一部タイトルは配布フリー宣言により無料化されているほか、一部のタイトルはリメイク版が発売されている。
シリーズ1作目から『Rance X -決戦-』の売り上げを含めたシリーズ累計販売本数は100万本を超え、『ランス10』発売から3ヶ月後の2018年5月末時点で115万9193本の売上を記録した。
Ranceシリーズ本編は完結作となる『Rance X -決戦-』まで発表され、これまでにリーザス、自由都市地帯、ゼス、JAPAN、ヘルマンで冒険が展開されてきた。その全てが同一の世界観と歴史で構成されたシリーズとなっているが、各作品の物語は独立しておりストーリーは一作ごとに完結する。
『ランス4.2』発売後に、それまでに用意された設定を集大成した外伝として『鬼畜王ランス』が発売されている。ただし、その後のシリーズ展開にあたり、ゲームシステムとの整合性などから修正が加えられた設定も存在している。
このため正史にあたるナンバリングタイトルの設定が、『鬼畜王』の設定より優先されており、ナンバリングタイトルで確定した設定が、以後、本設定として継続されている。
『 Rance -光をもとめて-』は、1989年に発売されたアダルトゲームである。同作はシリーズの第一作であると同時に、アリスソフトのデビュー作である。 アリスソフトはこれまでに本格的なRPGを開発したことがなかったため、アドベンチャーゲームのシステムを用いて、RPGとしてのシステムが構築された。 同作は1997年12月発売のWindows用ソフト『ALICEの館4・5・6』に収録されたほか、2013年9月27日にはリメイク版である『ランス01 光をもとめて』が発売された。 また、2014年にはリメイク版を原作としたOVA『ランス01 光をもとめて THE ANIMATION』が発売された。
『Rance II -反逆の少女たち-』は、1990年5月15日に発売されたアダルトゲームである。 1991年6月1日には、ヒントディスクが発売されており、同ディスクにはミニゲーム「SDらんす-犯人は、誰だ-」が収録されている。 このミニゲームには同作のキャラクターが登場しているものの、本編とのつながりはない。
1997年12月18日発売のWindows用ソフト『ALICEの館4・5・6』に本作が収録された。 また、本作はアリスソフトの「配布フリー宣言」対象ソフトであり、ストーリーをまとめたダイジェスト版も配布されている。 さらには2009年12月18日発売の『アリス2010』に、内容の一部をリニューアルした『Rance02 -反逆の少女たち-』が収録されているほか、シナリオを大幅にリニューアルした『02改』もパッチ形式で収録されている。
本作はカスタムの町を沈没させた4人の魔女をランスが懲らしめに行く物語であり、彼女たち4人はのちのシリーズにおいて準レギュラーとして登場する。
『Rance III -リーザス陥落-』は、 1991年11月15日に発売されたアダルトゲームであり、ランスシリーズの第三作である。 2015年8月28日にはリメイク版である『ランス03 リーザス陥落』が発売された。 『I』と『II』においてランスは一人の戦士として描かれていたのに対し、同作ではリーザス王国を救うためにヘルマン帝国軍と戦う様子が描かれている。 TADAとともに同作の世界観を構築したぷりんが正統派RPGに由来する設定を組み込んだ結果、物語の深みが増し、同作を初出とする設定群は以降のシリーズの基礎となった。
『Rance IV -教団の遺産-』は、1993年12月11日に発売されたアダルトゲームで、ランスシリーズの4作目に当たる。 同作は開発中止となったメガCD用ソフト『闘神都市ユプシロン』を元にしており、『闘神都市』シリーズの要素が組み込まれている。
1995年12月には短編作品『ランス4.1 〜お薬工場を救え!〜』(以下:『4.1』)と『ランス4.2 〜エンジェル組〜』(以下:『4.2』)が発売されており、この2作はそれぞれにつながりがある。 また、2023年2月には、アリスソフトの許可を得たうえで、『4.1』と『4.2』の動作調整版がTADAのブログにて公開された。
『ランス5D -ひとりぼっちの女の子-』は、2002年10月25日に発売されたアダルトゲームであり、ランスシリーズ第5作である。同作は ランスシリーズ本編としてははじめてWindows専用となり、メディアもCD-ROMに限定された。
