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クリンチャー


クリンチャー


クリンチャー(欧字名:Clincher、2014年3月10日 - )は、日本の競走馬。主な勝ち鞍は2018年の京都記念、2020年のみやこステークス、2021年の佐賀記念、2021年・2022年の名古屋大賞典連覇。

馬名の意味は「決定打」。

戦績

デビュー前

北海道新冠町の平山牧場で生まれる。母ザフェイツがノースヒルズマネジメントの所有馬であった繋がりでノースヒルズグループ代表の前田幸治の所有馬となり、デビュー前は鳥取県の大山ヒルズで育成された。大山ヒルズマネージャーの齋藤慎は当時のクリンチャーの印象について、「入厩当初からどちらかといえば晩成型という印象でしたが、気持ちの入っている馬で、当時から豊かな将来性を感じていました」と語っている。

3歳(2017年)

1月16日の中京競馬場での新馬戦でデビューするが、全く見せ場がないまま12着と大敗する。中1週での出走となった未勝利戦では14頭立ての最低人気(単勝244.8倍)だったが、藤岡佑介を鞍上に迎えてハナを奪うとそのまま3馬身差をつけての逃げ切り勝ちを収めた。3戦目のすみれSでは好位追走から早めに抜け出し、後続に4馬身差の圧勝で2連勝を果たす。続く皐月賞(GI)では13番人気の低評価であったが、先行策からしぶとく粘って4着に入り、東京優駿(GI)への優先出走権を得た。デビュー5戦目で挑んだ東京優駿では行き脚がつかず、内で動くに動けない形となり、13着に敗れた。

秋はセントライト記念(GII)から始動するも、直線で失速して9着に終わる。台風21号による大雨で史上稀に見る極悪馬場となった菊花賞(GI)では、これまでと違って中団後方に待機し、外を回って徐々に進出。直線では一旦先頭に立ち、大外を追い込んできたキセキには交わされたが2着に入った。

その後、陣営の元に香港ヴァーズ(GI)の招待状が届き、有馬記念(GI)への出走も含めてローテーションが検討されたが、どちらにも参戦せず、結局は年内を休養に当てることになった。

4歳(2018年)

始動戦となった京都記念(GII)では、同期のダービー馬レイデオロや皐月賞馬アルアインなどG1馬4頭が顔を揃える中、4番人気に支持される。重馬場の中、道中は内で我慢し、直線で馬群の間を突いて抜け出して重賞初制覇を果たした。続く阪神大賞典(GII)では主戦の藤岡佑介に代わり、陣営が以前からオファーを出していた武豊が騎乗した。レースでは序盤に折り合いを欠いて3着に終わり、単勝1.9倍の1番人気に応えることはできなかった。天皇賞(春)(GI)でも武が騎乗予定だったが、前週に騎乗停止となったため、三浦皇成が騎乗することになった。天皇賞・春は単勝4番人気で出走し、直線で先頭に躍り出そうな場面はあったが上位2頭に競り負け3着に終わる。

レース後、陣営は秋にフランス遠征を行うことを発表。宝塚記念には向かわず、武とのコンビでフォワ賞、凱旋門賞に挑戦することになった。

凱旋門賞前哨戦のフォワ賞で最下位6着に完敗。本番の凱旋門賞では本命エネイブルと同じような位置取りで進めるものの地力の差で直線に入って全く伸びず。17着に惨敗した。帰国後は福永祐一を鞍上に有馬記念に出走したが、直線入り口で早々と力尽き、16頭中15着の大敗を喫した。

5歳(2019年)

日経賞から始動。前年の天皇賞(春)以来となる三浦皇成が騎乗したが、中団追走から伸びを欠き、7着に終わった。前年3着の天皇賞(春)でも引き続き三浦が騎乗し、前年の菊花賞上位3頭に次ぐ4番人気に支持されたが、見せ場を作れないまま10着と大敗した。上半期最終戦の宝塚記念でも8着と精彩を欠いたままであった。

