一般社団法人漫才協会(まんざいきょうかい)は、主に東京で活動する漫才師が加盟する、漫才公演の開催・漫才師の育成・広報を目的とする一般社団法人である。
漫才協会ホームページ記載順(2023年5月現在)。近年は外部からの新規入会芸人が大幅に増加しているが、同様にベテランを中心とした漫才コンビの解散(相方の死別も含む)からのピン芸人転向例が増加している。この事から協会では新たな内規を設けており、原則として「相方の死別などの特段の事情がないとピン芸人として協会残留を認めない」「個人的な理由でのコンビ解散は認めない」など、協会在籍者に関する取り決めが厳格化されているという。
外部からの途中入会以外で、若手漫才師が新規に協会員となるためには「芸歴に関係なく、入会5年以内は漫才協会主催の定席公演の進行補助役(当番または手伝いと呼ぶ)を行える者(月3、4回以上)」(入会後は当番を10回程度行った後に、理事の承認が得られ次第、舞台に上がることが可能となる)「入会時に、入会金を支払う意志のある者(コンビで30,000円=1人15,000円)」「反社会的勢力に属していない、または関与していないこと」「応募時の年齢が概ね35歳まで」などの諸条件があり、書類・ネタ動画選考・面接などの審査が行われる。
年会費は2023年9月現在で1人8,000円。現会長の塙宣之の発言によれば以前は10,000円であったが、新型コロナウイルス感染拡大による興行活動の縮小などもあり、支払いが難しい声が寄せられたことから引き下げられたという。
真打ち経験者は当該記事を参照。※印は『東京漫才の殿堂』に入賞したコンビ。
漫才協会では、1971年より落語界と同様に「真打ち」(真打)制度を導入している。真打ちは各定席のトリ(主任)を務め、弟子を採ることができる。毎年浅草公会堂で開催される「漫才大会」で「真打ち昇進披露」が行われる。
真打ち制度は、1970年、当時会長であったコロンビア・トップが提唱したもので、公式には戦前にあった「暗黙のうちに」前座、真打とする見方を復活させるという位置づけであったが、内実はテレビ番組出演時のギャラアップのためのデモンストレーションと若手への励みとするものであった。
真打ち昇進は、ここ近年は1年につき1組が慣例となっているが、必ずしも毎年真打ち昇進が出る訳ではない。また、松鶴家千代若・千代菊、獅子てんや・瀬戸わんや、内海桂子・好江、星セント・ルイス、おぼん・こぼんなどのように、公式には真打ちに昇進した記録がないコンビも主任(トリ)を務めたり、協会幹部への就任や弟子を採ったりと実質的に真打ちと同等の扱いがされる場合もある。なお、漫才以外の芸人が真打ちに昇進した記録は確認できない。
昇進には協会への在籍が10年以上という内規があるが、ブレイクにより「飛び級」で認められる場合がある(Wコロン、U字工事など)。
2023年に協会の体制が塙会長に交代して以降は、「真打ち」昇進前の中堅のコンビ(オキシジェン、エルシャラカーニ、X-GUNなど)や漫才以外の芸人(ぴろき、ねづっちなど)が主任を務める機会も増えつつあり、階級に捉われない番組編成が見られる。
なお「(現存しない)」との印が付いたユニットは、メンバーの死去・解散などの理由により現存しないユニットである。※印は『東京漫才の殿堂』に入賞したコンビを表す。
東京漫才の発展に貢献した漫才師をたたえるため、漫才協会が制定した制度。過去11組制定されているが、2012年を最後に選定が行われていない。
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