桐朋中学校・高等学校(とうほうちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、東京都国立市中三丁目に所在し、中高一貫教育を提供する私立男子中学校・高等学校。
高等学校において、中学校もしくは小学校から入学し、または幼稚園から入園した内部進学の生徒と高等学校から入学した外部進学の生徒が高等学校第1学年から混合してクラスを編成する併設混合型中高一貫校。学校法人桐朋学園によって運営されている。
桐朋学園男子部門の一つであり、桐朋学園女子部門である桐朋女子中学校・高等学校とは併設校に当たる。
「桐朋」の名称は、桐朋学園の前身母体である山水育英会が戦後解体の危機に陥った際、これを救った東京文理科大学・東京高等師範学校(後の東京教育大学、現在の筑波大学)の校章「五三の桐」に由来し、同校との協力の関係「桐の朋(とも)」を意味する。そのため現在でも、毎年同校からの体育の教育実習の受け入れを行っている。同じく「桐」を学校名に用いている桐蔭学園とは関係はない。
元々軍人子弟養成の学校であったが開校すぐに終戦を迎えたため、軍系列として廃校の危機を迎えた。そこで、旧東京教育大学(現筑波大学)の支援を得て校内を刷新した。
学費などを定めた学則以外に、他校では一般的に制定されている校則は他校と比べると格段に少ない。
公式サイトを参照。大学入試結果
毎年6月の第1週に行われる学園祭。来場者数の合計はおよそ2万人であり、桐朋最大の行事といえる。
クラス単位の出し物はほとんどなく、各クラブや有志団体がほとんどである。各クラブ、特に文化部はそのほとんどが何らかの形で出展している一方、露店および喫茶は有志団体による参加が多く、毎年10以上軒を連ねる。露店および喫茶では現金は使用できず、食券を購入する必要がある。
その他、中学生による学年単位での展示である「学年参加」、自由研究の展示、生徒会やPTAのバザー、桐朋祭実行委員会主催の著名人講演会などがある。
また、高校生によるバンド団体もあるが、ステージ上では演奏せず一教室を締め切って「ロックエリア」とし、そこで演奏を行っている。
2020年度の同祭は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により9月に延期した上で、参加者を在校生のみに絞る・飲食参加団体の出店を中止するといった感染対策がとられた。またオンラインによる企画を充実させる試みがとられた。
中学1〜3年生の行事。毎年5月上旬に実施されている。中1が高水三山、中2が日の出・大塚山、中3が裏高尾縦走である。なお、遠足委員の生徒は、遠足担当の教員と一緒に下見を行い、ホームルームで他の生徒に報告をする。
中1、中2の行事。クラスごとに1泊2日または日帰りを2回で希望する場所に行く。決められた予算内で各クラスで選出された生徒が旅行会社の担当者と共に準備を進める。
中1、中2、高1の行事。中1が磐梯、中2が尾瀬、高1が白馬にそれぞれ3泊4日で行く。中1では磐梯山、高1では白馬乗鞍岳に登る。中2では戸倉で1泊した後、尾瀬ケ原の山小屋で一泊し、その後戸倉で1泊する。
中学は6月の1回、高校は5月と9月の2回行われ、サッカー、ソフトボール、バスケ、バレー、卓球の5種目(ただし中学1年生はバレーを除き、中学生はドッジボールを行う)でもってクラス間で争われる。2007年の秋、各競技の代表が走る、150mリレーが行われたが、2008年度以降は行われていない。特に高校には運動会がないため、貴重なクラス単位での行事である。運動会と違って平日に行われ、保護者の参観は基本的にはない。
例年九月下旬頃に行われる。種目は学年別団体競技、色別対抗競技の二種類に分かれる。学年別団体競技は1年が棒引き、2年が騎馬戦、3年が棒倒しとなっている。色別対抗競技はいわゆる縦割りである。大繩や綱引きなどが行われる。運動会の種目決めから運営まで全て生徒会が行っており、特に運動会担当の生徒会役員が非常に活躍している。
例年、学年で北東北を巡るという4泊5日の計画で行われる。初日に新幹線で新青森駅まで行った後、三内丸山遺跡、奥入瀬渓流、龍泉洞、田老、中尊寺などを見学し、再び新幹線を利用して帰京する。基本的にはクラス別行動だが、三日目のみはコース別行動になる。このコースは各自、事前に選択をする。また、事前学習として、地学の授業では東北地方太平洋沖地震と田老の津波を学び、国語の授業では『おくのほそ道』の暗誦が行われている。
