ラグビーワールドカップ


ラグビーワールドカップ


ラグビーワールドカップ(英語: Rugby World Cup)は、男子のラグビーユニオンのナショナルチームの世界選手権大会である。第1回大会は1987年に開催され、4年ごとに開催されている。優勝トロフィーは「ウェブ・エリス・カップ」。ワールドラグビー主催。現在、運営管理はラグビーワールドカップリミテッド(RWCL)に委託されている。

大会テーマソングは「ワールド・イン・ユニオン」。

2019年8月21日、ワールドラグビーは、男子および女子のワールドカップの大会名から性別に関する名称を取り除くことを発表した。それに基づき、男子および女子のための将来の全てのワールドカップは正式に「ラグビーワールドカップ」という名称が付けられることとなる。新たな方針によって開催される最初の大会は2021年にニュージーランドで開催予定の次回の女子ワールドカップとなる。この大会は正式に「ラグビーワールドカップ2021」という大会名が付けられることになる。

概説

1983年、オーストラリアとニュージーランドの両協会がそれぞれ、国際ラグビーフットボール評議会(IRFB; 現・ワールドラグビー (WR))にワールドカップの開催を提案した。この時は却下されたが、両協会は実現可能性について検討し、1985年にIRFBの年次会合で結果を披露した。FIFAワールドカップとオリンピックに被らないよう、開催年を1987年に設定した。これを受けてIRFBのメンバーの8協会(オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、フランス、イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド)で投票が行われ、6対2で開催が決定した(反対したのはスコットランドとアイルランドで、アマチュアリズムが脅かされるという理由だった)。こうして、1987年にニュージーランド・オーストラリアによる共催で第1回が行われた。当初は両協会の主催による大会であり予選は無かった。その後の大会はIRFBに主催者が変更され、第2回以降は予選大会と本大会による形式に変更となった。本大会は4年毎に行われる(夏季五輪の前年・冬季五輪、FIFAワールドカップの翌年に開催)。また第3回までは北半球、南半球それぞれの国内シーズン(北半球10-11月、南半球5-6月)を中心に開催されていたが、第4回大会以降は南北いずれの半球でも、9月から11月を中心とした日程になっている。2014年にIRBがWRに組織変更され、2019年大会から大会ロゴデザインが、四角形対角線上の白いラグビーボール状の楕円線で分けられたグリーン (四角形右上)とブルー (同左下)のものから、"W"を模したものに一新された。 (2015年大会はIRB旧ロゴのまま開催、2014年までは2019年大会についても旧ロゴでデザインされていた。)

代表選手

  • その国に5年居住する
  • 当該国で生まれる
  • 祖父母または両親のいずれかが当該国出身者

所属協会主義を採用している。


大会の方式

第1回大会から第3回大会までは16の国と地域が出場し、第4回大会からは出場枠が20に拡大した。

予選大会

  • 第7回大会以降は、その前の大会でベスト12(予選プール上位3位)に入った国が予選免除されることになっている。
  • 第2回大会での予選出場国(地域)は33であったが、第6回大会は94、第7回大会は91、第8回大会は96だった。
  • 第9回大会の予選枠はヨーロッパ1、アメリカ2、アフリカ1、オセアニア2、ヨーロッパ・オセアニアプレーオフ1、最終プレーオフ1。

過去の方式

  • 第1回大会では、招待国(地域)による開催のため予選が行われなかった。
  • 第2回大会以降は、開催国(地域)及び前回大会の成績上位国(地域)が予選免除されている。
  • 第2・3・5・6回大会では前回大会8強、第4回大会は前回大会4強が予選免除された。
  • 第7・8回大会の予選枠はヨーロッパ2、アメリカ2、アフリカ1、オセアニア1、アジア1、最終プレーオフ1。

