1996年の全日本ツーリングカー選手権(JTCC)は、1996年4月6・7日に富士スピードウェイで開幕し、1996年11月2・3日に富士スピードウェイで閉幕した全7大会/全14戦のシリーズである。
前年にドライバーズタイトル・チームタイトルの2冠を獲得したシュニッツァー・モータースポーツがシリーズから撤退。これによりBMW勢はプライベーターによる数台が参戦するのみとなった。一方でオペル(HKS)は体制を強化、日産から長谷見昌弘が移籍したことで話題を呼んだ。
また同年より、プライベーターによりスバル・インプレッサが参戦を開始したが、既にワークスによるマシン開発競争が激化していた中で苦戦を強いられ、同年は1ポイントも獲得することができなかった。
日産は引き続きプリメーラとサニーを投入。プリメーラはP10型から新型のP11型ベースに変更された。星野一義がプリメーラ、影山正彦がプリメーラ・カミノを本山哲がサニーをそれぞれドライブしたが、本山もシリーズ後半にマシンをプリメーラ・カミノに変更した。最終戦インターTECでは、ヨーロッパから持ち込まれたP10プリメーラも参戦。昨年までJTCCに参戦した経験があり、同年はドイツ・スーパーツーリング選手権 (STWカップ) に参戦していたアンソニー・レイドがドライブした。
ホンダは前年までの不振を払拭すべく、外部からの協力も得て大幅なテコ入れを実施。車体はシビックフェリオからアコードに変更し、キャパシティの拡大や剛性の強化および重心の低下などを図った。エンジンも型式はH22A型のままだが大幅なパフォーマンスの向上や軽量化などが行われた。その結果、開幕戦での表彰台独占など過去2年間の不振を払拭し、ムーンクラフトから参戦した服部尚貴がチャンピオンを獲得した。しかし、初戦よりレギュレーション解釈の問題が続き、その対応のため第4大会の欠場や第7大会での失格裁定など、物議も絶えなかった。
タイヤ= B :ブリヂストン/ M :ミシュラン/ Y :ヨコハマ / D :ダンロップ/ T :トーヨータイヤ
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