『赤い霊柩車シリーズ』(あかいれいきゅうしゃシリーズ)は、1992年から2023年までフジテレビ系で放送された大映テレビ・フジテレビ製作の2時間ドラマシリーズである。主演は片平なぎさ。
放送枠は「金曜ドラマシアター」(第1作)、「金曜エンタテイメント」(第2作 - 第20作)、「金曜プレステージ」(第21作 - 第33作)、「赤と黒のゲキジョー」(第34作)、「金曜プレミアム」(第35作 - 第37作)。
推理作家・山村美紗の作品「葬儀屋社長 石原明子シリーズ」を原作とする。1992年、「金曜ドラマシアター」枠で放送開始。放送開始から25年以上たっても新作が製作されており、2012年までの29作の平均視聴率が17.0%という人気シリーズである。主演の片平は、明子の“幽玄な世界”、秋山隆男と内田良恵の“夫婦漫才”が「当たり前の景色のような安心感」をもたらしていることが長寿シリーズ化につながったのではないかと分析している。
オープニングは化野念仏寺の西院の河原に着物姿の片平が立って葬儀の問題について語りかけ、大村と山村による寸劇が挿入後、再び片平の画面に戻り「葬儀のご用命は、石原葬儀社へ」という言葉で締める、というアバンタイトルが使用される。
制作局のフジテレビでは、『土曜ワイド』(2023年3月終了)、『+ストリーム!』から本シリーズの再放送が現在も行われている。地上波の他、BSフジ、フジテレビ721→フジテレビTWOでも再放送されている。
第1回のみ映像がフィルム撮影。第2回から第19回までVTR化。第3回のみ撮像管VTR映像。第5作からはステレオ放送。一部の作品は再放送、BS放送、CS放送では超解像度版(リマスター)にしている。第20回から映像がハイビジョン化され、最終作となる第39回ではシリーズ最初で最後のVFXを駆使したHD24Pによるプログレッシブ撮影で収録された。
2018年11月16日放送の第37作目は、ゲスト出演した江波杏子の遺作の1つとなった(2018年10月27日逝去)。
2019年10月改編により、1984年10月開始の『金曜女のドラマスペシャル』から35年間続いたサスペンスドラマを主軸とした金曜2時間ドラマ枠が完全廃枠となることが明らかとなったが、唯一、「赤い霊柩車」シリーズに関しては同局の2時間ドラマ枠が完全廃枠後も製作が行われており、2020年4月3日に廃枠前の金曜プレミアムとほぼ同じ時間で第38作が放送された。
2023年3月17日に3年ぶりの新作となる、第39作にしてシリーズ最終作「放送開始30周年記念 山村美紗サスペンス 赤い霊柩車 39FINAL ~弔の京人形~」が放送され、シリーズ31年の歴史に幕を閉じることとなり、これをもって同局から2時間もののミステリー・サスペンスドラマの放送から名実共に完全に撤退した。放送枠は金曜プレミアム時代(20:00〜21:52、JST、一部系列局を除く)と同様。
本作の終了により、片平が主演を務めたサスペンスドラマシリーズが全て終了することになった。
京都にある石原葬儀社では先代の社長の遺言を守るべく、奮闘する専務・秋山隆男が今日も仕事に精を出す。
社長である石原明子初め、社員らはそんな彼に振り回されつつ仕事をこなしていく。
秋山は葬儀とあらば何でも受けてしまう。当然、請ける葬儀の中には事件絡みの物も多々ある。
第1作 - 第20作 / 第21作 - 第39作
◆は赤い霊柩車の棺(第1被害者の意)。第7作は病死。
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