高松自動車道(たかまつじどうしゃどう、英語: TAKAMATSU EXPWY)は、徳島県鳴門市から香川県を経由して愛媛県四国中央市へ至る高速道路(高速自動車国道)である。略称は高松道(たかまつどう)。国土開発幹線自動車道の路線名は、四国横断自動車道で、その一部にあたる。
当路線が神戸淡路鳴門自動車道(明石海峡大橋、大鳴門橋)と直結したことで京阪神方面への流れが大きく変わり、当路線を通過する京阪神方面 - 高松の高速バスは屈指のドル箱路線にまで成長している。
高速道路ナンバリングによる路線番号は、徳島自動車道(鳴門ジャンクション (JCT) - 徳島JCT間)と松山自動車道(川之江JCT - 松山インターチェンジ (IC) 間)とともに、「E11」が割り振られている。
4車線道路としては交通密度が比較的低く、昼夜の交通量の差も激しい。当路線は逆走が多い路線でもあり、特に坂出ICでは2011年から2013年までの3年間で全国最多である5件の逆走が確認されているほか、2件以上の逆走が確認されたインターチェンジが津田東IC(2件)、大野原IC(2件)、豊浜SA(3件)の3施設存在している。
2017年11月21日に一般有料道路である国道11号 高松東道路が高速自動車国道である当路線(四国横断自動車道 阿南四万十線)に編入された 。津田東ICから木田郡三木町と高松市の境界までの区間は、元々は高速自動車国道(A路線)ではなく、「国道11号 高松東道路」という一般国道のバイパス道路(高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路、A'路線)として建設された。そのため当路線に編入される前は、高速自動車国道と一般有料道路の境界には「ここから高速道路」、「ここから一般有料道路」と記された標識が設置されていた。この区間の最高速度は4車線化後も100 km/hにはならず80 km/hに設定される。また、建設費に税金(国は2/3、香川県は1/3)を充当する国土交通省の直轄事業と、日本道路公団(現在の西日本高速道路株式会社)が負担する有料道路事業が合併施行されているため、前後の元から高速自動車国道であった部分とは連続しているにも関わらず、開通時から個別採算制が適用されており、前後の部分と比較して割高な料金体系になっている。
高松市以西の区間については、1987年(昭和62年)および、1992年(平成4年)の開通当初から4車線で供用されていたが、のちに開通した高松市以東の区間については、暫定2車線(対面通行)による開通となった。
そして、1998年(平成10年)4月5日に明石海峡大橋が開通したことによって、香川県東部から京阪神方面への交通が、それまでの瀬戸大橋経由から明石海峡大橋経由に大きくシフトし、また2002年(平成14年)7月21日に、鳴門IC - 板野IC間が開通したことにより、当路線が神戸淡路鳴門自動車道に直接接続すると、香川県と京阪神を結ぶ高速バスも明石海峡大橋経由に経路変更されるなど、当路線の高松市以東は京阪神方面へのメインルートとしての性格を強めていった。
ところが、高松市以東の区間は暫定2車線供用であったため、対面通行が交通事故の原因となった重大事故(正面衝突)が多発、また帰省ラッシュが発生するお盆や年末年始など、交通集中期には県境をまたぐ大坂トンネルを中心に激しい渋滞が発生し、高速バスも定時性が確保できないなど、メインルートとしてその需要に応えきれない状態が続いた。また、4車線化の目安となる一日当たりの交通量1万台も全線で超えており、香川県など地元自治体は、早期の4車線化を要望していた。
そのような中、2009年(平成21年)4月27日に開催された第4回国土開発幹線自動車道建設会議で、鳴門IC - 三木町と高松市の境界までの4車線化が盛り込まれた。
しかし、その直後の同年8月30日、第45回衆議院議員総選挙により与党である自由民主党が敗れ、民主党へ政権交代したことにより、「コンクリートから人へ」というマニフェストのスローガンに準拠する形で、建設費約680億円が見込まれる当路線の全線4車線化は凍結された。この時、香川県はすでに地方負担分を計上した補正予算を議決済みだった。
その後、政府による検証の結果、高速道路料金の割引財源を転用して4車線化を整備する方針が示され、関連法案が国会に提出されたものの結局廃案となり、予算が確保できなくなった4車線化は再び不透明な状態となった。そして2012年(平成24年)4月6日、「渋滞は経済的損失が大きく、東日本大震災の教訓もある」という同じ民主党である前田武志国土交通大臣の説明によって、ようやく凍結は解除され、施工と凍結で二転三転し、政治に振り回された形となった当路線の4車線化はようやく決定された。
凍結解除時点で、4車線化事業を行う全線の用地取得は全て完了しており、総事業費650億円で全線4車線化の工事を進め、暫定2車線区間の解消に努め、2019年3月8日に全線4車線化された。
4車線化に伴い、国道11号 高松東道路の自動車専用道路区間となっていた津田東IC - 三木町と高松市の境界間について高松自動車道と位置付けることとされたため、前述のとおり、2017年11月21日に編入された。なお、旧高松東道路区間も標識では「高松自動車道」と案内されていた。
売店は津田の松原サービスエリア (SA)、豊浜SA、府中湖パーキングエリア (PA) に設置されている。24時間営業を行っているのは豊浜SAのみである。ガソリンスタンド、レストランは津田の松原SAと豊浜SAに設置されており、豊浜SAのガソリンスタンドを除いて24時間営業はしていない。なお、豊浜SA以外に四国の高速道路には24時間営業のガソリンスタンドは一切無い。
旧高松東道路区間と元から高速自動車国道であった区間を連続して走行する場合、旧高松東道路区間の15.6 kmを除いた距離で高速自動車国道区間の料金を算定し、これに旧高松東道路の通行料金を加算する。旧高松東道路を全線利用した場合の通行料金は以下の通り。
津田東IC以西から流入し高松中央IC以西で流出(もしくはこの逆)した場合の旧高松東道路の通行料金は、さぬき三木ICまでの料金に以下の額を加算する。
24時間交通量(台) 道路交通センサス
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
交通量は全体的に西高東低となっているが、山となるのは瀬戸大橋に接続している坂出JCTである。四国地方における高速道路では最大の混雑路線であり、高松西IC - 坂出JCT間の交通量27,226台は、四国地方の高速道路で最多である。
24時間交通量(台) 道路交通センサス
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou