田中 重雄(たなか しげお、1907年1月7日 - 1992年1月18日)は、日本の映画監督、演出家。
1926年、松竹蒲田撮影所に入所。以後、帝国キネマ、阪東妻三郎プロダクション、タカマツ・アズマプロダクション、東亜キネマなどでスタッフとして転々とした後、1931年に河合映画で監督デビュー、翌1932年に新興キネマへ移籍した。
松竹、東宝との三社競作だった『美しき鷹』や『亜細亜の娘』などの作品を残すも、やがて新興キネマは国策統合により大日本映画製作株式会社となり、田中はそこへ移籍。その第一作『香港攻略 英國崩るゝの日』はその年のキネマ旬報ベスト・テン入りを果たす。
戦中・戦後にかけて多くのプログラムピクチャーを監督。大映70ミリ大作の二作目である『秦・始皇帝』やスペクタクルアクション巨編『風速七十五米』、ガメラシリーズの中でもアダルティックな作風で異彩を放った『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』、そして江波杏子主演の『女賭博師』シリーズなどの作品でメガホンをとった。
しかし、創立当初から長く関わってきた大映も、1971年に倒産。その最後の作品である『悪名尼』を最後に映画界に見切りをつけ、以後テレビドラマに活躍の場を絞った。
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