『ギャラクシーエンジェル』(Galaxy Angel)は、ブロッコリーによるキャラクターメディアミックス企画「Project G.A.」の一環として制作されたテレビアニメ作品。アニメ以外にもゲーム、コミック、ライトノベル、キャラクターグッズ等と企画、展開されている。その他の企画についてはギャラクシーエンジェル及びギャラクシーエンジェルIIを参照。
「Project G.A.」第1弾のアニメ版は2001年から2004年まで4度に渡ってシリーズ放送。本項ではこちらについて解説する。
TV放映版は全期一貫して『ギャラクシーエンジェル』のタイトルだが、ビデオパッケージでのタイトルは第2期より末尾にアルファベットを付加することでシリーズを区別している。2001年4月から9月まで第1期『ギャラクシーエンジェル』、2002年2月から3月まで第2期『ギャラクシーエンジェルZ(ゼット)』、2002年10月から2003年3月および2003年12月に第3期『ギャラクシーエンジェルA(エース)』(第1話 - 第26話)・『ギャラクシーエンジェルAA(ダブルエース)』(第27話 - 第51話)・『ギャラクシーエンジェルS(エス)』(第54話・第55話)、2004年7月から9月まで第4期『ギャラクシーエンジェルX(エックス)』が放送された。
「ギャラクシーエンジェル隊」は、トランスバール皇国近衛軍に属する特殊部隊である。その任務は、古代文明が残した科学技術「ロストテクノロジー」の回収なのだが、実際にやっていることは、猫の捜索や誘拐事件の犯人捜し、VIPや超重要犯罪者の護送、アステロイドに放置された粗大ゴミの処理や惑星に刺さった釘抜きなどと、ほとんど「何でも屋」。
一応、本来の業務もしているのだが、回収されたロストテクノロジー自体が「船そのものがダイエットマシーンの巨大宇宙船」「周囲の人間の魂を入れ替えた挙句に強制成仏させる墓石」「人間を幼児化させるういろう」など、果たしてこれらが文明の発展にどう寄与したのか疑問を抱かせるテクノロジーばかり。さらにライバルの「ギャラクシーツインスター隊」に挑戦されたり、時空の歪みに引きずり込まれて着いた惑星で原始生活を始めたり、皇国にまつわる秘宝を巡って欲を張り合って隊員同士で乱闘をしたり、基地内に昆布の神が降臨したりなどなど……果たして彼女たちに安楽の日は訪れるのであろうか?
シリーズ構成の井上敏樹はマッドハウスの丸山正雄に声を掛けられて参加した。脚本家は井上によって集められた。小林靖子は井上以外で唯一全期に参加したが、第4期で担当したのは1本だけで、それもほかの仕事が入っている中で無理を言っての参加だった。會川昇や伊藤和典も参加を呼び掛けられたが実現しなかった。
当時放送されていたドラマ『女子アナ給湯室』のようなものを制作するというのがブロッコリー側の提案で、それを丸山に依頼しにいったのが企画の始まりとなる。ゲーム版では壮大なスペースオペラを描き、アニメ版ではキャラクターのかわいさを掘り下げるという意図である。監督は大橋誉志光が担当する予定だったが、大橋に監督経験がなかったため浅香守生との2人体制となった。脚本の打ち合わせなどは2人で参加し、コンテは奇数話を大橋、偶数話を浅香がチェックしている。
当初は「お洒落コメディ」を目指していたが、井上が執筆した第9話「ロストテクノロジーのローストビーフ」からなんでもありの内容となった。ロストテクノロジーがキーアイテムなのにそれを活かした話がなかったため、その1発目を井上に依頼したところ「よく分かんない話」ができあがり、これで制作陣が作品の方向性を理解した。プロデューサーの里見哲朗によれば、自分たちはザ・ドリフターズをやっていることに第9話で気づいたという。
テレビ未放送話「スキヤキ弁当五人前」は話数を全26話にするため制作された。
この作品から前作のセル画からCG画(デジタル彩色)に変わった。
第1期から間を空けて第2期を制作することは当初からほぼ決まっていた。元々はアニマックスで1月から放送する予定だったが、『Cosmic Baton Girl コメットさん☆』の放送短縮により急遽同作の後番組として放送されることとなった。このようなイレギュラーな放送のため話数が少ない。地上波での放送のため、蘭花とフォルテのコスチュームが露出度の低いものに変更されている。
企画担当者の木谷高明は第2期・第3期を子供向け作品として制作しているつもりであったため、雑誌『幼稚園』(小学館)で『ギャラクシーエンジェル』が連載されていた。
子供向けや女性ファンを意識して、原作系のCDドラマに登場したペイロー兄弟(マリブ・ペイロー、ココモ・ペイロー)がツインスター隊としてアニメ初登場。これに伴いアニメ版オリジナルの新キャラクターメアリー少佐も加わった。また、今期のみわるもの3人組が登場しない(ただし、同一声優による「猫覆面の男」が数話に出ており、同一人物たちの可能性が指摘されている)。
当初から制作がほぼ決定していた第2期と違い、第3期は突然制作が決まった。第3期で話数がちょうど100話となったが、これにはシリーズをきれいに終わらせるためぴったり100話にする意図があった。最終話はゲーム版に近い雰囲気にして、キャラクターをゲーム版に返す意味も込めて最後に「To be continued」と表示させたが、最終話でこの表示を入れるのはNGであったといい、テレビ局に非常に怒られたという。
里見は『ダーティペア』のような話をやりたいと考えていたため、『ダーティペア』の脚本を書いたことのある井上にそのことを以前から伝えており、最終話にこの話が持ってこられた。ただし時間がなかったため井上はプロットのみ担当し、滝晃一がそれをシナリオに起こし、高柳滋仁が絵コンテでいじるという形で制作された。
ゲームで登場していた烏丸ちとせが今シリーズから参加。里見によれば、第4期は制作しないと聞かされていたという。脚本家メンバーが多く入れ替えられた。
テーマソングとキャラクターソング、第2期地上波未放送話「硝煙と紫煙のカスレ」を収録。2002年4月25日、バンダイビジュアルより発売。
テーマソングとキャラクターソング、第3期放送終了後に制作された「めっちゃ!フライドチキン」を収録。2003年8月22日、バンダイビジュアルより、ギャラクシーエンジェルAA 1 - 3限定スペシャルパックの特典ディスクとして発売。特典CDとして、「ギャラクシーエンジェルAA スペシャルCD「エンジェルLOVE〜メアリーの憂鬱〜前編」」も同梱されている。
テーマソングとキャラクターソング、第3期放送終了後に制作された「恥カキフライあがり過ぎ」を収録。2003年11月28日、バンダイビジュアルより、ギャラクシーエンジェルAA 4 - 6限定スペシャルパックの特典ディスクとして発売。特典CDとして、「ギャラクシーエンジェルAA スペシャルCD Vol2」も同梱されている。
2012年4月2日から6月25日まで『ギャラクシーエンジェル ア・ラ・カルト』を 毎週月曜日の22時30分 - 23時00分 TOKYO MXにて放送された。
原作版・ゲーム版関連のCDについては、ギャラクシーエンジェル参照。
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