3歳春から2年に渡って王道路線を歩んできたが、「とにかく自信をつけさせたい」という陣営の思いから、初のハンデ戦となる新潟記念に田辺裕信との初コンビで出走。しかし、直線で失速して12着と浮上のきっかけを掴むことはできなかった。

秋は京都大賞典から始動したが9着となり、当年を終えた。

6歳(2020年)

陣営は前年の京都大賞典を最後にダート転向を決断。初戦として仁川ステークスに出走した。3番人気で迎えたレース本番、後方待機から直線で馬群を割って進出すると、勝ち馬から半馬身差まで迫り、初ダートながら2着と健闘した。

次走のマーチステークスは4番人気で出走。直線外から猛追したが勝ち馬スワーヴアラミスに及ばず2戦連続の2着となった。

続いてアンタレスステークスに登録したが、ダートの獲得賞金が少なかったため除外対象になってしまう。しかし、「アローワンスを含めたハンデ上位3頭の優先出走」に該当、57.5kgのトップハンデで優先出走できることとなった。レースには2番人気で出走し、3着だった。

6月20日の三宮ステークス(OP)には前年のみやこステークス勝ち馬ヴェンジェンスに次ぐ2番人気で出走。レースでは直線で後続を突き放すヴェンジェンスに唯一食い下がったが、3/4馬身及ばず2着だった。

続くジュライステークスでは単勝1.8倍の1番人気に推されたが前走に続く2着に敗れ、太秦ステークスでも1番人気に推されたが、直線での進出に手間取り、ダート転向後初めて複勝圏内を外す4着に敗れた。

4月のアンタレスステークス以来の重賞出走となったみやこステークスでは川田将雅との初コンビを結成。本年の東海ステークスを勝ったエアアルマスや太秦ステークスを勝ったベストタッチダウンらが集まったが、1番人気に支持された。レースでは、道中好位を追走すると、直線で一気に抜け出し勝利。2年9ヶ月ぶりの勝利で、芝・ダート両重賞制覇を果たした。そのままチャンピオンズカップに三浦皇成とのコンビで参戦したが11着に大敗した。

7歳(2021年)

この年は初の地方競馬参戦となる佐賀記念から始動。単勝1.7倍の圧倒的1番人気に支持され、レースではスタートから先手を奪うと、直線ではみるみる後続を突き放し、最終的に2着アシャカトブに9馬身差を付けるレコードタイムで圧勝。ダート重賞2勝目をマークした。

続いて名古屋大賞典に出走。前走の圧勝もあり単勝1.3倍の断然の1番人気に推された。道中は中団を追走すると2周目の第3コーナーから絶好の手応えで進出を開始。最後の直線に入ってすぐ先頭を捕らえると苦も無く突き放して3馬身差の勝利。連勝でダート重賞3勝目となった。クリストフ・ルメールとの初コンビで挑んだ帝王賞は4番手から競馬を進めたが3着に敗れた。連覇に挑んだみやこステークスは1番人気に推されたが好位からレースを進めたが伸びきれず6着に敗れた。次走のチャンピオンズカップでは見せ場なく14着と惨敗に終わった。東京大賞典では道中3・4番手追走から直線で先頭に立つも、オメガパフュームとの競り合いに敗れ2着となった。

8歳(2022年)

この年の初戦は連覇がかかった名古屋大賞典に出走。5番手追走から2周目の3 - 4コーナーで仕掛けると、最後はケイアイパープルを頭差かわして連覇を飾った。続く帝王賞では2番手追走からいったんは先頭に立つも直線で失速し5着に終わった。

秋に入り、みやこステークスでは10着と大敗。12月8日の名古屋グランプリでは5着に終わり、レース後に関係者間で協議して現役を引退することになった。12月18日付で競走馬登録を抹消、引退後は馬事公苑で乗馬になる予定とされたが、2023年より函館競馬場に在厩し誘導馬デビューする予定。

競走成績

以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく。

  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す

血統表

  • 3代母Dusty Dollarの半妹の孫にハービンジャーがいる。

出典

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ
Collection James Bond 007

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: クリンチャー by Wikipedia (Historical)