『Rance VI -ゼス崩壊- 』は、2004年8月27日に発売されたアダルトゲームで、ランスシリーズの6作目にあたり、シリーズで初めて開発にSystem4というゲームエンジンが用いられた。 後日談である『Rance VI -ゼス崩壊-その後』は、2004年に発売されたファンディスク『ALICEの館7』に収録されている。
『戦国ランス』は、2006年12月15日に発売された。 同作は、ランスシリーズ本編の7作目であると同時に、番外編『鬼畜王ランス』に続く、地域制圧型シミュレーションの第2作目でもある。
『ランス・クエスト』は、2011年8月26日に発売されたアダルトゲームであり、ランスシリーズ本編の8作目にあたる。 2012年2月24日には、アペンドディスク『ランス・クエスト マグナム』が発売された。
また、同作はアリスソフトの別作品『イブニクル』シリーズのシステムの元になった。
『Rance IX -ヘルマン革命- 』は、2014年4月25日に発売されたアダルトゲームであり、ランスシリーズの第9作目にあたる。 同作のストーリー構築手法およびゲームシステムは『ママトト』と同様のものが採用されており、シナリオはヘルマン帝国の皇子パットンを主人公とした「パットン編」と、ランスを主人公とした「ランス編」の二つに分かれている。
『Rance』シリーズの完結編であり、2018年2月23日に発売された。
『鬼畜王ランス』は1996年12月19日に発売されたアダルトゲームであり、アリスソフトが提唱する地域制圧型シミュレーションの第1作目でもある。 シリーズの外伝作品である同作は、「もしもランスが王様になったら…」というif設定を基に、ランスが様々な国を支配下に置く様子が描かれている。
TADAは2022年の個人ブログの記事の中で、本シリーズのキャラクターは語感やキャラクターらしさを優先して適当に名付けたと語りつつも、2、3文字程度の短い名前のキャラクターを登場させた後に、名前の一部が共通する別人を出してしまい、ソースコードや登場シーンを調べる際に苦労したと振り返っている。
一方で、戦国武将をはじめとする実在の人物をモデルとしたキャラクターや、シリーズ外作品に由来するキャラクターも登場している。 たとえば美樹と健太郎は、『LEMONADE創刊号 さらわれた美樹ちゃん』およびその簡易移植版である『Little PRINCESS』( 1987年11月発売)とその続編『Little Vampire』(1988年5月発売)の主要人物に由来する。また、これらの作品で主人公たちと対決したドラキュラは、設定を変更したうえで魔王ガイとして世界観に組み込まれている。加えて、『Little PRINCESS』の登場人物であるハニワはハニーの原点であるとTADAは2013年にアリスソフトの公式ブログに寄せた『Little PRINCESS』のプレイレポートの中で振り返っている。また、『Rance IX -ヘルマン革命-』には、本シリーズと世界観を同じくする『 かえるにょ・ぱにょ〜ん』から、同作の登場人物であるピッテン・チャオが登場している。 これとは逆に、本シリーズのキャラクターが何らかの形でシリーズ外作品にかかわるケースもある。たとえば、オムニバス作品『Super D.P.S.』(1992年発売)には、『II』を初出とするマリアを主役とした「マリアとカンパン」が収録されている。他社作品へのゲスト出演の例としては、DMMのソーシャルゲーム『FLOWER KNIGHT GIRL』のコラボイベント「ハニハニパニック」(2018年)と「メガ盛り!ハニハニパニック」(2022年)などが挙げられる。
『Rance』の世界設定はアリスソフトの基本的な世界設定であり、『闘神都市』『かえるにょ・ぱにょ〜ん』などと共通している。 また、『イブニクル』シリーズのように、本シリーズに由来する設定が用いられるケースもある。
本シリーズはどこかの宇宙に浮かぶ閉じられた空間にある一つの大陸を舞台としている。 かつては強大な力を持つ魔王とその僕である24体の魔人が世界を支配しており、人類は彼らに隷属を強いられていた。 魔王の座を継承したガイは人類に関心を示さず、大陸の東半分に人類を解放し、自由を得た人類は各々国家を作った。それから1000年、現在の主な勢力はヘルマン、リーザス、ゼスの三大国、多数の都市国家からなる自由都市連合、大陸東端の離れ島国JAPANである。