本大会

予選プールと決勝トーナメントから構成される。

予選プールは出場チームをいくつかのプールに振り分け、プール内の各チームと1試合ずつ対戦する。試合の結果ごとに「勝ち点」(マッチポイント)が与えられる。第5回以降は出場20か国(地域)が5チームごとの4組に分かれて予選プールを戦い、勝利が4点、引き分けが2点、敗戦が0点でありボーナスポイントとして4トライ以上で1点、7点差以内での敗戦で1点が与えられ合計ポイントの上位2チームが決勝トーナメントに進出する方式となっている。

決勝トーナメントは8チームによるノックアウト方式で実施され、規定の時間内で決着がつかなかったときは延長戦が行われる。

過去の方式

  • 第1回から第3回 - 16チームが出場。まず4チームずつ4つの組(プール)に分かれて1回戦総当たりで戦い、各組の上位2チームが準々決勝へ進出。
  • 第4回 - この大会から出場枠が20チームに拡大。4チームずつ5組でプール戦を行う。マッチポイントは勝利3、引き分け2、敗戦1。各組1位の5チームはそのまま決勝トーナメントへ進出。各組2位の5チームと3位になったうち最も成績の良かった1チーム、計6チームの間でプレーオフを行い勝った3チームが決勝トーナメントへ進出する方式。

結果と統計

各大会の結果

歴代大会開催実績

個人成績

大会別トライ王

大会別得点王

大会通算最多記録

記録は第9回大会(2019年)終了時点

  • 通算最多トライ
    • 15トライ : ジョナ・ロムー( ニュージーランド) / ブライアン・ハバナ( 南アフリカ共和国)
  • 通算最多得点
    • 277点 : ジョニー・ウィルキンソン( イングランド)
  • 通算最多コンバージョン
    • 58C : ダン・カーター( ニュージーランド)
  • 通算最多PG
    • 58PG : ジョニー・ウィルキンソン( イングランド)
  • 通算最多DG
    • 14DG : ジョニー・ウィルキンソン( イングランド)

チーム別成績

日本に於ける放送体制

民放(無料放送)・NHK

第4回大会(1999年)まではNHKに於いて日本戦全試合や決勝戦などが放送された(第1回大会(1987年)のみTBSと折半して放送)。第3回大会(1995年)までは生中継にて放送されたが、第4回大会は録画中継となった。

第5回大会(2003年)はテレビ東京で「開局40周年記念」と題し、日本戦及び決勝トーナメントが、他の同系列局では日本代表戦と決勝戦のみが編集の上録画中継された。尚、テレビ東京以外の系列でも「開局40周年記念」、「ラグビーワールドカップ完全中継」と銘打って告知CMが放送されたため関東地方以外の視聴者から決勝トーナメントの放送がされないことが直前まで説明されなかったため多くの批判を受けた。また地上波の系列が少ないため、視聴できたのはいわゆる5大都市圏周辺の都道府県と、テレビせとうちのサービスエリアである瀬戸内海沿岸のごく一部だけだった。

第6回大会(2007年)、第7回大会(2011年)、第8回大会(2015年)及び第9回大会(2019年)の4大会は日本テレビが放映権を獲得している。

このうち第6回大会に於いては、W杯開幕直前として日本代表の特集、予選プールである日本戦4試合と決勝トーナメント3試合が現地から10分遅れの形で録画中継が為された。しかし日本対カナダ戦では試合終了直前のプレーに対するビデオ判定に時間がかかり後半ロスタイムが長引いたことで放送時間が収まらない可能性があると日本テレビが判断し、急遽録画中継から生放送に切り替えが行われた。結果として放送終了前のスポットで同点の望みがつながる日本代表のトライが放送されたが、5-12で劣勢だった日本代表の同点の可能性を残すトライを決めた瞬間が放送上カットされたことになり同点となるコンバージョンからの中継となって視聴者から多くの批判を受けた。放送後、日本テレビはこの件について公式サイト上で謝罪している。なお、2011年大会以降は最大20分延長のオプションが設けられるようになった。

