『M-1グランプリ2022』(エムワングランプリ2022)は、吉本興業・朝日放送テレビ(ABCテレビ)主催の漫才コンクール「M-1グランプリ」の第18回大会。ABCテレビ・テレビ朝日系列にて放送された。大会スローガンは「漫才を塗り替えろ」。優勝者はウエストランド。
通算18回目の開催となった2022年大会には、プロ、アマチュア問わず7261組がエントリー。初めてエントリー組数の増加幅が1000組を超え、2019年大会から4年連続で史上最多を更新した。
決勝戦は準決勝を勝ち上がった真空ジェシカ、ダイヤモンド、ヨネダ2000、男性ブランコ、さや香、ウエストランド、キュウ、カベポスター、ロングコートダディの9組、そして敗者復活戦を制したオズワルドを加えた10組で争われた。
12月11日にテレビ朝日系で、ブラックマヨネーズが司会を務める生放送特番『超お宝映像で振り返るM-1衝撃の瞬間SP』が放送された。同番組内で審査員が公表され、塙宣之、富澤たけし、立川志らく、中川家・礼二、松本人志の続投と、審査員引退を発表していたオール巨人と上沼恵美子に代わり、博多大吉が第13回大会(2017年)以来5大会ぶりに、山田邦子が初めて審査員を務めることが発表された。
本大会の決勝戦は、地上波と同時にインターネット(TVer)でも初めて同時配信が行われた。また、敗者復活戦と決勝の見逃し配信(TVer・GYAO!)も併せて行われた。
2017年から始まった生配信番組『M-1打ち上げ by ストロングゼロ』では、前回はかまいたちが司会を担当していたが、今回は2年ぶりに千鳥が司会を務めた。
日付はいずれも2022年。
1回戦は8月1日から10月5日にかけて、北海道、仙台、埼玉、千葉、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄の10都道府県で開催。その後は東京、大阪・京都の2地区に分けて、10月6日 - 19日に2回戦、10月24日 - 31日に3回戦、11月12日 - 16日に準々決勝が開催された。
エントリーした7261組中、3回戦に進出したのは299組、準々決勝に進出したのは前年度より少ない116組。そのうち大阪・京都3回戦を通過したのは41組、東京3回戦を通過したのは75組。
準々決勝初進出組は深海魚、入間国際宣言、大仰天、オドるキネマ、10億円、とらふぐ、どんちっち、キングブルブリン、生ファラオ、豪快キャプテン、バッテリィズ、骨付きバナナ、インテイク、スパイク、忘れる。、鶴亀、オッパショ石、エバース、きしたかの、ブレード・ランナー、カゲヤマ、オフローズ、サツキの23組。
準々決勝の会場は昨年に引き続き大阪がなんばグランド花月、東京がルミネtheよしもとだが、今回は大阪地区は1回のみであるのに対し、東京地区は3回にまたがっての開催となる。また、3回戦、準々決勝、準決勝では新型コロナウイルス感染症などにより欠席を余儀なくされた場合、動画審査での出場が可能だった。
今大会では過去に類を見ないほどの波乱が続出した。
なお、復活前のM-1の決勝を経験した最後のコンビであるモンスターエンジンは、ラストイヤーを準々決勝敗退で終え、2009年(第9回)以来の決勝進出は果たせなかった。
11月30日に東京都のNEW PIER HALLにて開催。第14回(2018年)から前年度までは準々決勝から勝ち上がるコンビが25組に絞られていたが、今大会では27組に増加。これにGYAO!ワイルドカード枠で進出した金属バットを加えた、28組が準決勝に出場した。
準決勝初進出はカゲヤマ、シンクロニシティ、ママタルト、ハイツ友の会、THIS IS パン、かもめんたる、ケビンス、ダイヤモンド、ビスケットブラザーズ、ヤーレンズ、ななまがり、ストレッチーズの12組。
出番順はGYAO!ワイルドカード枠の金属バットが1番手を、準決勝進出6度目のからし蓮根がトリを務めた。この結果、真空ジェシカ、ロングコートダディが2年連続、さや香が5年ぶり2度目、ウエストランドが2年ぶり2度目、カベポスター、男性ブランコ、ダイヤモンド、キュウ、ヨネダ2000が初の決勝戦進出を果たした。
今大会より準決勝進出者の出番前に、ベストアマチュア賞を受賞したコンビがネタを披露し、同時に授賞式も行われるようになった。今大会では唯一の準々決勝進出を果たした「深海魚」が出演した。
12月18日、決勝戦直前の14時55分より六本木ヒルズアリーナで実施。視聴者投票により、準決勝敗退者から1組のみ勝ち上がることができる。GYAO!ワイルドカード枠の金属バットを除く18組に出場資格が与えられたが、コウテイが体調不良により欠場したため、17組で争うことになった。また、敗者復活戦初出場組が第11回(2015年)以降で最多となる12組となった。
今年度は銀シャリがスケジュールの都合で欠席となったため、出番順抽選会のMCを石田明(NON STYLE)と鷲尾千尋(朝日放送テレビアナウンサー)が務めた。石田が投げたサイコロによって「アルファベット逆順」にくじを引くことになり、シンクロニシティが1番手、敗者復活戦出場3度目のマユリカがトリを務めることになった。
総投票数は290万1507票。投票の結果、オズワルド、令和ロマンが上位2組に名を連ね、47万9890票を獲得したオズワルドが決勝戦に進出した。
出番順を決める「笑神籤(えみくじ)」を引き演者を発表する役割には、THE MATCH 2022で白星を飾った那須川天心が招かれた。
最終決戦はファーストラウンド1位のさや香、2位のロングコートダディ、3位のウエストランドの3組で争われた。今回は3年ぶりにファーストラウンド上位の組からネタ順を選択することになり、その結果、ウエストランド、ロングコートダディ、さや香の順にネタを披露することとなった。
最終投票では、大吉がさや香に、他の6名がウエストランドに投票。6票を獲得したウエストランドが18代目王者となった。
GYAO!の三連単順位予想キャンペーンの1番人気は「ロングコートダディ・敗者復活・男性ブランコ」、2番人気は「敗者復活・ロングコートダディ・男性ブランコ」、3番人気は「ロングコートダディ・男性ブランコ・敗者復活」だった。
敗者復活組を除く決勝進出コンビ9組の紹介VTRでは、「○○(コンビ名)とは―」というテロップに、ナレーションの「2人は言う」のあとに、返答がテロップで表記された。また、2017年から2021年までの5年間のM-1グランプリの成績が表示された。
Twitterでにゃんこスターのスーパー3助が、一緒に見ていた三四郎の小宮浩信がウエストランドの優勝に号泣する様子を捉えた動画を投稿し、多くの反響が寄せられた。
ウエストランドが最終決戦で「R-1には夢がない」とR-1グランプリをネタにしたことが話題となった。お見送り芸人しんいちなど、R-1王者がTwitterで反応し、中でも三浦マイルドは『マルコポロリ!』にサプライズゲストとして出演した際、ゲストのウエストランドに対し、「俺の目を見て言えるか?」と詰め寄り、放送後にTwitterで「お互い芸人なんやし板の上でネタの勝負しようや。R-1王者とM-1王者どっちがウケるか。タイタンの事務所ライブに乗り込んでもええよ」と息巻いた。その後の『R-1グランプリ2023』の決勝進出者発表会見や審査員のコメントで、井口の発言について触れられており、プロモーションムービーやオープニングのVTRでは「夢」がテーマとなっているなど、井口の発言を盛り込んだものとなっていた。
いずれもYoutubeにて配信。一部のコンテンツはGYAO!でも配信された。
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