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1950年の映画


1950年の映画


1950年の映画(1950ねんのえいが)では、1950年(昭和25年)の映画分野の動向についてまとめる。

1949年の映画 - 1950年の映画 - 1951年の映画

出来事

世界

  • 月日不詳
    • 米国、米国最高裁でハリウッド・テンに対し、有罪判決。
    • 米国、テレビの普及率が高まり、映画人口30億人に減少。
    • フランス、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、パリ二千年祭記念映画『巴里の空の下セーヌは流れる』を製作。
    • ミケランジェロ・アントニオーニ監督『ある恋の記録』、フェデリコ・フェリーニ監督『寄席の脚光』でデビュー。
    • ソ連、ソ連映画30周年記念祭開催。

日本

  • 1月
    • 1月14日 - 東宝、自主製作再開。
    • 1月16日 - 新東宝配給株式会社創立。
    • 1月17日 - 公正取引委員会、東宝と新東宝を独占禁止法の疑いで取調べ。
    • 1月19日 - 時代劇の公開を各系統ごと月1本以内に自粛。
  • 2月
    • 東宝争議の妥結資金により日本映画演劇労働組合(日映演)が製作した『暴力の街』(山本薩夫監督)が公開。第1次独立プロ運動への道を開いた。
    • 2月16日 - 電力制限全面解除。
    • 2月17日 - 映画倫理規定管理委員会(旧映倫)は、映画宣伝や広告も審査対象とすることを決定。
  • 3月
    • 公正取引委員会から審書送達、日本映画界は原則フリー・ブッキング制に切替え。
    • 東宝、新東宝の提携問題の紛争が解決し、両者が完全に分離する。3月20日、東宝・新東宝間の協定が成立。
    • 3月1日 - 入場税の税率が150から100パーセントに軽減される。
    • 3月11日 - 関西の東宝洋画系(T・Y)と松竹洋画系(S・Y)が完全提携。
    • 3月22日 - 東宝、入場税約2億1000万円が滞納となり、東京都より主要劇場の公売通告を受けるが、三和銀行の緊急融資により危機を脱する。
  • 4月
    • 4月18日 - 衆院本会議で「映画産業振興に関する決議」を可決。
    • 4月22日 - 山本富士子、第1回ミス日本に選ばれる。
  • 5月
    • 岩波映画製作所創立。
    • 5月17日 - 東宝、経営再建のため1,200名の人員整理を発表。
  • 6月
    • 6月15日 - 『きけ、わだつみの声』(製作:東横映画・配給:東京映画配給)封切り、ヒット。
    • 6月24日 - 日本映画監督協会は東宝の人員整理に反発し、演出・脚本の提供をしない旨を申入れ。シナリオ作家協会も同調。
  • 7月
    • 大映、ディズニーおよびサミュエル・ゴールドウィン・プロと輸入配給契約締結。
    • 東京通信工業(のちのソニー)、日本初のテープレコーダーを発売。
    • 7月1日 - 帝国劇場、東宝から独立。
    • 7月24日 - 京都市左京区・松竹下加茂撮影所、フィルム倉庫から出火、大正12年以降の貴重なネガフィルム、ステージ1棟のほか建物1,200平方メートルを消失。
    • 7月28日 - 日本映画監督協会、対東宝非協力声明を撤回。
    • 7月31日 - 吉村公三郎、新藤兼人らが近代映画協会設立。
  • 8月
    • 労働争議と分裂のために映画製作能力を欠いた東宝が、2週間興行に穴を開けるという失態を演じる。
    • 宝塚スターの映画出演が認められる。
    • 松竹、米モノグラム、アライド・アーチスツ、イタリフィルムと配給契約締結。
    • 8月25日 - 日本共産党東宝撮影所細胞に解散命令が下り幹部14名を追放。
  • 9月
    • 9月22日 - 松竹、東宝、大映がレッドパージで137名を追放。
    • 9月26日 - ディズニーの初の長篇アニメ『白雪姫』(デイヴィッド・ハンド監督)が公開されヒットする。
    • 9月28日 - 東宝、新社長に小林冨佐雄就任。30日、小林は「興行重点主義による企業再建、社内刷新、経営健全化、不良社員の淘汰」などの再建方針を発表。
  • 10月
    • 東和商事、三映社、東映社が主にフランス映画の輸入配給をする新外映配給創立。フランス映画の輸入隆盛。
    • 10月13日 - 政府、GHQの承認を得て1万90人の公職追放解除を発表。城戸四郎、森岩雄ら公職追放者29名全員が映画界に復帰する。
    • 10月23日 - 東宝、模造品の流通、劇場入場時の不正使用が横行し、社員バッチ使用禁止を通達。
  • 11月
    • 11月5日 - 民間企業のレッドパージは9,611名。15日、政府機関のレッドパージは1,171名。
    • 11月10日 - NHK東京テレビジョン実験局、定期実験放送を開始。
    • 11月29日 - 東宝・東京映画配給(のちの東映)間で映画製作・映画配給の提携成立。
  • 12月
    • 12月1日 - 入場税の滞納・脱税が多かったので、東京では票券(チケット)を東京都が映画館に供給するようになる。大阪は翌1951年8月1日から。
    • 12月14日 - シナリオ作家協会設立。
    • 12月25日 - 東宝、映画製作面の強化のため、本社に企画本部を設置、本部長に文藝春秋新社社長佐佐木茂索を委嘱。
    • 12月27日 - 『腰抜け二挺拳銃』(ノーマン・Z・マクロード監督)公開、ヒット。主演のボブ・ホープが人気となる。
    • 12月28日
      • 映画産業振興審議会発足。
      • 東宝、日映演東宝支部との紛争解決。

