『スペース・プレイヤーズ』(Space Jam: A New Legacy)は、2021年のアメリカの実写アニメーション・スポーツ・コメディ映画で、マルコム・D・リーが監督を務める。『スペース・ジャム』(1996年)の続編となる本作は、『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』(2003年)以来のルーニー・テューンズのキャラクターが登場する劇場公開作品となる。 これまでのハイブリッド作品と同様に、実写と伝統的な手描きの2Dアニメーションを組み合わせ、一部CGIを使用した作品となる。
本作では、製作を務める現役バスケットボール選手のレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が本人役で登場するほか、ドン・チードル、クリス・デイビスらが実写で出演する。また、バッグス・バニー、ダフィー・ダック、マービン・ザ・マーシャン、トゥイーティーなどのルーニー・テューンズのキャラクターが登場する。また、ワーナー・ブラザース作品からも多数のキャラクターが登場する。
COVID-19パンデミックの影響を受けて、米国では2021年7月16日に劇場公開とHBO Maxで同時公開及び配信が行われた(但しHBO Maxでは1か月限定配信)。日本では8月27日から劇場公開された。
1998年、幼少期のレブロン・ジェームズはユースリーグのバスケットボールの試合前、彼の友人のマリクにゲームボーイをもらい遊んでいたが、それによりバスケットへの集中力を欠き、ブザービーターを逃し、試合後にコーチに叱責されたレブロンはゲームボーイを捨て、バスケットボールに集中し、NBA選手に上り詰める。
NBAの大スターとなったレブロンは息子のダリウスとドミニクにバスケットボールのキャリアを追求することを求めたが、ドミニクはバスケットボール選手よりもビデオゲーム開発者になることを熱望しており、自身でバスケットのゲームを制作したが、レブロンがプレイ中にゲーム内でステップバックするとバグによってクラッシュしてしまう。
その後、ワーナーブラザーズに招待されたレブロンは、ゲームをクラッシュしてしまったお詫びも込めてドミニクとともにスタジオに向かう。そこではAIスーパーサーバー「ワーナー3000」のアルゴリズムを使った映画の契約について話し合うが、レブロンは現役のスポーツ選手であることからこのアイデアを拒否し、「ワーナー3000」を酷評した。その直後、ドミニクがバスケットボール合宿よりもゲーム制作キャンプを優先したいとし、父親の助言に対する憤りを明らかにするにつれて口論となった。一方、「ワーナー3000」の中で支配を目論む中でレブロンに酷評されてしまったアル・G・リズムは、レブロンとドミニクを地下のサーバールームに誘い、ワーナーのサーバーバース内に閉じ込めた。
アル・Gはドミニクを人質にして、レブロンにバスケットボールチームを結成するよう命じ、負けたら一生「ワーナー3000」に閉じ込めるとして、彼をルーニー・テューンズの世界に送った。レブロンは、バッグス・バニーと出会い、アル・Gがバニーを除いたルーニー・テューンズのキャラクターを説得して彼らの世界から引き抜いたことを知る。その後、マービンの宇宙船を奪って、2人は様々なワーナー作品の世界を転々としながら、散り散りになったルーニー・テューンズのキャラクターを集め、チューン・スクワッドを結成する。一方、アル・Gは傷心のドミニクにつけ込み、アル・Gの仲間であるAl-Gを使って、ドミニクのゲームのコードを手に入れ、ドミニクのゲーム内の能力を大幅にアップさせ、ゲーム内のキャラクターとモンスターを掛け合わせたキャラクターを作り上げた。
そんな中、現実世界では、マリクとジェームス一家がワーナースタジオにて、帰ってこないレブロンとドミニクを探していたが、レブロンのTwitterに父対息子の試合を配信するという投稿を見つけた。
テューン・ワールドでは、現実離れしたアニメの能力を使うべきというバッグスの抗議にもかかわらず、レブロンはチューンスクワッドにバスケットボールの基礎を教えていたその時、テューン・ワールドにアル・G・リズムが来襲。コートを設置しテューン・ワールドの世界を3DCGに変換しキャラクターも3Dになった。その後、Al-Gはライブストリーミングで試合を見ようとした人々を「ワーナー3000」のサーバーバース内に吸い込み、レブロンの家族を含む多くの視聴者をサーバーバースに誘拐した。
勝負にはドミニクによって制作されたバスケットボールゲームが使用され、能力を強化したドミニクが率いる、実在のバスケットボール選手が強化されたアバターで構成された、アル・Gのチーム、グーン・スクワッドが現れる。アル・Gは、グーン・スクワッドが勝った場合、観客を永久にサーバーバース内に閉じ込め、さらにはルーニー・テューンズを削除すると脅す。
試合が始まり、現実離れしたパワーとゲームのボーナスポイントのルールを活かした戦術を使ったグーン・スクワッドは、現実での正攻法で攻めようとしたチューンスクワッドを完全に支配し、前半を約900点差という大差で折り返す。
ハーフタイム中、レブロンはルーニー・テューンズに現実世界での正攻法を強いたのは間違いに気づき、ルーニー・テューンズの持つ現実離れしたアニメの能力とゲームのボーナス得点を活かした戦術に切り替え、1クォーターの12分で一気に900点差を追いつく。第4クォーターに入り、レブロンはドミニクに対して耳を傾けずに様々な事を強いたことを謝罪。ドミニクは父レブロンと和解し、テューン・スクワッドに加わる。
要であるドミニクを失ったアル・Gは自分自身とグーン・スクワッドを大幅に強化。さらにはゲームコードを改造しチートに成功。残り10秒にグーン・スクワッドは逆転に成功する。最後のタイムアウト中。ステップバックシュート後にゲームがクラッシュするドミニクのゲームの不具合を思い出す。そこでレブロンは消えることを覚悟してそれを実行することを志願したが、バッグスはステップバックを強行。自分自身を犠牲にして、ゲームのバグを引き起こして相手を無効化した。レブロンはラストプレーでダンクシュートを決めようとするが、アル・Gに妨害される。しかし、ドミニクがレブロンに向かってコート上の強化マスを投げ、それが決まって決勝点を獲得。アル・Gとグーン・スクワッドを排除した。ルーニー・テューンズとサーバーバースは消されずに平和が取り戻され、レブロンとドミニク、そして彼の家族を含めた現実世界の観客は、現実世界に戻った。一方、バックス・バニーはバグのダメージで消滅してしまった。
1週間後、レブロンはドミニクの願いを尊重し、E3ゲームデザインキャンプに参加することを許可し、ゲームデザインキャンプへ送り出した。そこで、現実世界に生還したバックスと出会い、ルーニーチューンズが一時的に現実世界で一緒に暮らすことを許した。
※括弧内は日本語吹替。
スペース・ジャムの続編は元々、1997年早々に企画されていた。しかし、主演のマイケル・ジョーダンがそれを断ったため、ワーナー・ブラザースは、スペース・ジャム2の企画を中止した。
その後、ジェフ・ゴードン、タイガー・ウッズ、トニー・ホークなど、他のアスリート達にも交渉したが、これも失敗に終わり、最終的には、2003年公開の映画『ルーニー・テューンズ バック・イン・アクション』が製作される事となった。
そして2014年、NBAのスター選手であるレブロン・ジェームズ主演による続編が正式に発表され、続編の発表から数年が経ち、2019年6月25日にロサンゼルスでの撮影が行われた。
撮影現場には当初、テレンス・ナンスが監督としてプロジェクトに参加していたが、ナンスは7月16日に製作スタッフの意見の食い違いを理由に監督を降板し、マルコム・D・リーが代わりに就任することになった。撮影監督になる予定だったブラッドフォード・ヤングも降板し、サルヴァトーレ・トティーノが撮影監督に就任した。そして、この映画の撮影は、2019年9月16日に終了した。
2020年4月30日、ジェームズがInstagramを通じて本作のタイトルを正式に発表した。
なお、ルーニー・テューンズのキャラクターのうち、ペペ・ル・ピューが本作品に登場しないことを2021年3月に一部のメディアが報じた。これについて、ハリウッド・リポーターは前述の監督交代による影響としており、ペペと共演する予定だったグレイス・サントの実写シーンは2019年6月に撮影されたが、監督交代に伴い後任として就任したマルコム・D・リーが同シーンの削除を決定したため、合成するはずだったペペのアニメーション部分は制作されなかったとしている。
ハンス・ジマーがこの映画の作曲として選ばれたと2020年1月7日に発表され、クリス・バウアーズがこの映画の2人目の作曲として選ばれたと同年4月15日に発表された。
アメリカでは2021年7月16日に公開された。
日本では同年8月27日に公開された。しかし、NBAを含むバスケットボールの人気がアメリカほどでは無かった日本での興行成績は芳しくなく、興行通信社発表による「週末観客動員数TOP10」8月28日・8月29日付にランクインしていなかった。
2021年6月23日、アクションゲーム『Space Jam: A New Legacy The Game』が海外で発表された。2021年7月15日から無料ゲームとして提供される。対応プラットフォームはXbox Series X/S/Xbox One/PC。
このゲームは、昨年12月に募集が行われたアイデアコンテストの優勝者2名のアイデアをもとにDigital Eclipseが開発。1990年代のアーケードスタイル風の横スクロールアクションゲームとなっている。
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