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白鳥任三郎


白鳥任三郎


白鳥 任三郎(しらとり にんざぶろう)は、『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメなどのメディアミックス『名探偵コナン』の作品に登場する架空の人物。

アニメでの声優は塩沢兼人(第146話 - 第157話、劇場版第1作 - 第4作)→井上和彦(第205話 - 、劇場版第5作 - )、幼少時代は本田貴子が担当している。

人物

警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係所属の警部。国家公務員I種試験合格を経て警察庁へ入庁したキャリア組。年齢は不詳。一人称は「私」「僕」。作中では目暮十三の部下のように描かれているが、正確には彼の部下ではない。初登場時こそ警部補だったために目暮の下についていたが、警部への昇進にともなって班を持ったことが、昇進後の話における千葉刑事の台詞「その事件は白鳥さんの班が対応してましたね」から示唆されている。

初登場は、劇場版第1作『時計じかけの摩天楼』で、容疑者の1人として登場。階級は警部補だったが原作、テレビアニメへの登場と同時に警部へ昇進した。原作外である劇場版の人物が本編へ反映された数少ない例であり、後には白鳥が軸となるストーリーも作られた(帝丹小学校の教師で、江戸川コナンや少年探偵団の担任小林澄子とのエピソード)。

基本的には生真面目で慎重な性格だが、多少エリート意識の強い部分もある。当初はコナンのことを「観察力が少し優れているだけの普通の子供」と見なし、捜査へ介入させないようにしていたが、シリーズが進むにつれて佐藤と同様に彼の助言を柔軟に聞き入れるようになった。現場における捜査員としての能力も一課内では比較的高く、コナンの介入を受ける前に犯人を指摘したことがある。また、時には大胆な行動を取ることもあり、連続爆弾魔の事件では、自分の車内へ仕掛けられた爆弾がドアを開けると爆発することを悟りながらも犯人からのメッセージを佐藤へ早く見せたいためにドアを開け、急性硬膜下血腫に陥るほどの重傷を負った。劇場版第13作『漆黒の追跡者』ではトレーニングジムへ週2回通っていることが判明するが、毛利小五郎には「太ったんじゃねえのか?」とからかわれている。

当初は高木と同じく佐藤へ好意を寄せており、隙あらば別れさせようとさえ考えていた。高木と佐藤の関係が疎遠になりそうになると喜んだり、逆に密接になると皮肉を言うなどの婉曲的な態度を示し。劇場版第11作『紺碧の棺』では瞬間接着剤を使って指紋を定着させる「シアノアクリレート法」により被疑者の指紋を採取することに成功した彼に鑑識課への異動を勧めている。2人がデートすることを知れば、周囲の刑事たちと共に取り調べ同然に高木から場所や日時を聞き出そうと迫り、判明すれば一課総出で2人の監視もしくはデートの妨害も行うなど職権濫用的な行動も一時期取っていたことがある。ただし、当の佐藤は白鳥を「かなりの変人」扱いしており、警部昇進時にも皮肉を言うなど白鳥のことを恋愛に関して眼中に入れてなかった。拳銃の腕前は、目暮同様にあまりうまくない。

少年時代は法律家を目指していたが、万引きを目撃した少女を助けた際に彼女が残した「桜は警察の花。強くて格好いい正義の花。」という言葉がきっかけで、刑事への道を歩むことになる。本人はその少女こそが佐藤であると考えており、彼女に好意を寄せたのもそれがきっかけであるが、後に少女の正体は帝丹小学校でコナンたちの担任を務める小林澄子であったことが判明する。それ以降は佐藤と高木の恋路の邪魔をしなくなり、小林と相思相愛になっている。元が法律家志望だったこともあり、刑法を暗誦できる。法を優先し、犯人に同情や共感せずに辛辣な言葉で罪を咎め追い打ちをかけることもある。

実家は、鴨井 五十吉(かもい いそきち、声 - 長克巳)という執事を置くほどの資産家で、晴月 沙羅(はれつき さら、声 - 大原さやか、旧姓:白鳥)という妹がいる。また軽井沢に別荘を所有しており、OVA『16人の容疑者!?』では、その事に関して高木を落胆させ、劇場版第3作『世紀末の魔術師』では休暇を取って軽井沢の別荘へ行っている間に怪盗キッドに変装され、捜査に介入されていた。

世界的な建築家である森谷帝二の父親への憧れから建築に興味を持つ上、ワインや音楽についても造詣が深い。料理も得意で、OVA『16人の容疑者!?』では豪華料理を振る舞っており、その腕前から妃英理に「お婿さんには最適ね」と言われていた。また、祇園では顔馴染であると自慢している。絵画に関しては、佐藤から容疑者の似顔絵を描くよう求められた際に「印象画が専門」と断っている。

登場の経緯

劇場版第1作『時計じかけの摩天楼』のシナリオ段階で容疑者候補が森谷帝二に絞られていたため、それを補うために犯人のダミー役として脚本の古内一成が考案した。

白鳥は、キャラクター原案を担当した原作者の青山剛昌によってできるだけ怪しく見えるようにデザインされており、彼と同様に気を配った監督のこだま兼嗣は担当声優の塩沢兼人にも怪しい演技を要求していた。初号の段階ではこだまの狙い通りだったが、劇場公開時には小五郎が白鳥を犯人だと指摘する場面になると客席では塩沢の怪しい演技が観客のツボに入り、爆笑が起こったという。それ以降、白鳥は「劇場版のみの変な役」としてレギュラー入りした。テレビシリーズへの登場は当初、考えられていなかったが、原作に登場したためにテレビシリーズでもレギュラー入りしたという。

下の名前は、劇場版第2作『14番目の標的』で判明している。

補足

同じ警視庁捜査一課の目暮警部、高木刑事、佐藤刑事、千葉刑事と比べ、原作やテレビアニメオリジナルストーリー共に登場することは少なめだが、劇場版とOVAでは出番が多く、特に劇場版では前述の経緯もあり第16作『11人目のストライカー』までは全作品に登場していた。

初代担当声優の塩沢兼人は2000年5月10日に不慮の事故で死去したため、テレビアニメ第205話や2001年の劇場版第5作『天国へのカウントダウン』からは井上和彦が白鳥役を引き継いでいる。声優交代について、一時は「塩沢さんなしに白鳥警部は存在しえない」と白鳥の登場する話は作らないという方向に決まりかかったが、既に『コナン』という作品の中で白鳥がなくてはならないキャラクターに育っていたことや、「白鳥警部がここで消えてしまうのは、塩沢さんにとっても本意ではないかもしれない」と製作スタッフが思いなおしたことから、その後も白鳥を登場させることへと決定。当時のチーフプロデューサーである吉岡昌仁の推薦で、塩沢と古くからの友人であり「役者としての塩沢さんを一番理解していた」井上を抜擢したという。なお、当時総監督のこだま兼嗣は「無理に似せてもらうのは塩沢さんにも井上さんにも失礼」との考えから、初アフレコ当日に井上へ「塩沢さんに似せようとしないで井上さんの白鳥警部を」と頼んだという。

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • 白鳥任三郎 - 名探偵コナン(読売テレビ) - ウェイバックマシン(2016年3月4日アーカイブ分)
    • 白鳥任三郎 - 名探偵コナン(読売テレビ)
Collection James Bond 007

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 白鳥任三郎 by Wikipedia (Historical)