周年

  • 創業55周年
    • 松竹

日本の映画興行

  • 入場料金(大人)
    • 60円(東京の邦画封切館)
    • 64円60銭(統計局『小売物価統計調査(動向編) 調査結果』銘柄符号 9341「映画観覧料」)

各国ランキング

日本配給収入ランキング

出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、80頁。ISBN 978-4873767550。 
出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、81頁。ISBN 978-4873767550。 

日本公開作品

受賞

  • 第23回アカデミー賞
    • 作品賞 - 『イヴの総て』 - 20世紀フォックス
    • 監督賞 - ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ - 『イヴの総て』
    • 主演男優賞 - ホセ・フェラー - 『シラノ・ド・ベルジュラック』
    • 主演女優賞 - ジュディ・ホリデイ - 『ボーン・イエスタデイ』
    • 助演男優賞 - ジョージ・サンダース - 『イヴの総て』
    • 助演女優賞 - ジョセフィン・ハル - 『ハーヴェイ』
  • 第8回ゴールデングローブ賞
    • 作品賞 - 『サンセット大通り
    • 主演男優賞 (ドラマ部門) - ホセ・フェラー - 『シラノ・ド・ベルジュラック』
    • 主演女優賞 (ドラマ部門) - グロリア・スワンソン - 『サンセット大通り』
    • 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - フレッド・アステア - 『土曜は貴方に』
    • 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - ジュディ・ホリデイ - 『ボーン・イエスタデイ』
    • 監督賞 - ビリー・ワイルダー - 『サンセット大通り』
  • 第12回ヴェネツィア国際映画祭
    • 金獅子賞 - 『裁きは終りぬ』 - アンドレ・カイヤット監督、 フランス
  • 第1回ブルーリボン賞
    • 作品賞 - 『また逢う日まで』
    • 主演男優賞 - 山村聰(『宗方姉妹』)
    • 主演女優賞 - 淡島千景(『てんやわんや』)
    • 監督賞 - 今井正(『また逢う日まで』)
  • 第24回キネマ旬報ベスト・テン
    • 外国映画第1位 - 『自転車泥棒』
    • 日本映画第1位 - 『また逢う日まで』
  • 第5回毎日映画コンクール
    • 日本映画大賞 - 『また逢う日まで』