第8回大会はNHKも4大会ぶりに中継が行われ、BS1で日本戦など12試合を中継する。NHKは第9回大会も放映権を獲得し、総合テレビで2試合、Eテレ(教育テレビ)で1試合、BS1で27試合(生中継10試合・録画17試合)、BS4Kで6試合、BS8Kで3試合中継する。

第9回大会ではラジオでも一部試合の生中継が行われ、NHKラジオ第1が7試合、文化放送とニッポン放送が日本が入っている「プールA」主要試合の中継を行う。

有料放送(CSなど)

第4回大会(1999年)に於いてスカイエンターテイメント(現:J SPORTS)がCS放送にて放映権を獲得、SKY sports 2(現:J SPORTS 2)に於いて全試合生中継を実施した。当該年以降に開催された大会についてもJ SPORTSは継続して全試合生中継を行ってきている。

J SPORTSは更に、第7回大会(2011年)に於いて地上波・BSなどを含む独占放映権並びにインターネット配信権(モバイル含む)を取得した他、第8回大会(2015年)に於いても全試合放映権を取得している。第9回大会(2019年)は48試合全試合生中継することを発表した

その他

ラグビーワールドカップの主催者はこの大会が「世界で3番目に大きなスポーツイベント」、「世界の累積テレビ視聴者数42億人」であると主張している。日本の国土交通省が2015年に作成した『ラグビーワールドカップ2019 日本開催が意味するもの』というプレゼンテーション資料にも「ラグビーワールドカップは、夏季オリンピック・FIFAサッカーワールドカップに次ぐ、世界3大スポーツ祭典と呼ばれている大会」、「世界で述べ(※延べ、の誤字)40億人が視聴する大会」との記述がある(世界三大一覧)。ラグビーワールドカップの主張は参加国・地域の数、テレビ視聴者数、「販売するチケット枚数」の合計に基づいている。ラグビーワールドカップ2015のチケット販売枚数(230万枚)は 2012年ロンドンパラリンピック(270万枚)に近い。ワールドラグビーのCEOブレット・ゴスパーはラグビーワールドカップが「世界で3番目に大きな国際的特色のあるスポーツイベント」であると明確にした。ゴスパーによれば発表された数字には4年間かけて行われるラグビーワールドカップの予選が含まれる。ワールドラグビーの主張する延べテレビ視聴者数42億人は、世界人口の半分を占める中国、インド、インドネシア、ブラジル、パキスタン、ナイジェリア、バングラデシュにおける合計登録選手数が51,470人であることを考えると、かなりの数字である。このことについてワールドラグビーのAlan Gilpinは、視聴者数は「視聴する人々の区分の人数に基づいており、他の競技団体も同じ計量法を使っている」と述べた。しかし、世界のテレビ視聴者数は約42億人と推定されているため、40億人という数字は一般的には受け入れられていない。独立した報告は、これらの算出法に疑問を投げかけ、事実の矛盾を指摘している。

ラグビーワールドカップ2007の決勝戦の世界での生放送での視聴者数は3,300万人にとどまり、そのうち推定97%がオーストラリア、南アフリカ、イギリス諸島、フランスで占められていたというデータも発表されている。イベントの世界的な人気は依然として論争の的になっているが、伝統的なラグビー人気国での関心度は十分に高く、2003年のオーストラリアとイングランドの決勝戦は430万人のテレビ視聴者数を獲得し、オーストラリアのテレビ史上最も注目されたフットボールの試合である。

Giuseppe Zanotti

脚注

関連項目

  • 男子
    • ラグビーワールドカップセブンズ
    • ワールドラグビーセブンズシリーズ
    • ラグビーリーグ・ワールドカップ
  • 女子
    • 女子ラグビーワールドカップ
    • ラグビーワールドカップセブンズ
    • ワールドラグビー女子セブンズシリーズ
    • ラグビーリーグ・ワールドカップ
  • その他
    • ワールドラグビー
    • World in Union
    • ラグビーワールドカップ日本招致活動
    • インビクタス/負けざる者たち

外部リンク

  • Rugby World Cup(英語)(フランス語)(スペイン語)(日本語)
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