京成津田沼駅(けいせいつだぬまえき)は、千葉県習志野市津田沼三丁目にある京成電鉄・新京成電鉄の駅である。
京成電鉄が業務を行う同社と新京成電鉄の共同使用駅であり、京成電鉄の京成本線、京成千葉線、新京成電鉄の新京成線が乗り入れる。
京成電鉄の京成本線では有料特急を除く全優等列車が停車し、京成千葉線が乗り入れて、新京成電鉄の新京成線と中間改札口を通らずに乗換可能な、京成のターミナル駅である。京成における習志野市の代表駅であり、市役所の最寄駅でもある。同じく「津田沼」を冠するJR東日本の津田沼駅は当駅から徒歩約20分、または京成バスで約5分の場所に位置している。
快速は当駅から成田空港方面は各駅に停車、京成上野方面は快速運転となる。日中は、京成上野方面からの普通列車の半数は当駅で折り返す。京成千葉線の起点であり新京成線の終点であるが、日中は新京成線の半数程度の列車が、当駅を介して京成千葉線へ片乗り入れ直通運転している。朝と夕刻は千葉線から本線京成上野方面へ直通する列車も設定されている。2023年11月25日のダイヤ改正で、京成成田方面からの京成津田沼止まりの列車が設定された。
京成電鉄の京成本線、京成千葉線、新京成電鉄の新京成線が乗り入れて、各々の接続駅となっている。
1921年に京成船橋駅 - 京成千葉駅間が開業し、同時に設置された。本線の成田までの区間に先行して千葉線が開業した。開業当時は総武鉄道であった鉄道省線の津田沼駅は、津田沼町の中心部から離れた位置に設置されたが、当駅は町の中心部に設置された。
島式ホーム3面6線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有する。京成電鉄は駅長配置駅である。京成電鉄と新京成電鉄、両社間の中間改札口は直通運転以前から設置されていない。
跨線橋が2本設置されている。改札口は京成上野・松戸方のみに配しており、京成成田・京成千葉方は乗り換え用通路となる。エスカレーターはホーム東端と跨線橋を、エレベーターはホーム中央と跨線橋を結んでいる。エレベーターのドアの色は京成側が赤、新京成側が青である。北側出入口とコンコースの間にもエレベーターが設置されている。
6線のうち1 - 4番線の2面4線が京成電鉄本線・千葉線、5・6番線の1面2線が新京成電鉄であるが、5番線は日中時間帯に京成千葉線列車も使用している。6番線は京成千葉方に車止めが設置されているため、新京成線内折り返し専用である。
連絡線は一時期ほぼ使用されず、当時は普段は砂利をかぶせておき、使用するときのみそれをどかしていた。当駅南側は「サンロード津田沼」と接続している。当駅に併設して乗務員の出退勤場所である京成電鉄津田沼乗務区が併設されているため、ほとんどの列車は当駅で乗務員が交代する。
発車標は、1 - 4番線が京成、5・6番線が新京成のものを使用している。改札内コンコースにある5・6番線の発車標は、新京成の発車案内に加えて新京成線ホームから発車する京成の発車案内も表示するスペースが加えられている。
京成電鉄は京成本線・千葉線ともに日中を除き同一ホームを使用するため、京成成田方面行と京成千葉方面行の列車は行先で区別する必要がある。
発車標は3・4番線に幕式が設置されていたが、1988年に反転フラップ式案内表示機が5・6番線に設置され、時期は不明だが後々すべてのホームにLED式が設置された。2012年に1 - 4番線の発車標はフルカラーLEDに交換されている。
当駅1 - 4番線の案内放送は、以前までスカイアクセス開業以前の青砥駅と同一内容が放送されていた。2012年に発車標を更新してフルカラーLED化した際に案内放送も変更され、成田スカイアクセスの駅と同一の内容になった。ただし列車の到着時に乗り換えホームの案内を含む到着放送が流れたり、利用客を別ホームに誘導する放送 が流れたりするのは当駅が京成線内で唯一である。2019年11月現在、京成上野駅や船橋競馬場駅に導入されている英語放送は流れない。 5・6番線では新京成の駅と同一仕様の放送が流れる。こちらでも駅名が放送されるが、乗り換えについては路線名のみ放送され、乗り換えるべき番線は案内されない。
京成上野方に踏切を挟んで引き上げ線があり、京成千葉線の折り返しのほか、日中は本線京成上野方面からの折り返しにも使われている。当駅到着後、京成上野方面へ出発するまでに、3番線到着、引き上げ線、2番線入線、発車と進行方向を3回転換する。
2014年から駅改良工事に着手した。1 - 4番線にエスカレーターを追設し、乗り換え通路を拡幅し、商業スペースを設置した。工事前に構内の売店や飲食店は閉店となる。
2015年2月に券売機と定期券売り場の位置が変更され、5月19日に改札口が有人窓口からウォークインタイプに変更され、10月に京成上野寄り階段にエスカレーターが設置された。
2016年4月に駅舎耐震補強及び駅舎改良工事が完了する。
2016年9月30日に駅構内売店から転換したファミリーマートが開店した。
京成は2019年頃まで、自社線内に向けた案内で京成高砂を「高砂」とするなど「京成○○」の正式駅名から「京成」を省略していた が、当駅は「京成」の省略を取りやめる 前からJR津田沼駅乗換駅である新京成の新津田沼駅との混同を防ぐため、駅名標や路線図で「京成津田沼」と省略せずに表記されていた。
一方で行先表示器や車内案内表示装置、車内アナウンスでは、基本的に「津田沼」としていたが、2020年1月以降は一部を除き「京成津田沼」に順次変更されている。
新京成では、前述の通り新津田沼駅を抱えるため、当駅自体を「津田沼」と省略することはない。
近年の1日平均乗降・乗車人員推移を下記する。
津田沼の古くからの市街地に近接し、駅前南口から袖ヶ浦団地方面に南下する道路と、市役所方面に東に向かう道路沿いが商店街になっている。
上野寄りに位置する谷津5号踏切は、朝夕のラッシュ時以外も開かずの踏切となる。当駅以西の営業列車本数が多く、さらに新京成線の列車と上野方の引き上げ線に出入りする入れ換え車両が通過するためである。このため、踏切横の歩道には当駅の自由通路の利用を推奨する看板が設置されている。
駅前は、京成電鉄第一整備工場跡地を再開発した複合施設があり、千葉銀行などが入居している。以前は津田沼グランドホテルと称された帝国ホテル系のザ・クレストホテルは、2002年(平成14年)3月末に撤退し、習志野市は2011年(平成23年)の東日本大震災で被害を受けた習志野市役所本庁舎に代わり、2012年(平成24年)10月1日から仮庁舎として一時的に一部部署の機能をホテル跡地に移転した。現在は、新庁舎落成に伴い仮庁舎での業務は終了している。2014年(平成26年)11月中旬に旧ホテル1階部分で東武ストアが開店した。そして2020年(令和2年)2月1日、幕張が東京オリンピック・パラリンピックの会場となることに合わせて、ザ・クレストホテルの跡地にホテル「ベッセルイン京成津田沼駅前」が開店した。
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