滑川市(なめりかわし)は、富山県の東部に位置する市である。古くは北陸街道の宿駅町であり、江戸時代より富山の売薬の拠点の一つとして知られる。春の風物詩として知られ、「富山湾の神秘」といわれるホタルイカの大群遊のときに見られる青緑の宝石のようで幻想的な光の帯は「海の銀河」にも例えられる。滑川市の全ての海岸線はホタルイカ群遊海面として国の特別天然記念物の指定を受けて、保存の対象とされている。群雄海面のホタルイカを銘産とする。
「すべりかわ」という誤読が多いことを逆手にとり、「すべりかわ」じゃない「なめりかわ」!、「すべらない街 滑川市」という、企業からのコンペティションを経て採用したキャッチコピーを2023年2月に発表した。
1954年(昭和29年)市制施行。
南東部に北アルプスを背後に置いて加積山麓階とよばれる旧扇状地の台地や、上大浦を扇頂に扇端が海岸線に広がる新扇状地などを形成し、新川平野(富山平野の東部)に繋がって広がっている。北西側で富山湾に面する。
東は、早月川を境界に魚津市と接し、早月川の上流部は上市町となる。西は、上市川(下流部)を境に富山市(水橋地区)に接し、上市川と合流する郷川を境に南西および南側に上市町と接している。
2018年時点より、富山県内の市では最も面積が小さい市である。2022年現在、射水市、高岡市に次いで、人口密度が高い。
市の源名「波入川」にちなんで、波を図形に川を山形に配し、市の形態である山、平野、川、海を象徴したもの。(滑川市役所より)
市の中央を流れる「波入川(なみいりがわ:現在の中川)」より発祥。
古代において、市域および魚津市南西部から上市町北東部にかけては、加積(賀積または香積)と呼ばれ、現在の中川は「波入川」と伝わる。中世に、この川の名に「滑河」の漢字が当てられて、滑河の地として「地名が滑河」となったのが始まり。「滑河」の初見は1186年。
明治以降の滑川町は面積が1.79m2と小さく、富山県内で最も人口密度が高かった。1952年に市制施行を目指して1町7ケ村で「加積郷合併審議会」(のちの促進委員会)が幾度も開かれた。東加積村の反対で一度は頓挫したものの、山加積村が離脱し上市町と合併した後は全会一致で可決、いったん町として合併してから市になる形を選択した。
町名の候補には滑川のほかにも「加積」「早月」「加川」「大日」「荒磯」「七和」「新川」「郷川」「延槻」が挙げられていた(1918年米騒動などによって全国的に滑川の名称が余り良くない気持ちがあったため)。
最終的には「滑川」と「加積」が候補に残り、最終決定権を一任された成田政次富山県知事が、これまでの知名度も考慮して「滑川」を選び「滑川」採用された。
また、この当時は水橋町など1町3ケ村との合併構想もあり、実現すれば面積75.km2、人口約5万人となり、富山市と高岡市に次ぐ県下第3の人口規模の市となっていた。また、1953年には滑川町を除いた6ヶ村だけで合併し、郡名からとった中新川町の町制を目指す動きもあった。
歴代市長
最寄は富山空港(富山市)で、北陸自動車道などで行き来できる。
中心となる駅は滑川駅である。
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