北海道テレビ放送株式会社(ほっかいどうテレビほうそう、英: Hokkaido Television Broadcasting Co.,Ltd.)は、北海道を放送対象地域とするテレビジョン放送事業を行っている特定地上基幹放送事業者である。略称はHTB。通称は北海道テレビ。
コールサインはJOHH-DTV、リモコンキーIDは「6」。
ANN/テレビ朝日ネットワーク系列に属する。
在京キー局の系列局では初の大出力UHFテレビ局であり、郵政省が行ったUHF局に対する大量免許交付時代の開局である。番組表データ放送「ADAMS」の北海道地区配信局であった(2006年(平成18年)2月28日をもってサービス終了)。HTBでは地域情報も提供し、「CLARK」という名称が付けられた。
使用されている放送設備は開局当初からNEC製が多い。汎用中継車と創世スクエア各スタジオのテレビカメラは池上通信機製である。また、HDノンリニア編集システムにはカノープスHDWS-1000システムを採用している。
テレビ朝日系列で数少ない予報業務許可事業者である(愛媛朝日テレビ、秋田朝日放送も同様)。
エフエム北海道(AIR-G')の開局当初からの大株主の一つであり、HTBアナウンサーによる番組『らぢおHTB』をAIR-G'で放送したり、『水曜どうでしょう』のロケをAIR-G'社内で行うなど、交流がある。また、FM NORTH WAVEの開局当初はともに地崎工業(現岩田地崎建設)が大株主だったこともあり、その関係で『TV-north』を同時放送したり、HTB主催のスノーボードイベント『TOYOTA BIG AIR』の中継レポートをNORTH WAVEで放送していた。なお、NORTH WAVEの現在の親会社である北の達人コーポレーション札幌本社はHTB本社と同じさっぽろ創世スクエアに入居している。
マスコットキャラクターは「onちゃん」、「noちゃん」、「okちゃん」など。キャッチフレーズは「ユメミル、チカラ」。
『水曜どうでしょう』や『おにぎりあたためますか』など、制作番組の系列局や独立局への番組販売も行っている。また、制作番組やonちゃん関連のグッズ(DVDなど)の販売も積極的に行っており、放送外収入は売上の1割超を占めている。特に『水曜どうでしょう』のDVD「水曜どうでしょうDVD全集」は、累計出荷数は500万枚を突破しており、オリコン週間DVDランキング1位を「バラエティ・お笑い」ジャンルでは最多となる14作品で獲得している。
企業・団体の名称、個人の肩書は当時のもの。出典:
開局から2018年(平成30年)9月まで、社屋は、札幌市豊平区平岸4条13丁目10-17、業務センターは札幌市中央区北1条西3丁目の井門札幌ビル内にあった。南平岸時代は、社屋の最寄り駅である札幌市営地下鉄南北線南平岸駅(開業当初は「霊園前駅」)の次駅案内スポンサーになっていた。
HTBが開局するまでの間、北海道地区での日本教育テレビ(NET、現在のテレビ朝日)の番組は、NETが放送を開始した1959年(昭和34年)から札幌テレビ放送 (STV) が放送していた。これはSTVが準教育局として免許を受けたためで、午前中の学校放送のほか、午後のNETニュース(『朝日新聞ニュース』の題名で放送)等をネットしていた。しかし、学校放送と一般番組を抱き合わせにしてのネット拡大に動いたNETの方針にSTVが反発。これにより1962年(昭和37年)以降、NETの番組は学校放送も含め、北海道放送(HBC) が優先してネット受けすることとなり、STVはフジテレビ系列の番組を大幅に増やし、フジテレビの「7都市基幹ネットワーク」方針に乗り一気にクロスネット化が進む。これによって道内ではHBCがTBS系とNET系の番組を、STVが日本テレビ系とフジテレビ系の番組を放送することとなる。
一方、UHFによるテレビ局の大量免許発行の知らせを聞いた北海道財界は相次いで新放送局の設立に向けて動きだし、UHF化の方針以前となる1962年(昭和37年)から申請していた大川博(当時・東映社長)らによる「北海テレビ」をはじめ、島本融らによる「北海道読売テレビ」・寿原正一らによる「テレビサッポロ」・地崎宇三郎らによる「北海道朝日放送」・佐藤貢らによる「北海道社会教育放送」など数社が競願する状態となったが、最終的に実行力に富んだ岩澤靖(当時・札幌トヨペット社長)、岩田厳(当時・岩田建設社長)を中心とした「道民放送」が免許を獲得し、その後競願していた他社を合併して「北海道テレビ放送」が設立された。この時、当時北海道に拠点局が無かったフジテレビとNETの双方から系列入りの勧誘を受けたが、HTBはSTVと繋がりがあったフジテレビよりも、熱心に開局手続きまでバックアップをしたNETを選択した。ただ、HTB開局後もしばらくの間、NETの一部番組はHBC・STVで、朝日新聞ニュースはSTVで放送されていた。また、北海道文化放送(UHB)が開局するまでは、STVの編成枠が埋まり、放送できなくなったフジテレビ系の番組を一部放送していた。なお、HTBには朝日新聞の他に読売新聞の資本も入っており、開局準備段階では札幌テレビの編成から外れた日本テレビ系の番組を火曜・木曜のゴールデンタイムに編成することも検討されていた他、開局後の数年間はタイアップを行っていた時期もあり、現在でも読売新聞のCMが時折放送されているものの、1973年(昭和48年)以降、読売新聞はSTVとの関係を強めていった。また、開局以来、HTBでは『読売新聞ニュース』を放送していない。
また、1989年(平成元年)10月にテレビ東京系列のテレビ北海道 (TVh) が開局するまでは、『土曜競馬中継』、『演歌の花道』、『ザ・スターボウリング』、『キャプテン翼』などといったテレビ東京系の人気番組が番組販売やスポンサードネットの形で放送していた。
開局当初は免許交付の条件として教育・教養番組30%以上が付いていたが、1973年(昭和48年)の再免許交付で総合番組局となった。また、開局当時、視聴には、HTB専用のUHF受信変換機(SIコンバイザー)が必要であり、開局時の受信数は、82,490台。
HTB初代社長であった岩澤靖は、HTBのほかにトヨタ自動車系カーディーラーの「札幌トヨペット」、「トヨタカローラ道都」、「トヨタオート南札幌」、レンタカー事業を行う「トヨタレンタカー新札幌」、ハイヤー・タクシー会社の「金星自動車」、「学校法人希望学園」、「札幌大学」を創設し初代理事長を務めるなど数々の企業や学校法人を経営。一時期は「岩澤コンツェルン」といわれるほどの一大企業グループを築き、政商としても名をとどろかせていたが、のちに株投機の失敗により、親会社の札幌トヨペットが経営破綻。1981年(昭和56年)には子会社のHTBも影響を受け連鎖倒産の危機におちいったが、テレビ朝日や朝日新聞などの朝日新聞系列各社がHTBに救済出資し、倒産の危機を免れたのを契機に朝日新聞系列各社との結びつきが強い放送局となる。その後、1996年(平成8年)に放送を開始した『水曜どうでしょう』などの自社制作の深夜番組が人気となり、現在に至る。
札幌市は1987年(昭和62年)頃より中央区北1条西1丁目と同区大通西1丁目の2区画にツインタワーを建設する計画を進めており、平成に入ってからは「創世1.1.1区(そうせいさんく)」として再開発事業を進めていた。計画はバブル崩壊とともに停滞していたが、2区画のうち北1西1の区画にオフィスや劇場、放送局などが入る複合施設「札幌創世1.1.1区北1西1地区第一種市街地再開発事業」を先行して整備することになった。
当初放送局としてはNHK札幌放送局が入居することになっていたが、NHKは単独建設に方針転換し、市立札幌病院跡地と札幌放送局敷地の等価交換で確保した敷地に新・札幌放送局を建設し、2021年(令和3年)6月に移転した。代わってHTBが入居することを表明したため、NHKは再開発組合から離脱した。
「札幌創世1.1.1区北1西1地区第一種市街地再開発事業」は「さっぽろ創世スクエア」という名称になり、HTBは同ビルの高層棟地下1階から地上7階までの約1万3000平方メートルに入居。これは南平岸社屋の約1.7倍の広さとなっている。今まで中央区のオフィスビルに分散されていた営業局も集約され、関連会社もすべて入居している。南平岸社屋は2018年(平成30年)9月14日まで業務を行い(放送は9月16日まで)、2代目となる創世スクエア社屋は9月18日より業務を開始した(放送は9月17日から)。南平岸社屋は移転後、HTB開局50周年記念作品となる連続ドラマ『チャンネルはそのまま!』(2019年(平成31年)3月18日より22日まで放送)のロケに使用され、2019年(平成31年)2月に社屋ごと売却することを決定した。2020年(令和2年)10月時点では建物は残存し、番組収録や公式YouTubeアカウントの生配信で幾度となく旧社屋の内部に入っていた。また、同年10月には駐車場を用いてドライブスルー形式で特産品を販売するイベントも行っていた。2021年(令和3年)1月には、土屋ホーム不動産に旧社屋を売却し、建物は解体され、戸建分譲用地やマンション開発用地として利用されることが発表された。2021年(令和3年)11月には先行する形で駐車場跡地に大京と共同で分譲マンション「ライオンズ南平岸ディアレジェンド」(2023年(令和5年)9月完成予定)の着工を開始、局舎跡地には「onちゃん」の名を冠した戸建住宅地「ピースフル高台公園 onちゃんHILLS」が設けられることになっている。2022年(令和4年)12月には旧社屋跡地の一角にHTB開局の地を示すonちゃんのモニュメントがベンチと共に設置されたほか、セイコーマート平岸高台店も開業し同店ではonちゃんグッズの取り扱いも行われている。
なお、旧社屋上にはエフエムとよひらの送信所が置かれていたが、こちらも2018年(平成30年)10月10日に演奏所近隣の別のビルに移転した。
創世スクエア新社屋の1階にはイベントが出来るエントランスロビーも整備される。このロビーは「onちゃんテラス」と名付けられ、毎年秋に開催されている『イチモニ!』『イチオシ!!』を主体とした局の大型イベント「HTBまつり」(南平岸時代は「HTBイチオシ!まつり」の名前で別会場を使っていた。2020年(令和2年)は新型コロナウイルス感染症の影響で開催は見送られ、代替として『イチモニ!』『イチオシ!!』の合同キャンペーン企画「食べて応援!北海道 2020年秋」を実施)でサッポロファクトリーと合わせて使われている他、『イチモニ!』の土曜版第2部の一部コーナーでも使われている。
なお、高層棟には、系列新聞社である朝日新聞北海道支社が先行して移転している。
これによって、北1条通り沿いにFM NORTH WAVEを除く全ての民放テレビ・ラジオ局が集約される形となった。2021年(令和3年)6月にはNHK札幌放送局が札幌テレビ放送隣に移転したため、エフエム・ノースウェーブとコミュニティFMを除いて全テレビ・ラジオ局が北1条通り沿いに集約された。
※いずれも運用停止。
※1982年(昭和57年)に新館が完成するまで、スタジオはニューススタジオのみだった。
中継局
中継局
中継局
中継局
中継局
中継局
中継局
※特別編成等により、放送時間は変更することがある。
一部の番組は系列局でもネットされている。
★印は他社地上波テレビ局に番組販売されている番組。
●は過去にインプレスTVで配信されていた番組。
◎は自社ブロードバンド動画配信サービス「hod」で配信されている番組。
※特に表記のないものはテレビ朝日制作。
※特に表記のないものはテレビ朝日(旧:NETテレビ)制作。
※一部開局後しばらく放送されていたものも含む。
実質再放送を除く。
実質再放送を除く。
実質再放送を除く。
入社年順に表記。
※五十音順
北海道on天気ライブカメラと称して、以下の道内各地に設置。いずれもYouTubeで視聴可能。
北海道テレビは、広大な北海道の広域性から、他の地域でいう都府県に当たる、多くの地方振興局(支庁)で、それぞれの地域別地方紙を発行していることを踏まえ、同局のホームページ・データ放送を利用して、各地方紙の記事のダイジェスト版を掲載している。提携している地方紙は次のとおり。
海外に5つの姉妹局がある。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou