株式会社TBSアクト(ティービーエスアクト、英: TBS ACT, INC.)は、TBSホールディングスの100%子会社で、主にテレビ番組の技術・美術・CG業務を行う日本の総合プロダクション。2021年4月1日にTBSグループ内の12社が合併し発足した。TBSテレビとTBSラジオや一部のJNN・JRN系列局以外では略称の「TACT」(タクト)を頻用する。
設立の経緯
これまでTBSグループでは、策定したグループ中期経営計画2020の中の「グループの構造を見直し、グループの力を結集」を目的に、コンテンツ制作の子会社を『TBSスパークル』に、番組販売と興行・催事、テレビの通信販売の子会社を『TBSグロウディア』にそれぞれ集約・再編してきた。
2019年11月7日付をもって、「技術関連及び美術・CG 関連の業務を担う」ため、再編を目的に新しい会社を設立することを明らかにした。その後、2020年5月14日付で、2020年6月22日に『TBSアート&テクノロジー』(仮称、以下同)を設立することを明らかにした。2020年11月5日にこれまであった12の子会社をTBSアート&テクノロジーに吸収合併する方式で再編を行うことを明らかにした。
そして、2021年1月15日をもって、これまでの『TBSアート&テクノロジー』という社名を『TBSアクト(TBS ACT)』に改めることを明らかにした。この『ACT』には「Art, Communication & Technology」、あるいは「Art Coupling Technology」という意味が込められているという。
略称「TACT」は「TBS ACT」と同時に指揮棒の意味が込められており、自社ウェブサイトのトップページでも「TBS ACT」ロゴより「TACT」ロゴが目立つようにデザインされている他、TBS系列以外の番組のスタッフクレジットでも「TACT」ロゴが用いられている。一方、TBSテレビではもっぱら「TBS ACT」ロゴがクレジットされ、系列局制作番組の一部でも使用される事例があり、他局系列の制作プロダクション のようなクレジット統一の動きはみられない。
役員
- 安田淳(株式会社TBSホールディングス グループ執行役員、前株式会社TBSテレビコンテンツ制作局長)
- 丹野至之(前株式会社TBSテレビメディアテクノロジー局長)
- 志賀順(前株式会社TBSテレビ情報制作局長)
- 津久井直也(元株式会社TBSホールディングス経理部長、前株式会社東通取締役)
- 國分幹雄(元株式会社東通代表取締役社長、前株式会社TBSアクト代表取締役)
主な実績
TBS系列(地上波)・BS-TBS(BS放送)・TBSチャンネル(CS放送)とNHK・民放各局など番組全般の映像技術(スタジオ・中継・ロケーション・取材)、オーディオ(音声・PA)、ポスプロ(ノンリニア編集・オフライン編集・オンライン編集・MA)、音響効果・選曲を用いて事業を行っている。
設立時から2023年12月まではプロダクション本部だったが、2024年1月以降は各12本部(スタジオ・ドラマ・中継・ENG・美術・CG・ポスプロ・ファシリティ・ステーション・マネジメント・コーポレート・コンプライアンス)の部署となる。
- 凡例
- 太字:現在放映されている番組、これから放映する予定の番組またはWEBコンテンツの場合は現在アーカイブ公開されている番組、これから配信する予定の番組。
- 無:全般(映像技術・照明・オーディオ・PA・ポスプロ・音響効果・選曲)
- 照:照明のみ
- 音:音声のみ
- PA:PA(パブリックアドレス・音響機器)のみ
- ☆:美術ディレクターのみ。
- ポ:ポスプロ(編集・MA)のみ
- 効:音響効果のみ
- 合併前の技術・オーディオ・ポスプロ・音響効果会社
- TO:東通
- TV:東通ビデオセンター事業部
- TT:TBSテックス
- N:エヌ・エス・ティー
- TL:ティ・エル・シー
- LA:ラ・ルーチェ
- TA:タムコ
- AC:アックス
- TE:テクト
- AG:赤坂グラフィックスアート
- O:OXYBOT
- 特に記述がない場合はTBSテレビ(テレビ)とTBSラジオ(ラジオ)で放送。
テレビ番組
TBS / JNN系列
NHK
日本テレビ / NNN・NNS系列
テレビ朝日 / ANN系列
テレビ東京 / TXN系列
フジテレビ / FNN・FNS系列
JATIS / その他の衛星放送(BS民放5局を除く)
映画
WEBコンテンツ
イベント
合併した会社(全12社)
- 株式会社赤坂グラフィックスアート
- テレビ番組のCG・テロップ・気象情報画面の制作、ニュース番組のバーチャルCGの制作様々なコンテンツ用システム・アプリの開発、JNN系列局の気象デザイン
- 株式会社アックス
- テレビ番組美術(プロデューサー・デザイナー・ディレクター)、イベント制作、CGディレクター、サウンドデザイナー(音響効果)、美術レンタル・コーディネート
- 株式会社アンクル
- 送出・回線・放送実施・ファイリングのステーション業務、CSTBSニュースの技術全般業務、CSTBSチャンネルの運行・編成・広告営業の各業務、CPUルームの運用・監視業務
- 株式会社エヌ・エス・ティー
- 放送番組制作に関連する映像技術全般(ドラマ・バラエティ・音楽・情報番組・スポーツ・ニュース 等)企業VP・CM・イベント・コンサート・劇場中継等に関する撮影技術
- OXYBOT株式会社
- CG映像制作全般、テレビドラマ・劇場映画のVFX、劇場映画の企画・制作、CM・PVなど映像制作全般
- 株式会社タムコ
- 放送番組制作における音声技術全般(ドラマ・バラエティ・音楽・情報番組・スポーツ・ニュース 等)音声編集(MA)、コンサート・イベント等のPA、音声中継車やDAWを用いて行うライブレコーディング
- 株式会社ティ・エル・シー
- テレビ・舞台・イベント等の照明プランニング、及びオペレーション
- 株式会社TBSテックス
- 情報・バラエティ・報道・スポーツニュースのENG取材、新規事業の調査・研究開発、送出・回線・放送実施等のステーション業務、映像編集・メディア変換・ダビング・音声編集(MA)、ビジュアルデザイン・CG画像・静止画像の企画及び制作
- 株式会社テクト
- 放送関連技術サービス、電気工事・電気通信工事・放送機器の保守・管理、商用電飾(電気装飾・イルミネーション)
- 株式会社データトラフィック
- ステーション業務、聴覚障害者向け字幕放送番組制作、放送関連システムのソフト開発・販売
- 株式会社東通
- テレビ番組技術制作、スポーツ番組制作、BS・CS放送送出、インターネット配信、コンピューターグラフィックス・デジタルコンテンツ制作・開発、映像編集・音声編集
- 株式会社ラ・ルーチェ
- テレビ・舞台・イベント等の照明プランニング、及びオペレーション
関連会社
- 東通グループ(以下に示す地方の東通グループ各社は社名変更せず)
- 関西東通(大阪市)
- 大阪東通(民事再生法適用により東通本社に統合、大阪支社となったのち、大阪東通傘下にあった東通テクノサービスが事業を承継し関西東通として改めて設立された)
- 東通企画
- 東通インフィニティー(旧・東通クリエイト)
- 東通エーヴィセンター(東通インフィニティーに統合)
- 名古屋東通
- 北陸東通(金沢市)
- 四国東通(高松市)
- 九州東通(福岡市)
脚注
注釈
出典
関連項目
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