2016年のSUPER GTは、2016年4月9日・10日に岡山国際サーキットで開幕し、同年11月13日にツインリンクもてぎで閉幕した全8戦のシリーズである。
前年からの主な変更点
レース日程
全8戦は前年と同じだが、開催順が大きく変更され、ほぼ2014年と同じスケジュールが予定された。タイラウンドが10月開催に戻り、それと入れ替わる形でオートポリスが5月、スポーツランドSUGOが7月の開催となる。ところが4月の熊本地震で震源地から近いオートポリスもコース・施設にダメージを受け、周辺道路が寸断されるなどアクセスにも問題を抱えたことから、同地での開催を延期、後に中止となった。この中止に伴い、ツインリンクもてぎで行われる最終戦で2レース開催し、そのうち代替レースを予選日であった11月12日に予選と決勝を1日で、最終戦を本来の決勝日である同月13日に予選と決勝を1日で、それぞれ実施することとなった。
レギュレーション
セーフティカー先導中のピットインが禁止される。
GT500クラス
燃料流量リストリクターのサイズが、これまでの100kg/hから95kg/hへと変更となる。また、ウェイトハンデについては、前年までは50kgを超えた場合50kg相当分は燃料流量リストリクターを絞って対応していたが、本年は2013年以前の実際のウェイトを搭載する形に戻される。空力パーツの適用においても、高速サーキット向けのローダウンフォース仕様は富士スピードウェイの2開催のみ使用可、と明文化された。
GT300クラス
FIA GT3車両はMY2016、MY2015のみ参戦が可能となり、MY2014は移行期間対象車としシーズン中のマシン変更が求められることになった。
予選方式
ポールポジションを獲得したドライバー組にポイント1点が授与されるほか、GT300においてはQ2進出台数が13台から14台へと1台増やされた。
マシン
GT500クラス
- ホンダ陣営は前年同様NSX CONCEPT-GTで参戦するが、今季はハイブリッドシステム非搭載仕様に変更する。
GT300クラス
- 前年まで参戦していたホンダ・CR-Zは、参戦を終了した。これに伴いARTAはCR-ZからBMW M6 GT3へと変更する。
- グッドスマイルレーシング、GAINERの11号車、LEON RACING、Rn-SPORTは、前年のメルセデス・ベンツ SLS AMG GT3からAMG GT3に変更する。
- aprは、前年まで参戦していたトヨタ・プリウス(ZVW30型)での参戦を終了し、新型のZVW50型プリウス2台で参戦する。
- JLOCとディレクション・レーシングから、ランボルギーニ・ウラカンGT3がそれぞれ2台ずつ、計4台参戦する。
- PACIFIC RACING TEAMはマクラーレン・MP4-12C GT3から2016年モデルのポルシェ・911 GT3Rに変更する。
- LM corsaの51号車はBMW・Z4 GT3からフェラーリ・488 GT3へと変更する。
- Audi Team Hitotsuyamaはアウディ・R8 LMS ultraから新型アウディ・R8 LMSへと変更する。
- BMW Sports Trophy Team StudieはBMW・Z4 GT3からM6 GT3へと変更する。
- Excellence Porsche Team KTRは997型911GT3Rから新型の991型911GT3Rへと変更する。
エントラント
GT500クラス
- トヨタ陣営(LEXUS GAZOO Racing)は、セルモとサードが体制を維持、チームルマンはアンドレア・カルダレッリが移籍し大嶋和也と、RACING PROJECT BANDOHは国本雄資が移籍し関口雄飛とそれぞれコンビを組み、トムスは伊藤大輔と新加入のニック・キャシディが36号車、ジェームス・ロシターと平川亮が37号車を担当する。また脇阪寿一はGT500を勇退しチームルマンの監督に就任、セルモは総監督として浜島裕英を招聘している。
- ホンダ陣営はドラゴ・モデューロ・ホンダ レーシングの小暮卓史とREAL RACINGの武藤英紀が入れ替わるのみの小幅な変更となった。
- 日産陣営はニスモとインパルは体制を維持、KONDO Racingは柳田真孝が移籍して佐々木大樹とコンビを組み、MOLAは千代勝正がGT300から昇格して本山哲とコンビを組む。また総監督が柿元邦彦から田中利和に変わる。
GT300クラス
- aprは、31号車は嵯峨宏紀と中山雄一が継続起用され、30号車には佐々木孝太と永井宏明を起用する。
- PACIFIC RACING TEAMはGulf Racing Japanと共同参戦し、ドライバーには阪口良平と吉田広樹、第3ドライバーとしてディラン・ダーダエルを起用する。また前年まで行ってきた『ラブライブ!』とのコラボレーションを終了する。
- LM corsaの60号車は飯田章と吉本大樹が継続起用され、51号車には新田守男、脇阪薫一に加え都筑晶裕を起用する。
- Audi Team Hitotsuyamaはタイヤをヨコハマからダンロップへと変更する。
- Excellence Porsche Team KTRは山野直也とヨルグ・ベルグマイスターを起用する。
- NDDP RACINGはヤン・マーデンボローが加入し、星野一樹とコンビを組む。
- Rn-sportsはエヴァンゲリオンレーシングとのコラボレーションを実施する。エヴァンゲリオンレーシングは2013年シーズン以来3シーズンぶりの参戦となる。
年間エントリー台数はGT500クラスが15台、GT300クラスが30台、計45台となっている。これに対してコースごとに設定されている決勝の最大出走台数はスポーツランドSUGOが43台、チャーン・インターナショナル・サーキットが39台(現地特別参加を含む予定)、他が全て45台に設定されており、SUGOとチャーンではエントリーされている全台数が出走した場合予選落ちが発生する。
その他
- 『SUPER GT+』を放送しているテレビ東京は、この年の11月7日に社屋を六本木に完全移転したため、虎ノ門社屋時代におけるSUPER GTレースの放送はこの年のタイ戦が最後となった。
- 前年はもてぎ戦開催前の発表だったレースクイーン・オブ・ザ・イヤーは、もてぎ戦終了後の11月15日の発表となった(受賞者はLEXUS TEAM SARD KOBELCO GIRLSの三城千咲)。
- この年から、SUPER GTのテーマソングとしてエレファントカシマシの『RAINBOW』が来シーズンの2017年までの2年間使用された。
エントリーリスト
GT500クラス
GT300クラス
タイヤ=B
:ブリヂストン、Y
:ヨコハマ、D
:ダンロップ、M
:ミシュラン
スケジュール及び勝者
ポイントランキング
ドライバー部門
- ポイントシステム
GT500クラス
GT300クラス
チーム部門
- ポイントシステム
GT500クラス
GT300クラス
脚注
注釈
出典
外部リンク
- 2016 Results | SUPER GT OFFICIAL WEBSITE
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