魔王はおよそ1000年の寿命が尽きると後継者に血を与え次の魔王とするが、ガイが後継者に選んだ来水美樹は魔王としての覚醒を拒み姿をくらます。主不在となった魔人たちは、ガイの遺志を継ぎあくまで美樹を魔王にしたいホーネット派と、美樹を殺し自ら魔王にならんとするケイブリス派に分裂し、内戦状態である。
本作に登場する大陸は、ルドラサウムという意識集合体が自らの遊び場として作った物である。ルドラサウムは、自分の生命の一部を分けて大陸に生き物を作り、それを眺め楽しんでいる。この大陸は、ルドラサウムが作った遊びのための箱庭でもある。
大陸は、ルドラサウム配下の4体の聖獣により支えられている。彼らが動くと地震が起こり大陸に大被害を及ぼすので、いつもはじっとしている。 大陸の回りには、太陽と月がぐるぐると回っていて昼と夜が作られる。1日は24時間、一年は365日となっている。
大陸東方の豊かな大国。『I』と『III』のメイン舞台。かつてはヘルマンの一部であったが分離独立した。君主である女王リア・パラパラ・リーザスがランスに惚れこんでいることから、シリーズの多くの作品においてランスの強力な味方として登場する。ただし、実質的には、女王リアの筆頭侍女を務めるマリスが国を切り盛りしている状態にある。 リーザス軍は複数の軍隊に分かれており、第1軍・黒の軍は主力部隊であり、団長のバレス・プロヴァンスはリーザス軍の指揮全てを執る立場にある。 このほかにも防御に特化した第2軍・青の軍、優秀な戦士たちを集めた先鋒集団である第3軍・赤の軍、遊撃部隊の第4軍・白の軍、美女のみを集めた親衛隊・金の軍、そして後方支援専門の魔法軍・紫の軍などがある。
北の軍事大国であり、『IX』の主要な舞台である。君主は女王シーラ・ヘルマン。魔法力では三国中最低である半面、大陸屈指の軍事力を持つ。一方で土地が痩せている上、政治の腐敗により民の生活は貧しいことから、豊かな土地を求めリーザスに度々侵攻するがいつもうまくいかない。『III』では、皇子パットンを総大将としたヘルマン軍が一時リーザスの制圧に成功したが、最終的に失敗した。その後、『IX』にて、王位継承権を剥奪されたパットンによる革命が起こり、独裁政権が崩壊した。
鎮台制をとっているらしく、各地方ごとに軍団が常駐し、その管区内で治安維持など、ある程度の軍政を敷いている。 とはいえ、中央の腐敗のために、各地方の軍団は資金難にあえいでいるため、地方に行けば行くほど盗賊などがはびこっており、『鬼畜王』ではヘルマンの地方都市に対してランスが恒常的に略奪を働いていた。
正規軍のほか、自発的に結成された市民兵軍や、遺跡警備の軍がいる。
南の魔法大国。『VI』のメイン舞台。かつての聖魔教団の影響がいまだに強く、豊かではあるが、魔法が使える者は一級市民、使えない者は二級市民として身分差別があり、貧富の差は激しい。ガンジーは魔力の高さから国王に選ばれたものの放浪癖があり、実際は四天王と上級官僚が国を動かしている。また、四天王も魔力だけを基準に選んだために政治を不得意とする者がほとんどであり、唯一まともに政治が行える山田千鶴子がほとんど全てを取り仕切っている。『VI』以降は一級市民と二級市民の身分格差が取り払われ、四天王も魔法力にかかわらず政治力を前提に選出されるようになった。 魔法力では三国中最高であり、いざ戦争の際には奴隷兵を壁にして、その後ろから魔術師が魔法を飛ばすという戦法を採る。西側に魔族の住む魔界と言われる地帯との長い境界線があり、マジノラインと呼ばれる強力な魔法防衛線で魔族やモンスターの侵入を阻止している。
リーザス南方の小都市国家群。それぞれ特色のある街づくりをしている。
JAPANは、『戦国ランス』における主要な舞台であり、はるか昔、真面目に大陸を支えずに遊び歩いていた聖獣オロチが、散歩中に誤って大陸に衝突した結果、大陸の一部が割れてできた大陸東方の島国である。 大陸とは違う独自の文化を発展させている。自由都市ポルトガルとの間に架かる天満橋によってのみ大陸と繋がっている。天下統一を巡って大名達が争い、戦国時代の様相を呈していたが、魔人ザビエルが倒された現在は、織田家がJAPANをまとめている(if世界である『鬼畜王』では織田信長がほぼ統一している)。領土は小さいものの、非常に高い才能限界値を持つものが多く存在している。 オロチが島の間に挟まる形で支えているため、オロチが動くと地震がおきる。また、オロチが過去に引き起こした地震により各地に地獄とつながる穴(地獄の穴)ができ、そこから侵入してきた鬼たちが人々を襲っていたが、北条家による封鎖や鬼の調伏、さらには数百年がかりの大事業の結果、LP暦に入った現在ではほぼ封鎖が完了している。 また、JAPANには、思いや情念が具現化した「妖怪」と呼ばれる生物がいる。彼らは魂を持たないことから、ルドラサウムの魂循環のシステム外の存在である。 加えて、JAPANには、魔界の魔王に相当する帝がおり、JAPANの人間と妖怪に対して絶対命令権を持つ一方、帝がいないと一つに纏まることは難しい。 かつて藤原石丸の下、人類統一目前まで勢力を伸ばしたことがあるが、当時の魔王ナイサチに討伐を命じられた魔人ザビエルと魔軍により人類統一は破綻する。大陸にはJAPAN風の名前の人物が多数存在するが、それは藤原の進出時代の移住者達が大きな原因のひとつである。
ヘルマン帝国や魔人領と隣接した地域に位置する山。その周囲は「カラーの森」というカラー達の隠れ里がある広大な森に囲まれており、現女王パステル・カラーが住むペンシルカウもここにある。山の本体は最強種族であるドラゴン達の住処であり、ドラゴンの王であるKDもここに住んでいる。 カラーたちはリーザスとは同盟関係にある一方、ヘルマン帝国とは対立関係にある。 ペンシルカウはパステルの曾祖母にして3代前の女王であるフル・カラーが作り出し、3種の神具によって強化された結界と女王のみに使える大量虐殺用の呪いであるモルルンBに護られており、カラーに招待でもされない限りたどり着くことは不可能とされている。 また、歴代女王の眠る水中神殿マザーカウというダンジョンが地下に存在し、ここに納められた歴代女王の遺品たる3種の神具は、カラー女王専用の無敵装備たり得る。
大陸の西半分を占める、魔王を頂点に24体の魔人、魔人の僕である使徒、その他様々なモンスターが支配する世界。魔王は魔血魂と呼ばれる血の塊を他の生物に与えることで魔人を作り出す。魔人となった生物は著しく強化され、不死となる。血の契約により魔人は魔王に対して絶対に逆らえない。継承資格があるものが魔王を殺しその血を飲むことで新しい魔王になれる。だが現魔王の来水美樹は魔王として未覚醒のためその効力がなく、野心家の魔人ケイブリスに命を狙われている。前魔王ガイの娘で、美樹を擁立して人間との共存を続けたい魔人ホーネットは、ケイブリスと二派に分かれて争っている。
魔王(英名は「Vampire of Blood Pool」)は、プランナーによって、世界の安定を回避するために作られた存在である。天界の存在と比較した場合には一級神以下、悪魔においては三魔子以下の実力であるが、地上では最強の存在。原則として1体のみがいる。
魔人(英名は「Dark Lord」)は、魔王から魔血魂を与えられることによりなる。魔王と同じ無敵結界と不老の能力を持つが、魔王に逆らうことができない。最大24人存在する。魔人になると能力が上がる(メインプレイヤー以外の種族のときは技能レベル・才能限もつく)。外見も変化し、中には性別まで変化するものもいる。魔人はモンスター・異星人・鬼など多岐に渡る。
使徒は、魔人が自分の血を与えて作る僕。不老だが、魔王と魔人の関係と異なり、絶対服従ではなく無敵でもない。それでも通常の人間で勝つことはほとんど不可能。使徒の数に制限はないが、多くなるほど魔人の力と使徒への支配力は弱くなる。使徒になると外見が変化する。メインプレイヤー以外のものが使徒になったときは、技能レベル・才能限界がつく。
かつてガイが人間に対する不干渉を決めていた頃、M.M.(マジック.マスター.)ルーンこと魔術師のルーカ・ルーンは、師でもあり友であるフリークを死から救うため、生命と機械との融合させる技術「バイオメタル」を開発した。当初この技術は永遠の生命を生み出すことが目的だったが、これを応用して闘将と呼ばれる改造人間を生み出す。ルーンを頂点に24人の魔法使いが指導する魔教団を作ると、闘将の力を使い、人類世界の統一を果たした。魔教団は聖魔教団と改名し、魔王からの完全独立を企図する。聖魔教団は魔人に対抗するため、闘将以上の力を持った闘神という巨大兵器を生み出した。絶大な破壊力を持つことに加え、浮遊要塞(都市)である闘神都市を動かすことができたため、魔人側の興味を引いてしまう。戦力が整っていない聖魔教団が魔軍からの強襲を受けた結果、人類史上最悪と語り付かれる魔人戦争へと発展する。30年以上に渡り聖魔教団は善戦したが、闘神の力をもってしても魔人の無敵結界を突き破ることは出来ず、魔人たちを一人も仕留められずに終わる。
