ミランドラ(伊: Miràndola)は、イタリア共和国エミリア=ロマーニャ州モデナ県にある、人口約24,000人の基礎自治体(コムーネ)。
モデナ県北部に位置する。県都モデナから北東へ約29km、フェラーラから西へ約44km、州都ボローニャから北北西へ約49km、ヴェローナから南へ約61kmの距離にある。
隣接するコムーネは以下の通り。FEはフェラーラ県、MNはマントヴァ県所属。
ミランドラの中心市街は、かつては星形要塞であった。
ミランドラにおけるイタリアの気候分類 (it) および度日は、zona E, 2193 GGである。 また、イタリアの地震リスク階級 (it) では、zona 3 (sismicità bassa) に分類される。
ミランドラには、以下の分離集落(フラツィオーネ)がある。
ルネサンス期の城塞都市に起源を持つこの町は、14世紀以来4世紀にわたり、ミランドラ公国 (Duchy of Mirandola) の首都であった。代々この地を治めたピーコ家 (it:Pico (famiglia)) からは、「人間の尊厳」を主張したとされる人文学者ジョヴァンニ・ピーコ・デッラ・ミランドラ(1463年 - 1494年)が出ている。1510年(カンブレー同盟戦争)と1551年の2度、この町は軍隊の包囲を受けている。
2012年5月20日にはモデナ県北部を震源とするイタリア北部地震に見舞われ、被害を受けている。
ミランドラを中心に周囲の幾つかの町(コムーネ)を合せた人口約8万人の地域に、イタリアの医療機器メーカーの約90%が集中する産地が形成されている (it:Distretto biomedicale di Mirandola) 。
1960年代に薬剤師マリオ・ヴェロネージ (it:Mario Veronesi) が輸血循環用の使い捨て用具の生産を始めたのが契機である。1970年代から1980年代にかけて、多様な医療器具を製造する多くの企業がヴェロネージによって設立されたほか、その関係者による独立開業も相次ぎ、ミランドラは医療機器の産業集積地として知られるようになった。1980年代後半から1990年代にかけて、ミランドラの中核企業4社は多国籍企業の傘下に入った。
このほか、ドイツのビー・ブラウン(en:B. Braun Melsungen) 社もミランドラの企業を買収している。
豚の挽き肉と香辛料から作られる加工食品であるコテキーノとザンポーネ(コテキーノはそれらを腸詰めにしたもの(サラミソーセージ)、ザンポーネは豚足に詰めたものである)は、モデナ県の名物として知られるが、これらはミランドラが発祥の地とされている。
1511年にミランドラが教皇ユリウス2世の軍勢に包囲された折、保存食として生産されたのがコテキーノとザンポーネのはじまりとされている。「モデナのコテキーノ」 (it:Cotechino Modena) と「モデナのザンポーネ」 (it:Zampone Modena) は、モデナ県が保護指定地域表示(IGP)の対象となっている。
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