瀬戸内市(せとうちし)は、岡山県の南東部に位置する市。
岡山県の南東部(東備地域とよばれる)に位置する。県庁所在地の岡山市の東隣であり、市内にはいくつかの住宅団地が造成され、赤穂線や国道2号を利用しての通勤通学客も多くベッドタウンとなっている。
西部は、吉井川を挟んで岡山平野の一部を成し「千町平野」(せんちょうへいや)と呼ばれる。大半は標高100mから300mの山林である。
南部・東部は瀬戸内海に面し長島や牛窓諸島の島々が点在する。特に旧牛窓町は「日本のエーゲ海」と称する多島美の景観を見せ、宿泊施設や別荘、海水浴場がある。本土と牛窓諸島の前島との間には牛窓瀬戸(唐琴の瀬戸)があり名勝となっている。海岸部は瀬戸内海国立公園の区域内に指定されている。
瀬戸内市議会(定数:18人)
農業、漁業が主体である。
米、野菜(カボチャ・白菜・キャベツ等)、果実(ブドウ・モモ・スイカ等)が主要な作物である。
旧牛窓町平山地区では、三蔵農林(ミツクラ)がマッシュルームを生産しており、日本一のシェアを誇っている。オリーブの生産も盛んで、牛窓オリーブ園は小豆島オリーブ園と並び日本随一のオリーブ生産量を誇る。また、漁業では旧牛窓町と旧邑久町でカキの養殖が盛んで、特に旧邑久町虫明地区はカキの産地として著名である。
虫明漁港、西脇漁港、牛窓漁港、子父雁漁港
自治体主体の工業団地が点在している程度である。かつては錦海湾に錦海塩業が日本最大の塩田を持っていたが、近代化によって現在は工場で生産されている。広大な塩田跡地は、年に一度ヘリや飛行機のラジコン大会が開催されている。旧長船町にはベネッセコーポレーションの物流センター、旧邑久町には、吉井川沿いの広大な敷地に岡山村田製作所がある。旧牛窓町にはノート製造大手のキョクトウ・アソシエイツが拠点工場を構え、かつてはエス・イー・シーやヤンマー造船所の本社もあったが、いずれも3町合併前に移転してしまった。
ベネッセ物流センター、岡山村田製作所、三菱農機販売、多田電機岡山工場、内山工業邑久工場、キョクトウ・アソシエイツ岡山工場、日清エフディ食品、オハヨー乳業長船工場、横山製網、三蔵農林(ミツクラ)、日本オリーブなど
長船町の長船地区や福岡地区などは、古くから刀鍛冶が多く、刀剣が盛んに生産されており、備前長船と呼ばれ全国的に著名である。
中国山地で採集される砂鉄(赤目(あこめ))が日本刀を作るのに適していたことと、砂鉄から玉鋼(たまはがね)を作るためのタタラに必要な強い火力を生むクヌギ系の木が自生していたことなどから、この地で日本刀が多く生産されることとなった。
また、南北に流れる吉井川と、東西には山陽道があり、交通の便に恵まれていたこともあって長船の刀が多く流通することとなった。
吉井川と山陽道の接点地である備前福岡は、歴史教科書にも紹介される国宝一遍聖絵の中で「福岡の市」が立つ場として描かれている。鎌倉時代に定期市として始まった中世「福岡の市」は常設市へと発展し、室町時代の備前福岡は山陽道で最大級の商都として栄える。 2006年3月、現代版「備前福岡の市」が誕生。毎月第4日曜に開催している。2014年6月には100回記念フォーラムを開催。備前福岡の市が歴史的・文化的・風土的資産の掘り起こしに一定の役割を担っていることを再確認した。
牛窓は江戸時代の外交使節朝鮮通信使の寄港地であった。宿泊した本蓮寺には正使らが書いた漢詩の書軸が残り、この中の岡山県指定重要文化財(歴史資料)9幅が、2018年10月31日に 世界記憶遺産 (世界の記憶)として登録された「朝鮮通信使に関する記録」に含まれた。
市外局番は、以下の3つの区域で分かれている。
1、3の市外局番は同一だが、相互通話するときは市外局番が必要である。
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