また、聖魔教団側は魔法が使えない人類を蛮人と呼んでいたこともあり、これらの人類は最終的に聖魔教団を裏切り魔王側と同盟を組んだ。このことによりルーンは発狂し、人類殲滅を命令する。そして、フリークは黒髪のカラー・ハンティ、魔法が効かない闘将ミスリーと協力してルーンを倒す。フリークによって闘神・闘将は封印され、聖魔教団は壊滅した。
聖魔教団は卓越した魔法加工技術により、戦闘には闘神・闘将を、農業には魔農民を作り出したほか、通常は上げることが不可能な技能レベルを上げる手段も持っていた。これらの技術は聖魔教団の壊滅とともに失われたが、魔法使いの国ゼスはその遺物を使って、他国にはない文明を営んでいる。また、量産タイプである聖骸闘将はモンスターとして世界に残っている。
闘神都市は各地に落下し、地下に埋まって遺跡となったものもある。『IV』において、ランスたちはいまだに浮いていた闘神都市を訪れている。
魔王ジルを倒し、奴隷とされていた人類を解放するために旅立った、5名のパーティ。しかし、魔王・魔人は元々人間とは比べ物にならないくらい強く、加えて無敵結界があるため、歯がたたなかった。そこで魔王・魔人を倒す方法を求め、ついにヒントを得る。それはこの世の法則を司る神プランナーとの謁見だった。GL533年にブリティシュを除き、エターナルヒーローのメンバーは願いを叶えてもらう。彼らは願いは叶えてもらったものの、各自想像していたものと違ったため、それを期に分裂する。ブリティシュ以外の4人のメンバーは願いの不可抗力により不死になったため、ブリティシュは呪いにより、1000年以上経たLP歴になっても生きている。
ランスの世界での神々は、ルドラサウムの世が楽しくなるように、世界のルールを管理する存在であると同時にルドラサウムの一部である。
厳密には、創造神ルドラサウムとその生命力から作られた三超神「プランナー、ハーモニット、ローベンパーン」は神ではなく、神や悪魔を超える存在とされている。
神は階級の存在しない永遠の八神、その下に1級から13級までの神(天使含む)に分かれ、ある一つの社会を持っている。魔王はあくまでも地上においてでしか最強でないため、魔王は1級神に太刀打ちできない。
神にスカウトされれば、人類から神になることは可能である。元人類の神は、ウィリスとみかんが確認されており、両名ともレベル神である。宇宙人も一名レベル神になっていて、火星大王が確認されている。一方で、人類(もしくは宇宙人)から悪魔になるという設定は確認されていない。カラーは天使か悪魔のどちらにもなれる。
第1級神 - 第2級神
第3級神 - 第6級神
第7級神 - 第13級神
悪魔王ラサウムは、ルドラサウムが三超神を作った際に残り滓から生み出された。 ラサウムにより悪魔界が作られ、ラサウムの息子達である三魔子(さんまし)と、その下に壱階級から壱拾弐階級までの悪魔がいる。ラサウムは自分がルドラサウムに取って代わるために悪魔達に輪廻の輪から死者の魂を掠め取らせ、自らの力としている。 新しい悪魔の誕生方法としては3つ確認されている。カラーが悪魔になる。男性体の悪魔が、女性体の悪魔に子どもを産ませる。女性体の悪魔がフセイ(人類でいう生理)のときに、人類の男が性行為をする。
本シリーズにおいては人間以外の異種族も登場しており、作中ではモンスターと同じような扱いを受けることも多い。
メインプレイヤーとは、三超神の一人ローベン・パーンによって生み出された、地上世界の主役となる存在。ルドラサウムを楽しませるために作られた存在であり、ルドラサウムが飽きてしまえば滅ぼされる運命にある。
あかほりさとる・オリジナルストーリー、長谷川勝己・文によるノベライズ。
1993年12月25日に徳間ジャパンコミュニケーションズから『Rance 砂漠のガーディアン』のタイトルで発売されている。
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