東金市(とうがねし)は、千葉県の中東部に位置する市。
都市雇用圏における東京都市圏であり、東金商圏を形成する準商業中心都市。地方拠点都市に指定されている。
1954年(昭和29年)市制施行。
江戸時代には徳川将軍家(徳川家康、徳川秀忠)が八鶴湖へ鷹狩に訪れ、東金御成街道、東金御殿などを整備し、宿場町・問屋街として栄えた。
その後も山武地域(山武郡市)の拠点都市として、農業・商業を中心に発展してきた。
市の中心駅東金駅と県庁所在地の千葉駅は東金線-外房線で約35分で結ばれている。また、朝夕は京葉線経由で東京駅発着の通勤快速も運行されている。 バス輸送においても、東京駅・千葉駅への直通バスが、東関東自動車道 - 京葉道路 - 千葉東金道路経由で運行されている。
市内に所在する東金インターチェンジは千葉東金道路と首都圏中央連絡自動車道(圏央道)双方を連絡するジャンクションを併設しており、国道126号と接続し、2キロメートルほど行くと東金九十九里有料道路(台方インターチェンジ)に接続するなど、首都圏と九十九里浜(九十九里海岸)方面とを結ぶ交通の要衝となっている。
千葉県中東部に位置し、県庁所在地である千葉市から約25キロメートルの距離である。東京都の都心から50 - 60キロメートル圏内である。都市雇用圏における東京都市圏に含まれ、千葉市への通勤率は13.7%(平成22年国勢調査)。
九十九里平野の房総台地との境界に位置し、台地の地層は上総層群の金剛地層であり、地質的に下総台地ではなく房総丘陵に近いとされる。平野部は田園地帯が太平洋方面(九十九里町)に向かって広がり、丘陵地は山武杉の森林に覆われている。
北部の極楽寺・上布田地区周辺には、隣接する山武市の飛び地が散乱している。中でも一番大きな山武市の飛び地の中には、東金市の飛び地が2つ入っており、二重飛び地となっている。
平成27年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、1.78%減の60,652人であり、増減率は県下54市町村中22位、60行政区域中28位。
総務省統計局 統計で見る市区町村のすがた2007 より(データは2005年)
特記なき場合「統計データ(歴代市長、助役・副市長、収入役、教育長)」による。
農業は盛んであり、市内には市民農園 や観光農園がある。また、農業に必要な基礎知識と農作業の基本技術を学ぶことを目的とした千葉県立農業大学校があり、文部科学省から、専門士の称号を付与する専修学校としての指定を受け、農学科または研究科を卒業した者は、専門士(農業専門課程)の称号を称することができる。
東金は「植木のまち」とも称され、造形技術の取得に取り組みマキやツゲなどの造形木を生産している。
市内のイヌマキなどは千葉県植木銘木100選に選定されている。
市内には千葉東テクノグリーンパーク(CETEC)などの工業団地がある。
東金商圏を形成する準商業中心都市 であり、周辺自治体から人が集まってくる。モータリゼーションの進行により、東金インターチェンジから山武市にかけての国道126号沿線にロードサイド店舗(大型店)が多く、店舗密集地になっている一方で、かつての商業中心地であった東金駅周辺では駅南側の東金ショッピングセンター サンピア(大型店)に買い物客が集客しているため、駅北側の商店街が衰退傾向にある。商店街では一般社団法人や商店街組合など有志のグループによる多田屋店舗(国の登録有形文化財)の改修を行い、交流拠点として活用するなど商店街活性化への動きもみられる。市では空き店舗の活用や貸し店舗改修費用の利子補助なども検討している。
二次医療圏(二次保健医療圏)としては山武・長生・夷隅医療圏(管轄区域:山武・長生・夷隅地域)である。三次医療圏は千葉県医療圏(管轄区域:千葉県全域)。
医療提供施設は特筆性の高いもののみを記載する。
1947年(昭和22年)の第一回全国子供美術展(共催:毎日新聞社・千葉県教育委員会)において、東金小学校(吉原実校長)の児童が複数特選に入選したことを受け、その指導者であった、東金町在住の石塚太喜治画伯を美術教師として招いたところ、翌年以降続けて70名以上(入選者は全国で約350名)の大量入選者を輩出し、1948年(昭和23年)から5年連続で最優秀校として表彰され全国一の絵画学校として名を馳せた。当時、全日本学生音楽コンクール小学生の部で同小の大野亮子(深沢亮子)が第一位となったこととも合わせ、芸術の町東金を大々的にアピールすべく、町主催の芸術祭も開催された。
その後、フラフープが流行していた1958年(昭和33年)に、腸ねん転を起こす恐れがあると当時の東金小学校(実方弥校長、後の東金市教育長)がフラフープ禁止令を出したことをきっかけとして全国でブームが沈静化。2010年11月再びブームが起こった際に、当時のことへの謝罪の意味も込めて、市の中央公園(東金小学校跡地)にフラフープの記念碑が建てられた。また、東金市生まれのオリジナルスポーツとしてEGフープバトル世界選手権というリングの中で1対1でフラフープを回してぶつけ合い、相手のフラフープを落とし合うゲームが開催されている。
東金に電気が点いたのは1913年(大正2年)である。1911年(明治44年)10月才賀藤吉が事業許可を受けて、東金電気を1912年(明治45年)4月に設立。東金町に発電所(瓦斯力、出力75kW)を建設し、1913年(大正2年)8月に事業開始した。供給区域は山武郡東金町、大和村、大網町、公平村、成東町、正気村、片貝村。1919年(大正8年)12月佐原電灯(常総電気)に譲渡された。
東日本旅客鉄道(JR東日本)
国鉄時代に東金に総武本線を通す話があったが、当時豪商となっていた地元の有力者達は、人や資源の流出を恐れてこれを回避させた。
市内をちばフラワーバス、九十九里鉄道バス(本社)、小湊鉄道バス(小湊鉄道東金営業所)、市内循環バス(福岡路線・豊成路線)が運行している。
東京駅・浜松町駅ルート
千葉駅・千葉中央駅ルート
有料道路
一般国道
主要地方道
都道府県道
街道
道の駅
近隣の空港として千葉県成田市の成田国際空港(成田空港)または東京都大田区の東京国際空港(羽田空港)が最寄りとなる。
成田国際空港 詳細は成田国際空港へのアクセスを参照。
東京国際空港 詳細は東京国際空港へのアクセスを参照。
東金市の国・県指定および国登録文化財一覧。
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