誕生

  • 1月23日 - でんでん、 日本、男優
  • 1月24日 - ダニエル・オートゥイユ、 フランス、男優
  • 1月25日 - 森田芳光、 日本、映画監督
  • 1月30日 - トリニダード・シルヴァ、 アメリカ合衆国、男優
  • 2月12日 - マイケル・アイアンサイド、 カナダ、男優
  • 2月18日 - シビル・シェパード、 アメリカ合衆国、女優
  • 2月18日 - ジョン・ヒューズ、 アメリカ合衆国、映画監督・プロデューサー・脚本家
  • 2月22日 - ジュリー・ウォルターズ、 イングランド、女優
  • 2月25日 - ニール・ジョーダン、 アイルランド、映画監督
  • 3月6日 - 鈴置洋孝、 日本、声優
  • 3月11日 - ジェリー・ザッカー、 アメリカ合衆国、映画監督・プロデューサー
  • 3月13日 - ウィリアム・H・メイシー、 アメリカ合衆国、男優
  • 3月16日 - ケイト・ネリガン、 カナダ、女優
  • 3月18日 - ブラッド・ドゥーリフ、 アメリカ合衆国、男優
  • 3月20日 - ウィリアム・ハート、 アメリカ合衆国、男優
  • 3月26日 - マーティン・ショート、 カナダ、コメディアン・男優
  • 3月30日 - ロビー・コルトレーン、 スコットランド、男優
  • 3月31日 - 舘ひろし、 日本、男優
  • 4月4日 - クリスティーン・ラーティ、 アメリカ合衆国、女優
  • 4月13日 - ロン・パールマン、 アメリカ合衆国、男優
  • 4月16日 - デヴィッド・グラフ、 アメリカ合衆国、男優
  • 4月29日 - フィリップ・ノイス、 オーストラリア、映画監督
  • 5月6日 - 中野良子、 日本、女優
  • 5月12日 - ガブリエル・バーン、 アイルランド、男優
  • 6月8日 - キャシー・ベイカー、 アメリカ合衆国、女優
  • 6月12日 - ベリンダ・バウアー、 オーストラリア、女優
  • 6月24日 - ナンシー・アレン、 アメリカ合衆国、女優
  • 7月26日 - 萩原健一、 日本、男優
  • 9月6日 - 市毛良枝、 日本、女優
  • 9月21日 - ビル・マーレイ、 アメリカ合衆国、男優・コメディアン
  • 9月28日 - ジョン・セイルズ、 アメリカ合衆国、映画監督・脚本家
  • 10月1日 - ランディ・クエイド、 アメリカ合衆国、男優
  • 10月5日 - 辺見マリ、 日本、女優
  • 10月12日 - 鹿賀丈史、 日本、男優
  • 10月13日 - 磯部勉、 日本、男優・声優
  • 10月13日 - 大和田獏、 日本、男優
  • 10月17日 - ハワード・ロリンズ、 アメリカ合衆国、男優
  • 10月31日 - ジョン・キャンディ、 カナダ、コメディアン・男優
  • 11月9日 - 梅沢富美男、 日本、男優
  • 11月12日 - 田中秀幸、 日本、声優
  • 11月12日 - 由美かおる、 日本、女優
  • 11月28日 - エド・ハリス、 アメリカ合衆国、男優
  • 12月6日 - 久石譲、 日本、作曲家
  • 12月21日 - 神田正輝、 日本、男優

死去

脚注

注釈

出典

参考文献

  • 石原良太 編『映画賞・映画祭日本・外国受賞作品大全集 : 栄光と虚栄・アカデミー賞からヨコハマ映画祭』芳賀書店、1986年6月。ISBN 4-8261-0520-7。 
  • 春日太一『仁義なき日本沈没: 東宝VS.東映の戦後サバイバル』新潮社、2012年3月20日。ISBN 978-4-10-610459-6。 
  • 斉藤守彦『映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?』ダイヤモンド社、2009年11月27日。ISBN 978-4-478-01134-8。 
  • 松竹『松竹九十年史』松竹、1985年12月。全国書誌番号:87001945。 
  • 谷川義雄『年表・映画100年史』風濤社、1993年5月。ISBN 4-89219-113-2。 
  • 東映『クロニクル東映-II 1947-1991』東映、1992年10月。全国書誌番号:93017746。 
  • 東宝『東宝五十年史』東宝、1982年11月。全国書誌番号:83041631。 
    • 渋沢社史データベース版(1982年11月刊行本が底本)
  • 東宝 編『東宝75年のあゆみ ビジュアルで綴る3/4世紀 1932 - 2007』東宝、2010年4月。全国書誌番号:21785703。 
    • 東宝 編『東宝75年のあゆみ 1932 - 2007 資料編』(PDF)東宝、2010年4月。 
  • 筈見恒夫『写真映画百年史』 補巻、鱒書房、1956年6月。 NCID BA32272354。NDLJP:2478782。 
  • 山川浩二『昭和広告60年史』講談社、1987年。ISBN 4-06-202184-6。 

外部リンク

  • 日本映画 - 日本大百科全書(ニッポニカ)

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 1950年の映画 by Wikipedia (Historical)