国道429号(こくどう429ごう)は、岡山県倉敷市から京都府福知山市に至る一般国道である。
起点の岡山県倉敷市玉島で国道2号から分岐し、旧国道2号を東進して倉敷市大島交差点から北上、山陽自動車道 倉敷IC、岡山自動車道 岡山総社ICと接続して岡山県北東部の津山市を経由する。津山市からは向きを東寄りに変え、美作市の鳥取自動車道 大原ICと接続して兵庫県宍粟市、朝来市などを経て京都府福知山市新庄で国道9号に至る。総延長が約249 kmある一般国道の路線で、全線の多くは山間部にある。
もともとは府県道だった路線を国道に指定したもので、起点からの旧国道2号の区間を除き、狭小区間や急勾配、急カーブなど未整備区間が少なくなかったことから「酷道」のひとつに数えられている。現在は各所で整備工事が進められており、岡山県では旭バイパス(久米郡美咲町)の整備区間を除き、整備がほぼ完了している。しかし、志引峠を越えた兵庫県側では未整備区間が数多く残っており、峠越え区間で兵庫県の国道にしては珍しい「大型車通行困難」という道路標識が見受けられ、さらに冬季通行止め区間も存在する。
倉敷市浜ノ茶屋地内に起点方向への一方通行区間があるため、実質的に起点→終点の全線走破は不可能である。浜ノ茶屋交差点から浜ノ茶屋北交差点へ向かう道路は国道指定されていない。
一般国道の路線を指定する政令に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
当初は、1982年(昭和57年)に指定された倉敷 - 津山間の一般国道である。1993年(平成5年)に津山 - 福知山間が延長指定され、現在は全長約249 kmにおよぶ倉敷 - 福知山間の一般国道の路線となっている。
起点は倉敷市玉島阿賀崎の国道2号(玉島・笠岡道路)から分岐する。山陽道筋に霞橋を渡って高梁川沿いに大島交差点で折れて北へ進んで行き、倉敷市にある山陽自動車道の倉敷IC付近までは交通量が多く、交通渋滞も起こる。同市内にある岡山自動車道の岡山総社IC付近は国道180号と重複する区間(総社・一宮バイパス)がある。岡山県久米郡美咲町にある旭川に沿う岡山県道30号落合建部線との重複する区間は旭川を江与味橋と西川大橋の2つ橋で渡り、クランク状の線形をとる。ここにある江与味橋は狭く、センターラインはない。津山市内は国道53号と重複する交通量の多い区間で、新河辺交差点以西は国道53号・国道179号・国道429号の3路線が重複する区間となる。
美作 - 朝来間は岡山・兵庫県境の志引峠、宍粟市の高野峠という二つの峠を越えてゆく山間の1.5車線の道路が続き、高野峠付近はすれ違い困難な1車線の狭く林道のような雰囲気を持つ。高野峠付近には「幅員狭小大型車通行不能」の看板があり、峠に近づくと幅員が狭くなる。宍粟市一宮町上岸田では、揖保川沿いの兵庫県道6号養父宍粟線と重複する区間があり、集落内の隘路となる。
朝来 - 福知山間は、朝来市・丹波市境にある青垣峠(生野峠)、丹波市・福知山市境にある榎峠と峠越えが2つある区間で、いずれもすれ違い困難な1車線の隘路があり、特に榎峠越えは大型車が通行できない4か所のヘアピンカーブが兵庫県側にある。朝来市の国道312号交点付近で朝来市生野庁舎がある口銀谷交差点付近は、案内標識が無い交差点を右左折する。終点・新庄交差点付近は2車線の道路となる。
榎峠や高野峠など、林道の様相のいわゆる「酷道」区間がいくつか点在するが、一つ一つの酷道区間は短い。
24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)
岡山県倉敷市
倉敷市 - 吉備中央町
起点側より、接続する高速道路・国道・主要地方道を、路線名・交点の順で記す。交点は交差点名、ただし括弧内のものは交点の地名である。
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