Aller au contenu principal

高木渉 (名探偵コナン)


高木渉 (名探偵コナン)


高木 渉(たかぎ わたる)は、『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメなどのメディアミックス作品『名探偵コナン』に登場する架空の人物。

アニメでの声優は同姓同名の高木渉が担当する(詳しくは後述)。ドラマでの俳優は土屋裕一が担当する。

人物

警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係の刑事を務める巡査部長。年齢は推定26歳。

目暮警部と共に、事件の捜査に当たることが多い。刑事歴は1年以上で3年以下である。作中で何度か拳銃を構える場面はあるが、発砲シーンが描かれていないため、腕前は不明。

性格は江戸川コナンら子供の話も真剣に聞く真面目かつお人好しで、コナン(工藤新一)や少年探偵団が子供たちだけで巻き込まれた事件や極秘の事件が発生した際には真っ先に頼られることが多い。その性格のおかげか、交通部の婦警たちには人気があるということが、本庁の交通課へ異動してきた三池苗子から語られている。

テレビアニメでは最初期、原作でも序盤から登場し、レギュラーキャラクターとして出演しているが、当初はモブキャラクターとして扱われていた事情もあり、他の警視庁のレギュラー陣に比べると、家族構成などのプライベートな部分は未だ不明。身内については、劇場版第16作『11人目のストライカー』では甥がいる発言があった。

劇場版には、原作初登場エピソード放送後の第3作『世紀末の魔術師』で初登場して以来、殆どの作品に登場している。 第25作『ハロウィンの花嫁』ではメインとして活躍する。

初登場からしばらくの間は頼りない役回りが多かったが、18年間未解決だった佐藤の父の殉職事件を解決してからは活躍する場面が増え、劇場版第11作『紺碧の棺』では瞬間接着剤を使って指紋を定着させる「シアノアクリレート」で被疑者の指紋を採取することに成功しており、佐藤美和子に感心されている。しかし、単独行動が仇となって死にかける、犯人による拉致監禁が高じて命の危機に遭う、連行中の犯人に逃亡される、のちに恋仲となる佐藤(後述)へ贈る予定だった高額の指輪が事件に巻き込まれた挙句に水没する、覚醒剤の密売人を護送中にその被疑者を殺害されて佐藤と共に減給処分を受ける、といった気苦労が絶えない。

普段の乗用車は、覆面パトカーの日産・スカイライン25GT-V(ER34型後期セダン)。テレビアニメでは関越自動車道で少年探偵団を群馬へ連れて行く際、エアコン未搭載のトヨタ・パブリカを運転していた。また、単行本36巻「本庁の刑事恋物語」ではスバル・レガシィ(3代目)に乗っていた(直後に爆発で大破)。

第1回キャラクター人気投票での順位は第8位(40票)、テレビ&劇場版キャラクター人気投票は10位、第2回キャラクター人気投票でも10位(226票)と、安室透(降谷零)が登場するまでは警察関係者の中ではトップクラスの人気だった。2020年5月7日発売の雑誌『ダ・ヴィンチ』2020年6月号で実施された「読者にしあわせを与えてくれたキャラ」ランキングでは13位を獲得した。

警視庁のレギュラーの中では目暮警部を除いて唯一、警察官着任以前のエピソードが描かれていない。また、目暮警部や松本警視を含め、警視庁のレギュラーで唯一5年以上前のエピソードが登場しない。

「怪盗キッドと四名画」で怪盗キッドに、『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』でルパン三世に変装されているため、毛利小五郎と並んで両者に変装された経験を持つ。

嗜好

大のプロレス通であり、それが事件と密接に関わった際には興奮してその知識をまくし立てたため、周囲から引かれたことがある。また、プロレスラーが殺害された事件ではつい喋りすぎ、目暮警部に殴られるような結果となってしまった。それ以外にも、ビデオ収集などの趣味を持っている様子。映画やテレビドラマ、芸能人などのエンターテイメント系については、人並みかそれ以上の知識がある。マラカスが結構好き。

タバコは吸わないが、嫌煙家とされるほど露骨に嫌う様子は見られない。

対人関係

口調は、年上・年下にかかわらず基本的には敬語を用い、子供に対しても割と丁寧に話しているが、同期(アニメでは後輩)で友人の千葉刑事に対してのみタメ口になる。また、名前の呼び方も目上の警察関係者には名字に階級付け、ほぼ同格の警察関係者(佐藤など)や一般人には名字に「さん」付け、子供には名前に「ちゃん」か「君」付けであるが、千葉刑事だけには呼び捨てである。

周囲からの呼称集は、「高木刑事(他人から基本的に多い。江戸川コナンや毛利蘭など)」、「高木君(目上の警察関係者。毛利小五郎・目暮警部・佐藤刑事らから)」、「高木(松本警視・毛利小五郎・原作の千葉刑事・目暮警部〈まれに〉らから)」、「高木さん(アニメ版と原作76巻以降の千葉刑事)」、「高木君・高木刑事(阿笠博士)」と呼ばれる。

一人称については、コナンたちや目暮警部などとの会話時は「僕」であるが、千葉刑事との会話時やモノローグでは「オレ」と言っている。また、事件の捜査中には「私」を使う場合もある。目暮警部に「バカ者!」と怒鳴られることも多いが、怒鳴られてばかりではなく「じゃあ、警部ならどうするんですか!」と言い返すこともある。

単行本36巻の東都タワーでのコナンとのやりとりや、劇場版第9作『水平線上の陰謀』など、コナンの高い推理力を知って彼をただの子供とは見ておらず、警察関係者ではコナンの核心に接近しかけた数少ない人物の一人である。コナンに「君は一体何者なんだい?」と尋ねるなど、正体に迫ろうとしたことがある一方、コナン自身も高木と一緒に居るときは子供らしい口調を用いず、素の状態で接することもある。

少年探偵団の面々と仲が良く、うっかり捜査中の事件のことを話してしまうこともしばしば。特にコナンからは信頼されているようで、事件についての調査を依頼される、コナンが単独で対峙した犯人の逮捕に協力するなどの姿が散見される。また、小五郎や阿笠博士の何気ない一言からトリックに気付くことが多く、それを聞いても気付かない目暮警部をつい「バカ」と呼んでしまい、殴られてしまうこともしばしばある。

1年前までは3歳上の先輩・伊達航とコンビを組んでおり、一課内では2人の名前の読みが同じことから「ワタル・ブラザーズ」と呼ばれていた。伊達は1年前に不慮の交通事故で死亡するが、それが原因で起こった事件で高木自身が生命の危機に晒されたことがある。伊達曰く、警察学校の同期である降谷零と背格好が似ているとのこと。

佐藤刑事との関係

2歳年上の佐藤美和子刑事とは上下関係から始まって恋愛関係へ発展した仲であり、彼女との恋愛模様を交えながら描かれるエピソードにはほぼ「本庁の刑事恋物語」のシリーズ名が付けられている。

佐藤にはずっと想いを寄せており、松田刑事が殉職することとなった爆弾犯が再び起こした事件を解決してからは急接近し、相思相愛の仲となる。

しかし、警視庁捜査一課以外の者も含む千葉刑事以外の男性の同僚たちからは佐藤との仲を僻まれており、何かにつけてデートを邪魔されたり、嫌みを言われたりしているが、その中心だった白鳥警部は小林先生との交際が始まってからは考えや見方が変わり、それと並行して他の男性同僚たちからの妨害も激減した。また、佐藤とキスをしかけるたびに邪魔が入ってできなかったものの、犯人逮捕時の怪我による入院中に少年探偵団の計らいによってようやく実現したほか、監禁された高木を佐藤が助けに来た際には捜査一課の面々が中継を見守る中で堂々とキスをしたこともある。その後、佐藤のベッドについて言及したり、佐藤の「アレがない」発言に焦燥する 、捜査における変装中に佐藤の「激しい運動」発言に興奮する等、一線を越えた関係になった事を暗喩する描写もなされている。アニメオリジナルエピソードでは、拳銃強盗事件の捜査中に「風邪を引いた」と嘘をついて休暇を取り、正規休暇中の佐藤と共に大分県の湯布院町を訪れたことがある。

少年探偵団には佐藤との交際が始まる前から恋路を応援されており、始まった後も彼女との仲を心配されたりもしている。なお、コナンは高木と佐藤の関係を、自分(新一)と毛利蘭の関係と重ね合わせているようである。

2016年11月には、サイバードの『名探偵コナン公式アプリ』にて、本シリーズの特集キャンペーンが行なわれた。

登場の経緯

高木渉としての容姿と声でそろって正式に初登場を果たしたのは、アニメ66話「暗闇の道殺人事件」(アニメオリジナル)である。当初、事件の経過を説明する役回りは不特定の警官や目暮警部が担当していたが、どうしても事件経過を説明する進行役が必要になったことから、アニメオリジナルキャラクターの制作が決まった。その当時、まだ出番の少なかった小嶋元太役の高木渉がもっと出演したいという希望を持っていたため、それなら高木刑事を作ってしまおうということになった。普通は役者の名前をそのまま役名にはしないが、当時の高木はただの進行役の状態(端役)であり、それほど重要なキャラクターとしては考えられていなかったため、名前は何でもよかったという。

本来は名前なしのモブキャラクターだったが、テストアフレコ中に目暮警部役の茶風林からアドリブで名前を尋ねられた際に声優の高木が「高木です」と自分の本名を名乗るというアドリブで切り返したことから定着した旨が、2016年に報じられている。ただし、このようなシーンは先述のアニメ66話「暗闇の道殺人事件」にはテストだった為カットされ、同エピソード内での目暮警部との初めてのやりとりで目暮警部は「何? 高木刑事、すぐに調べるんだ」と名前を尋ねることなく名指ししている。

2022年には、劇場版第25作『ハロウィンの花嫁』の完成披露舞台挨拶に登壇した声優の高木が、高木刑事の登場の経緯を明かしている。それによれば、端役の警官Aがレギュラー化したら元太と両方で呼ばれたいとの思いから、自分で勝手に「高木です」と名乗っていたところ、スタッフも目暮の補佐役を探していたために高木刑事が誕生したという。なお、千葉一伸も同様に警官Aで遊んでいたところから容姿すら似せた千葉刑事が誕生したが、その後に警官Aを担当した長嶝高士の場合は「三番煎じ」と見なされて却下されたという。

原作での初登場は、単行本18巻で電話に出る際に「高木です」と名乗るシーンで、原作公認となって以降は頻繁に登場している。

この経緯から、当初は他の登場人物と比べても原作とアニメで容姿の差異が大きく、アニメでは髪型に加えて肌が色黒である等の相違点があったが、後に原作に準拠した容姿に変化していった。

前述の通り、初登場時はそれほど重要なキャラクターとして考えられていなかったが、「本庁の刑事恋物語」のシリーズ化以降は中心キャラクターの1人である。また、声優が元太と同じであることからアニメ405話「救急車を呼びに行った男」(アニメオリジナル)には、次回予告のラストで「マジック」として声を元太に変えるといったお遊び要素も盛り込まれている。

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • 高木ワタル - 名探偵コナン(読売テレビ) - ウェイバックマシン(2016年3月4日アーカイブ分)
    • 高木渉 - 名探偵コナン(読売テレビ)
  • 高木渉 - 木曜ミステリーシアター「名探偵コナン 工藤新一への挑戦状」(読売テレビ)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 高木渉 (名探偵コナン) by Wikipedia (Historical)