世田谷学園中学校・高等学校(せたがやがくえんちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、東京都世田谷区三宿にある、中高一貫教育を提供する私立男子中学校・高等学校。
曹洞宗が運営する。中学校から入学した内部進学の生徒とスポーツ選抜、仏教専修科により高等学校から入学した外部進学の生徒との間では3年間別々に学級を編成する準完全一貫校。
1592年(文禄元年)、神田台(現:駿河台)吉祥寺の境内に曹洞宗の学寮(僧侶養成機関)、後の「旃檀林」として誕生した。江戸時代には漢学研究の中心として幕府の昌平坂学問所(東京大学の前身)と並び称された由緒ある伝統校である。駒澤大学は系列校。
学園の教育理念 "Think&Share" は、釈迦の言葉「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」を、国際的に通用する言葉として、英訳したものである。
中高一貫生は1学年200名程度と比較的小規模で、生徒一人一人の進学希望を達成すべくきめ細かな指導体制を整えている。
(出典:学校公式サイト)
校章の右側の模様は大本山永平寺の紋である久我竜胆(こがりんどう)、左側は大本山總持寺の紋である五七の桐をデザインしたものである。
以前は、中央に「中」や「高」の文字が入っていたが、1991年の創立90周年の際に、現在の三角と円弧の意匠に改定された。
三角と円弧は、地球を形取った坐蒲(尻の下に敷くクッション)の上で生徒たちが坐禅をしている姿を表している。智と徳を修め学び、身と魂を鍛え磨くことで、世界でグローバルに活躍してほしいという学園の願いが込められている。
紺色詰襟である。銀色の襟章、金ボタンにはそれぞれ校章が象られている。
シャツの胸ポケットに校章の中央のマークがある。
1935年(昭和10年)12月、新校舎落成記念として制定された。作詞は当時の学監中島栄松、作曲は教諭岡田志津麿である。作詞にあたっては北原白秋の校閲を受けたという。
1982年(昭和57年)年9月、歌詞の一部を改訂した。
『ざふまる』
『SETAGAYA LION』
中高一貫カリキュラムで、6年間を「前期」(1 - 2年生)・「中期」(3 - 4年生)・「後期」(5 - 6年生)の2つに区分した、「2-2-2制」を採用している。「2-2-2制」の採用は、心身ともに健全な成長の基盤を築き、興味関心を広げ、自らの将来を見据えられる生徒の育成を目的としている。
2021年から「本科コース」「理数コース」の2コース制を導入している。
中期では、国際人としての行動力・コミュニケーション能力の土台を養うべく、海外研修や国内外の生徒との交流を実施している。
高等学校には、スポーツ成績優秀者を選抜するスポーツ選抜(硬式野球・バスケットボール・空手道・柔道・水泳)が各学年に1クラスずつあり、特に硬式野球部・バスケットボール部・空手道部を「強化指定部」とし、特待生制度を設け、創立125周年に向けて全国規模の大会への出場を目指している。他に仏教専修科がある。
将来の進路として医師やエンジニアなどが多いことから、理科の実験、栽培、数学の探究、英語の文献の輪読などを行っている。
中期、後期では、特別講座としてOBのネットワークを活かした「医療系ゼミ」などを実施予定である。そこでは「医学」「薬学」「看護学」のゼミを行い、救急救命の体験や医療系大学の受験相談会などを予定している。
本科コースと理数コース合同で、油彩・日本画・版画・工芸・映像に分かれて実施。専門的な技法を2コマ連続で学ぶ。
正課の授業の他に、放課後や長期休暇期間を利用した講習を行っている。
文化祭の名称は「獅子児祭(ししじさい)」であり、毎年9月の第2日曜日と第3月曜日(敬老の日)に催される。第54回(2019年度)獅子児祭には、1万人以上が訪れた。
2016年度まで「体育競技会」と称して催していた校内行事を、生徒たちの手によって自主的に運営する「体育祭」としてリスタートした。
中学1年 - 高校3年生の5組(赤・青・黄・黒・白)の縦割りの編成で、様々な競技が行われる。第1回体育祭は6月1日に代々木第一体育館で行われた。第2回体育祭から川崎市とどろきアリーナで行われている。2021年度は10月に、駒沢オリンピック公園運動場で開催された。
学園で行うお盆の行事。生徒一人ひとりが供え物としてお菓子や花を持ち寄り供養する。また、供え物は区内の養護施設に寄贈している。
中学生で沖縄、高校生でカナダに修学旅行する機会がある。特に、沖縄での環境講和は、群を抜いて人気の高いイベントとなっている。
運動部・文化部が合わせて30、同好会が7つと生徒会がある。
全生徒により組織されるが、運営は主に直接選挙により選出された会長・副会長・各役員や有志の執行部らによって執り行われる。また、学園祭・体育祭の際にはそれぞれ実行委員会が組織され、運営を統括する。
校門のすぐ近くにある建物。シンボルタワーが建っている。
主に実験室が入っている。
中学からの中高一貫200名と、高校からスポーツ推薦、仏教専修科で入学する25名がある。
中学からの入学は、一般の筆記試験4教科(国語・算数・理科・社会)に加え、2019年度より算数単科目での「算数特選入試」(2月1日午後・特待生選抜20名)が新設された。
特待生の選抜は算数特選入試での20名と2月2日の10名の合計30名。特待生は入学後1年間学費が免除される。また在学中は成績に応じてその都度1年間の特待生が採用される。
2019年度より帰国生(海外経験1年以上、帰国3年以内の者)優遇措置が導入された。具体的には、海外・日本間の学習環境の違いにより受験勉強がスムーズに行えないという事情を考慮し、全試験日程において加点するというものである。
2021年度に理数コースを新設し、本科コースとの2コース体制となる。
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