例年、クラスごとに関西、四国、中部、中国などの希望する各地に2泊したのちに京都に集まり、そこで2泊し帰京という4泊5日の計画で行われる。選択可能な地域としては、大阪、奈良、神戸、広島、石川などがある。クラスごとに修学旅行委員として選出された生徒が、旅行会社の担当者と共に準備を進める。
「プロフェッサー・ビジット」とは、国立大学13クラスごとに国各地の高校を訪れ、最先端の研究成果や、大学での学びの楽しさを伝える企画である。電気通信大学大学院情報理工学研究科の横井浩史教授による、タイトル「サイボーク技術と福祉医用機械」についての出張講義が2018年11月20日に開催された。
中学・高校にそれぞれ生徒会が存在する。制度上の組織構成は中学、高校とも全く同じである。原則すべて生徒が自主的に運営する。教職員としては生徒会担当教員がおり会則上、生徒会は助言を受けるとされている。
生徒会の最高機関で、全生徒会員による。中学、高校は別々に学期に1回開かれる。中高共通事案については学園総会があるが、中高全体では人数過多のために開催場所がないため、中学生徒総会での予算案否決に係る臨時総会を除き近年は開かれていない。
中学高校の総務委員や各委員会委員長、クラブ評議員会議長以下三役などによって構成される、総会に次ぐ機関である。クラブ・同好会の設立および改廃など、生徒会運営上の実質的な審議権を持つ。中高の主要役員全員が参加する必要があるため、2008年度1学期までは重大な議案が発生した時しか開かれなかったが、2008年度2学期より総務委員会の方針変更によって生徒会会則の規定に則り定期開催されるようになった(会則の規定上、中央委員会は1か月に1度以上開催される必要がある)。直属の下部組織には桐朋祭(文化祭)実行委員会や新聞局、スポーツ大会実行委員会、図書委員会などがある。中央委員会が定めた中央委員会内規が存在し、それに従って活動を行う。中央委員会が任命した中央委員会会計(高校総務委員会副委員長が任命される)が各クラブ・委員会の予算運用を1人で行い、次年度の予算案編成も中央委員会会計を中心に編成される。
中学1,2年生の各クラス1人の計12名で構成される中学選挙管理委員会と、中学3,高校1,2年生の各クラス1人の計18名で構成される高校選挙管理委員会がある。総会における投票の集計、正副総務委員長の選出、罷免に関する一切の事務、管理を行う。
中高それぞれ8名の委員(総務委員長1名・同副2名・指名総務3名・生徒委員会議長・生徒委員会副議長)で構成される。事実上、総務委員長が他校との交流などの際は生徒会長の役割を果たす。引き継ぎには年度末の校内合宿がある。近年では都立国立高校や桐朋女子中・高、開成中学との共同活動も実施している。
各クラスより4名の生徒委員が選出され、構成される。中学は72名、高校は84名。生徒委員会には議長と副議長が存在し、立候補制である。他の学校でいう「HR委員会」のような役割を果たす。生徒委員は、月に1回開催される定例会に出席する必要がある。また、桐朋祭で生徒委員会では企画を実施している。中学生徒委員会では荷物預かり、高校生徒委員会では校内案内を実施しており、生徒委員は1人当たり約1時間のシフトが与えられている。
各委員会や部活動への監査権限を持つ、完全な独立機関である。委員はすべて学年別に生徒全員の選挙によって選出される。
高校1年の2学期から委員募集が始まる。組織としては、実行委員長をトップに、副実行委員長、そして総務・物品・会計・飲食・音響・プログラム・催し物・装飾の各委員長および委員から構成される。
校内新聞「PRESS TOHO」を毎学期に1度、中高それぞれで発行する。新聞局は独立組織であり、中央委員会に属さない。任意募集であるが、毎年中高それぞれ5〜10人程度で運営している。
36のクラブと4つの同好会がある。各クラブはクラブ評議員会に属し、中央委員会会計との協議の上で予算が組まれる。ただし、同好会はこれに属さず、予算もないため各会員の自費で運営される。将棋部に属す囲碁班や交通研究部内の赤とんぼ班などもそれぞれ独自予算が組まれ、ロッカーや部室も別々であり、他のクラブとは特に変わらない。
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